(東京駅で発車を待つ215系「湘南ライナー7号」)
JR東日本 東海道本線系統で活躍する異色の電車
オール2階建て 215系
215系電車は、1992年(平成4年)~1993年(平成5年)にかけて、10両編成4本(40両)製造。211系の2階建てグリーン車をベースに設計された。
デビュー当初は、東海道線の通勤ライナー「湘南ライナー」等のほか、東海道線の快速「アクティー」(東京―熱海)にも使用されたが、東海道線では10両という短編成と、乗降に時間がかかる2ドアがネックとなり、快速「アクティー」からは撤退。
その後、一時湘南新宿ラインの列車にも充当されたが、現在は通勤ライナー「湘南ライナー」等と波動用として活躍。
座席定員は10両1編成で1010名、在来線車両中、最大の座席定員を持つ車両。
平日は、JR東海道線系統の朝夜の通勤ライナー「湘南ライナー」と「おはようライナー新宿」で活躍。その他の運用はなく、日中はずっと茅ヶ崎(神奈川県茅ヶ崎市)や保土ヶ谷(神奈川県横浜市)などの留置線で休憩。
通勤ライナーの運用がない土日祝日には、行楽列車として、JR中央東線の臨時快速等の運用に就くこともある。
東京駅20時00分発 小田原行き「湘南ライナー7号」3727M(東京駅9番線)
「湘南ライナー7号」は、東京駅と品川駅で乗客を乗せ、有料の着席列車として運転。
10両編成中、普通車はライナー券(510円)を購入し、号車指定の着席定員制。
グリーン車(4、5号車の2両)は、ライナー券不要で普通列車用グリーン券を購入する。グリーン車は定員制ではない自由席のため、万一混雑した場合は着席できない可能性もあるが、立ち席でもグリーン券が必要。
夜の下り「湘南ライナー」は、大船駅から先は「快速」列車となり、普通車はライナー券なしで誰でも自由に乗車できる(グリーン車は普通列車用グリーン券が必要)。
特急停車駅でターミナル駅の川崎と横浜は停まらず通過し、
湘南・西湘エリアの大船、藤沢、辻堂、茅ヶ崎、平塚、国府津に停車し、終点の小田原駅には21時20分に到着する。
普通車は、4人掛けボックスシートが並ぶ。座席の回転はしない。
横幅が広いロールカーテン
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グリーン車へ。
グリーン車は2両連結(4、5号車)。
グリーン車のドア幅は80cm。
異色の215系電車は、製造後30年近く経つものの、まだ具体的な置き換えの話はないが、同じく「湘南ライナー」等でも活躍する185系電車の置き換え時にどうなるか注目される。
【215系充当列車(臨時列車は除く)2019.3.16改正】
☆東海道線(平日のみ)
「湘南ライナー6号」小田原658→東京813(東海道貨物線経由)
「湘南ライナー8号」小田原716→東京841(東海道貨物線経由)
「湘南ライナー3号」東京1900→小田原2021
「湘南ライナー7号」東京2000→小田原2120
「湘南ライナー9号」東京2030→小田原2143
☆湘南新宿ライン(平日のみ)
「おはようライナー新宿」小田原704→新宿827
※夜の下り列車の大船(貨物線経由は藤沢)~小田原間は、「快速」として運転し、ライナー券は不要。
※東海道線の「湘南ライナー」、湘南新宿ラインの朝の「おはようライナー新宿」、湘南新宿ラインの夜の「ホームライナー小田原」には、他に185系(特急踊り子車両)や251系(特急スーパービュー踊り子車両)充当列車あり。
【編成】
①クモハ215形(電動車)+②モハ214形(電動車)+③サハ215形(付随車、トイレ付)+④サロ214形(付随車、車掌室付)+⑤サロ215形(付随車、トイレ付)+⑥サハ214形(付随車)+⑦サハ214形(付随車)+⑧サハ215形(付随車、トイレ付)+⑨モハ214形(電動車)+⑩クモハ215形(電動車)
(終わり)