作家のリサーチとは? | 本田健公式ブログ

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以前、作家の着想という話をしました。今回は、作家のリサーチ
という話をしましょう。本のアイデアを思いついたら、次はリサーチです。本を形にする前に、舞台設定や時代背景を調べておく必要があります。

各種データや物語の核となる部分をしっかりつかんでから、本を書き出します。あるいは、調べながら書き進めていきます。ミステリー小説を書く人も、ノンフィクションを書く人も、時代背景など細かいところで間違いたくないという気持ちがあります。特に、ノンフィクションの作家は、間違いが許されないと思うので、資料を集めてしまうのです。司馬遼太郎が「坂の上の雲」を書いたとき、日露戦争関係の古本が神田界隈から消えたという伝説もあります。そこまででなくても、いろんな本を買って、参考資料として読んでいく作業が必要になります。古本の中には結構高価なものもあって、初版が6000部だと大赤字になってしまいます。司馬遼太郎さんぐらいになったら、本屋さんを丸ごと一軒買っても大丈夫でしょうが、普通はそこまでの予算は取れないでしょう。出版社が用意してくれると一番いいのしょうが、そこまでやってくれるところは今ではないようです。一部の売れっ子の作家には予算がさけても、普通の本には難しいでしょうね。打ち合わせの食事などはできても、資料にまでは予算は取れないでしょう。

そんなわけで、いきおい資料代は、作家の自腹になります。商売で言うと、仕入れのようなところもあるので、やはりそこをケチると先々ネタ切れになってしまう心配も出てきます。作家のなかで、売上に対する経費率なんかを計算する人はいないので(そもそもそんな人は作家にならない!)、気がついたら、売れない本のために、膨大な資料を買い込んでしまうということになってしまうのです。そうなると、もう趣味のようなものかもしれませんね(笑)。
 

本田健