作家と実家の経済状態 | 本田健公式ブログ

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作家というと、極貧で隙間風が入る借家の畳の部屋で、タバコを吸いながら、原稿と向き合っているイメージがあるのではないでしょうか。髪の毛もくしゃくしゃで、頑張って書いているけど、なかなか原稿が書けない、そしてお酒を飲んで、酔いつぶれる、、。確かにそういう人も昔の作家には多そうですが、当時の基準では、意外にボンボンが多かったのも事実です。太宰治などは、実家が資産家で、小作人が300人もいたと言います。そういう家で育ったので、自由な発想ができたのかもしれません。夏目漱石も、実家は裕福でした。だから、ロンドン留学などができたわけで、『坊ちゃん』を書けたのも、そういう背景があったのでしょう。

現代の作家になってくると、普通の家庭に生まれた人もいますが、個人的な話を聞いている限りでは、ある程度裕福だった子ども時代を過ごしている人の方が多いような気がします。またはその逆で、すごく苦労したか。

作家には、二つの側面があって、情報を仕入れていく部分とそれを発信する部分です。その情報仕入れの部分で、小さい頃からいろんな体験をしている人の方が、より多くの視点で文章が書けるようになっていると思います。留学することで、海外の第一線の情報を仕入れられるわけで、その点でも、他の作家よりも有利になります。小説家はともかく、ビジネス作家の場合は特にそうでしょう。

以前、ベストセラー作家のメンバーで、海外のゲストを迎えて、ご飯を食べたことがありましたが、みんな英語を上手に話していました。ということは、若い頃のいつかの時点で、留学していた可能性が高いわけで、それを可能にした実家の経済力もあったわけです。


もう一つのパターンで、作家の中には、逆に、日本にそんな貧乏な人っていたの?というぐらい、苦労している人もいます。彼らは、また普通と違った感性を持っているので、人の心を打つようなものが書けるのでしょう。普通の家庭で、普通に育ってしまうと、共感力はあるかもしれませんが、どこかつまらないものしか生み出せない人になるのかもしれません。

 

本田健