医薬品を服用して、何らかの健康被害(有害事象)が生じた場合、「副作用(adverse reaction)」と言うことが多いが、ワクチンの場合はあえて「副反応(side effect)」という言い方をすることが多い。
「副作用」と「副反応」、日本語にすると、違いが良く分からないが、本来、”adverse”と”side”では、意味するところは、かなり違う。
「副作用(adverse reaction)」と言う場合は、疾病を治療する目的で投与された医薬品が逆に(adverse)、疾病を悪化させたり、別の疾病を招いたりしてしまったことを指して使うことが多い。
これに対して、「副反応(side effect)」は、主たる効果と共に(side)、最初から発生することが予想されている好ましくない反応が予想通りに起こったことを指して使うことが多い。
ワクチンの場合、健康な人(動物)に、わざわざ病気を起こさせるウイルスや毒素を接種して、病気に対する免疫を付けさせようとするものであるから、当然のこととして、免疫を獲得するという主たる効果を得る前には、一旦、病気の状態になる。これが「副反応」である。
通常のワクチンは、「副反応」が極力小さく、軽くなるように考えられて製造されているが、それでも多少の「副反応」は避けられない。副反応には、軽いものから重いものまで、それこそピンからキリまであるが、最悪の場合、死亡することもあり得る。
そもそも、ワクチンと言うものは、そういう危険なものだという認識を持ち、「安全」なワクチンなど、あり得ないと思っていた方が良い。
狂犬病ワクチンは、改良を重ねて、昔よりは随分と安全なものとなっているが、それでもワクチンの中では、比較的強い副反応を持つワクチンである。
このため、日本に限らず、世界的にも、健康な人に対しては、あまり接種されていない。狂犬病ワクチンの接種が勧められているのは、野生動物に接する機会の多い職業(自然保護区等で働くレンジャー隊員や獣医等)の他は、狂犬病に感染していると疑われる動物(犬、猫、こうもり、あらいぐま等々)に咬まれた場合などに限られている。
しかし、日本では、犬に対しては、毎年広く、狂犬病ワクチンの接種が行われている。
厚生労働省の統計「都道府県別の犬の登録頭数と予防注射頭数等(平成20年度)」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/01.html
によると、日本で飼育されている犬は680万頭、このうち毎年509万頭が狂犬病ワクチンの接種を受けていて、接種率は74.8%となっている。
そして、狂犬病ワクチンに限らず、動物用医薬品の安全性・有効性を所管する農林水産省の動物医薬品研究所の「副作用情報データベース」
http://www.nval.go.jp/asp/se_search.asp
によると、平成21年の1年間に報告された狂犬病ワクチンの副作用(副反応)は16件であり、このうち6件が死亡報告である。
狂犬病ワクチンと犬の死亡との因果関係について、詳細な検討は行われていないが、単純に計算すると、85万回に1回の頻度で、死亡事例が発生していることになる。
日本では、毎年100万人以上の人々が、それぞれ麻疹やポリオ、百日咳、ジフテリア等の予防接種を受けているし、昨年の新型インフルエンザ騒動の際には、2000万人もの人々がワクチンの接種を受けた。もしも、これらのワクチンについて、犬の狂犬病ワクチン並みの頻度で死亡が発生していたら、新聞やテレビで大々的に報じられて、世の中は大騒ぎになっていただろう。
人間用のワクチンが安全だと思うか、犬用のワクチンが危険だと思うか、人それぞれだろうが、どちらにしても、ワクチンは危険なものだと思った方が良い。
ところで、日本で飼育されている犬の数について、ペットフードを製造または販売する企業で構成されている一般社団法人ペットフード協会(http://www.petfood.or.jp/)では、約1300万頭と推定している。
この数字は、登録されている犬の数(600万頭)に比べて、余りにも多い。犬を飼う場合には、狂犬病予防法に基づき、市町村長への登録と狂犬病ワクチンの接種が飼い主には義務付けられている。
登録せずに犬を飼っていた場合には、20万円以下の罰金に処せられることになっている。
もしも、ペットフード協会の推計が正しいとすると、700万頭もの犬が未登録の状態で飼われているということであり、つまり、日本には700万人もの犯罪者(未登録の犬の飼い主)が公然と生活しているということになるのであるが、果たして、本当に700万頭もの未登録の犬が日本にいるのであろうか。
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【狂犬病予防法】(昭和二十五年八月二十六日法律第二百四十七号)
(登録)
第四条 犬の所有者は、犬を取得した日(生後九十日以内の犬を取得した場合にあつては、生後九十日を経過した日)から三十日以内に、厚生労働省令の定めるところにより、その犬の所在地を管轄する市町村長(特別区にあつては、区長。以下同じ。)に犬の登録を申請しなければならない。ただし、この条の規定により登録を受けた犬については、この限りでない。
2 市町村長は、前項の登録の申請があつたときは、原簿に登録し、その犬の所有者に犬の鑑札を交付しなければならない。
3 犬の所有者は、前項の鑑札をその犬に着けておかなければならない。
4 第一項及び第二項の規定により登録を受けた犬の所有者は、犬が死亡したとき又は犬の所在地その他厚生労働省令で定める事項を変更したときは、三十日以内に、厚生労働省令の定めるところにより、その犬の所在地(犬の所在地を変更したときにあつては、その犬の新所在地)を管轄する市町村長に届け出なければならない。
5 第一項及び第二項の規定により登録を受けた犬について所有者の変更があつたときは、新所有者は、三十日以内に、厚生労働省令の定めるところにより、その犬の所在地を管轄する市町村長に届け出なければならない。
6 前各項に定めるもののほか、犬の登録及び鑑札の交付に関して必要な事項は、政令で定める。
(予防注射)
第五条 犬の所有者(所有者以外の者が管理する場合には、その者。以下同じ。)は、その犬について、厚生労働省令の定めるところにより、狂犬病の予防注射を毎年一回受けさせなければならない。
2 市町村長は、政令の定めるところにより、前項の予防注射を受けた犬の所有者に注射済票を交付しなければならない。
3 犬の所有者は、前項の注射済票をその犬に着けておかなければならない。
(罰則)
第二十七条 次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
一 第四条の規定に違反して犬(第二条第二項の規定により準用した場合における動物を含む。以下この条において同じ。)の登録の申請をせず、鑑札を犬に着けず、又は届出をしなかつた者
二 第五条の規定に違反して犬に予防注射を受けさせず、又は注射済票を着けなかつた者
(以下、略)
予防接種制度の見直しに向けたご意見の募集について
【平成22年4月 厚生労働省健康局結核感染症課】
現在、厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会(以下「予防接種部会」という。)において、予防接種制度の抜本的な見直しに向けた検討を行っています。
予防接種部会においては、本年2月の「予防接種制度の見直しについて(第一次提言)」のとりまとめ以降も、引き続き、検討を重ねていくこととしています。
今後の予防接種部会での検討の参考とするため、下記の各項目を中心について、国民の皆様からの幅広いご意見をお寄せいただきたいと存じます。
(1)予防接種法の対象となる疾病・ワクチンのあり方
(2)予防接種事業の適正な実施の確保
(3)予防接種に関する情報提供のあり方
(4)接種費用の負担のあり方
(5)予防接種に関する評価・検討組織のあり方
(6)ワクチンの研究開発の促進と生産基盤の確保のあり方
(7)その他
なお、ご意見については、今後、予防接種部会等で公表させていただく場合があります(個人が特定されるような情報は秘匿いたします。)。
また、ご意見に対する回答をすることは予定しておりませんので、その点ご了承願います。
【御意見受付期間】
平成22年4月23日(金)~5月31日(月)〔必着〕
【提出先】
「予防接種制度の見直しに向けたご意見の募集について」
http://www.mhlw.go.jp/public/bosyuu/iken/p100422-1.html
を参照して下さい。
【平成22年4月 厚生労働省健康局結核感染症課】
現在、厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会(以下「予防接種部会」という。)において、予防接種制度の抜本的な見直しに向けた検討を行っています。
予防接種部会においては、本年2月の「予防接種制度の見直しについて(第一次提言)」のとりまとめ以降も、引き続き、検討を重ねていくこととしています。
今後の予防接種部会での検討の参考とするため、下記の各項目を中心について、国民の皆様からの幅広いご意見をお寄せいただきたいと存じます。
(1)予防接種法の対象となる疾病・ワクチンのあり方
(2)予防接種事業の適正な実施の確保
(3)予防接種に関する情報提供のあり方
(4)接種費用の負担のあり方
(5)予防接種に関する評価・検討組織のあり方
(6)ワクチンの研究開発の促進と生産基盤の確保のあり方
(7)その他
なお、ご意見については、今後、予防接種部会等で公表させていただく場合があります(個人が特定されるような情報は秘匿いたします。)。
また、ご意見に対する回答をすることは予定しておりませんので、その点ご了承願います。
【御意見受付期間】
平成22年4月23日(金)~5月31日(月)〔必着〕
【提出先】
「予防接種制度の見直しに向けたご意見の募集について」
http://www.mhlw.go.jp/public/bosyuu/iken/p100422-1.html
を参照して下さい。
マラリアと言うと、常夏の熱帯地方の病気と言うイメージが強いが、寒い冬のある温帯でもマラリアは発生する。日本でも、戦後の南方からの引揚者によるマラリア以外にも、かつてはマラリアが発生していたし、韓国では今でも発生している。
マラリアには、熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、四日熱マラリア、卵形マラリアの4種類があるが、かつて日本などでも流行していたのは、主に三日熱マラリアで、症状は比較的穏やかである。
これに対して、熱帯熱マラリアは、文字どおり、アフリカなどの熱帯地方で流行しているが、重症化して死亡することも多いので、早期の治療が必要である。なお、その他のマラリアであっても、死亡しなくても慢性化することがあるので、やはり治療は必須である。
ところで、韓国のマラリアは比較的温かい済州島や釜山などの南部ではなく、韓国の北の端、北朝鮮との国境地帯(休戦ライン付近)で発生している。マラリアは、蚊を介して豚から人へ感染する日本脳炎とは異なり、蚊を介して人から人へ感染する病気であるから、ほとんど人の住んでいない休戦ライン近辺でマラリアが流行するということは考え難い。
おそらく休戦ラインの北側、北朝鮮においてマラリアが流行していて、人間の決めた非武装地帯など無視して、蚊が南へ下って来ているのであろう。
残念ながら、北朝鮮についての情報は、政治や経済だけでなく、保健・医療や生物・自然についても非常に乏しい。北朝鮮のどの地域で、どの程度、マラリアが流行しているのか、マラリアを媒介する蚊がどのように分布しているのか等の情報は皆無に近い。
日本でも国際空港や港湾の周辺など、海外からマラリアを媒介する蚊が侵入しそうな地域において、蚊の調査を定期的に行っているが、たとえ韓国側といえども、休戦ラインの近辺で、蚊の調査を行うことは難しい。
結局、南北朝鮮の統一がなされない限り、朝鮮半島のマラリアが制圧されることはないのかも知れない。
いずれにしても、マラリア以外にも危険は多いので、余程のことがあっても南北朝鮮の休戦ラインに近づくべきではないだろう。
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休戦ライン近隣地域、マラリア注意報
【2010/04/26 Innolife & Digital YTN & Joynews24 & inews24】
韓国疾病管理本部は来月からマラリア発生が増える可能性が高いため、休戦ライン近隣危険地域の住民と軍人、旅行客らが蚊に噛まれないように注意するように伝えた。
疾病管理本部は今年マラリア危険地域に、京畿道漣川と坡州、金浦、東豆川、江原道鉄原、仁川市カンファ、甕津郡の7ヶ市・郡を指定した。京畿道高陽市と議政府市など15ヶ市・郡は潜在危険地域に定めたと明らかにした。昨年国内マラリア患者発生規模は現役軍人364人、変更者316人を含み、全1,300人余りで2008年より29%増加した。
マラリア患者は5月から増え始めて9月まで続き、民間人は8月、軍人は7月に患者発生が最も多い。
マラリアには、熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、四日熱マラリア、卵形マラリアの4種類があるが、かつて日本などでも流行していたのは、主に三日熱マラリアで、症状は比較的穏やかである。
これに対して、熱帯熱マラリアは、文字どおり、アフリカなどの熱帯地方で流行しているが、重症化して死亡することも多いので、早期の治療が必要である。なお、その他のマラリアであっても、死亡しなくても慢性化することがあるので、やはり治療は必須である。
ところで、韓国のマラリアは比較的温かい済州島や釜山などの南部ではなく、韓国の北の端、北朝鮮との国境地帯(休戦ライン付近)で発生している。マラリアは、蚊を介して豚から人へ感染する日本脳炎とは異なり、蚊を介して人から人へ感染する病気であるから、ほとんど人の住んでいない休戦ライン近辺でマラリアが流行するということは考え難い。
おそらく休戦ラインの北側、北朝鮮においてマラリアが流行していて、人間の決めた非武装地帯など無視して、蚊が南へ下って来ているのであろう。
残念ながら、北朝鮮についての情報は、政治や経済だけでなく、保健・医療や生物・自然についても非常に乏しい。北朝鮮のどの地域で、どの程度、マラリアが流行しているのか、マラリアを媒介する蚊がどのように分布しているのか等の情報は皆無に近い。
日本でも国際空港や港湾の周辺など、海外からマラリアを媒介する蚊が侵入しそうな地域において、蚊の調査を定期的に行っているが、たとえ韓国側といえども、休戦ラインの近辺で、蚊の調査を行うことは難しい。
結局、南北朝鮮の統一がなされない限り、朝鮮半島のマラリアが制圧されることはないのかも知れない。
いずれにしても、マラリア以外にも危険は多いので、余程のことがあっても南北朝鮮の休戦ラインに近づくべきではないだろう。
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休戦ライン近隣地域、マラリア注意報
【2010/04/26 Innolife & Digital YTN & Joynews24 & inews24】
韓国疾病管理本部は来月からマラリア発生が増える可能性が高いため、休戦ライン近隣危険地域の住民と軍人、旅行客らが蚊に噛まれないように注意するように伝えた。
疾病管理本部は今年マラリア危険地域に、京畿道漣川と坡州、金浦、東豆川、江原道鉄原、仁川市カンファ、甕津郡の7ヶ市・郡を指定した。京畿道高陽市と議政府市など15ヶ市・郡は潜在危険地域に定めたと明らかにした。昨年国内マラリア患者発生規模は現役軍人364人、変更者316人を含み、全1,300人余りで2008年より29%増加した。
マラリア患者は5月から増え始めて9月まで続き、民間人は8月、軍人は7月に患者発生が最も多い。