南シナ海を巡って、米国と中国が対立を深めているという。
ソ連崩壊後、世界唯一の超大国となった米国と、経済の成長が著しく、軍備拡張も目覚ましい新興国中国との世界規模での覇権を巡る対立の一環らしい。
日本の立場は、日米安全保障条約を拠り所として、米国に軍事基地を提供し、米国の政治的・軍事的同盟国として、中国と相対するというものであるが、日本の地理的な位置は、あまりにも中国に近く、米国の他の同盟国(西欧諸国等)と同じようなスタンスで、中国と相対することは難しい。
このことは経済的な関係においても同じである。日本にとって、中国は、今や米国以上に重要な貿易相手国となっている。中国からの輸入が途絶えても輸出が滞っても、日本経済は壊滅的な打撃を受けるだけでなく、食料をはじめ日用品にもこと欠き、国民生活は破綻してしまう。
かつて、米ソ対立の冷戦時代においては、日本とって、ソ連の経済的な地位は極めて低く、米国との同一歩調の下、ソ連と全面的に対立しても、核戦争さえ回避できれば、国家規模で日本が危機的な状況に陥ることはなかった。
しかし、中国との関係においては、日本は、米国との共同歩調は維持しつつも、ある程度、独自の道を模索する必要がある。
米国は中国との全面対決、対中禁輸、経済封鎖と言う選択肢も取り得るが、日本にとって、中国との戦争はもちろん、経済交流・交易の制限・停止でさえも自殺行為に他ならない。
米中の対立が危機的な水準に達しないように、双方の利害を調整することこそ、日本に求められ、日本が果たすべき役割ではなかろうか。
ところで、昨年来、移転問題が大きく取り上げられている普天間基地は、米軍海兵隊の基地である。敵前上陸や紛争地域への派遣、在外米国人の保護救出といった海兵隊の機能・役割から考えて、日本の国土防衛という観点からは、日本に海兵隊が駐留する必要は乏しい。
日本本土への敵軍の上陸を阻止するために不可欠な制海権を確保するために、横須賀港や佐世保港、厚木基地を拠点とする第7艦隊が存在し、同じく制空権を維持するためには、横田基地や嘉手納基地、三沢基地を拠点とする第5空軍が駐屯している。
純粋に日本の防衛と言う観点だけから見れば、普天間基地は不要であり、国内に代替施設を確保する必要もない。
普天間基地の存在価値は、遠くインド洋、中東地域における米国の軍事的な覇権を維持することにあると言っても過言ではない。そして、この地域は、ミャンマーを拠点として、中国が進出しつつある地域でもある。
将来はともかく、現下の国際情勢においては、米国の国益は日本の国益と概ね合致しており、米国の軍事的な覇権が世界規模で維持されることは、日本にとっても好ましいことが多く、その意味で、普天間基地の存在意義は大きいとも言える。
本マグロとも言われるクロマグロは、もともと漁獲量が少なく、高級魚として料亭等で食べられるものであって、庶民の食卓に載ることもなければ、回転ずしに並ぶこともなかった。
街のスーパーで売られているマグロは、価格の安い小型のキハダマグロやメバチマグロがほとんどである。回転ずしでも、単にマグロといえば、たとえ、トロでも、これら価格の安いマグロであって、決してクロマグロではない。
しかし、1990年頃のバブル期に、にわかセレブが増え、日本のクロマグロ需要が急増したことから、地中海やメキシコなどで盛んにクロマグロの養殖が行われるようになる一方で、その後のバブルの崩壊による日本の景気の低迷により、需要が大幅に落ち込み、以前は1キロ当たり5000円を超えていたクロマグロの市場での競り値は、近年は2000円近くにまで下落していた。ただし、安くなったと言っても、解体する前の丸ごと1匹の状態で、市場でキロ2000円の価格と言うことは、刺身の状態にすると100グラム600円ぐらいとなり、松坂牛などのブランド和牛並みである。
それでも価格の安い赤身や中トロであれば、回転ずしでもクロマグロが食べられるようになっていた。
クロマグロが回転ずしに登場したのは、まさに長引く景気低迷、不況の賜物である。
しかし、クロマグロの輸入量が増える一方で、今度は価格の下落により、海外の養殖業者が減る一方で、資源の枯渇から漁獲規制・輸入規制が強化され、再びクロマグロの価格が上昇している。
安いクロマグロは、バブル経済と、その後の長引く構造不況が生んだ、一種のあだ花であったのだろう。
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「クロマグロが足りない」回転ずし店悲鳴、輸入再開でも品薄、養殖業者の廃業で
【2010/7/15 日本経済新聞】
回転ずし店やスーパーで多く扱われる「養殖クロマグロ」が品薄状態に陥っている。世界的な漁獲規制の強化に加え、2008年以降の価格下落で養殖業者の廃業が相次いだためだ。水産庁は6月末、半年近く続いていた地中海産養殖マグロの一部輸入停止を解除したが、市場では「それでも足りない」との声が強い。
「自主規制」が品不足のきっかけとなった(築地市場のマグロセリ場)
「得意先以外に売る魚は1匹もない」――。地中海からクロマグロを買い付ける国内の輸入商社幹部は打ち明ける。
マグロの最高級品、クロマグロは国内消費量の4割を地中海産の養殖物に頼る。漁獲した魚をいけすに入れ、太らせてから出荷する。脂の乗りが良いため、特に「トロ」が好まれる回転ずしチェーンなどが取り扱いを増やしてきた。
品不足のきっかけは水産庁による「自主規制」だ。同庁は09年11月ごろから、大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)が義務付けている漁獲・生産履歴が不明瞭(めいりょう)なマグロの輸入を停止した。国際的な資源保護・規制強化の流れを受け、国際会議での主導権を握るためには規制を率先して守るのが不可欠と判断した。
今年1~5月の輸入量の累計は6446トンと前年同期比6割も減った。各国の政府が生産履歴を保証したため、水産庁は6月に3600トン滞留していたマグロのうち2900トンの輸入を認めた。それでも「品薄の状態は変わらない」(水産卸の大都魚類)という。
理由の一つは、ICCATが決めた地中海の漁獲枠削減。10年は09年より4割少ない1万3500トンとなった。6月に解禁された今期の漁は、1カ月間の漁期短縮なども影響して6000トン程度の水揚げに終わり、枠を消化できていないもようだ。
さらに、養殖業者の減少が品薄に拍車をかけている。地中海に次ぐ産地だったメキシコでは、08年以降の相場低迷で採算が悪化した業者の撤退・廃業が相次ぎ、「5社程度あったのが今は2社に減った」(大都魚類)。メキシコ産の1~5月輸入累計は前年同期より8割少ない290トン。ICCATやワシントン条約で注目を集めた地中海産以上に減っている。
供給減で業者間取引価格も上昇している。中型サイズ(四つ割り)の背肉は1キロ約3100円。直近の安値を付けた年初に比べ約3割高い。腹肉も2割高となっている。「低価格が売り物の回転ずし店などは仕入れできない水準」(商社)だ。
国内のマグロ消費が伸びたのは、1980年代半ばから。国内でマグロ漁船が減少し、国産品の代わりに地中海産の養殖クロマグロが需要増を支えてきた。だが、足元でその供給源は急速に縮小する。太平洋や日本沿岸でも規制強化の流れが押し寄せている。
関東の回転ずし大手、銚子丸の本村公弘営業本部商品部部長は「これから年末商戦向けの仕入れ商談が始まるが、商社は強気だ。調達が厳しくなるのは間違いない」と話す。すしの売値は据え置くが、「マグロフェアなどはもうできない」(本村氏)という。安いクロマグロが食べられなくなる日は、そう遠くないかもしれない。
街のスーパーで売られているマグロは、価格の安い小型のキハダマグロやメバチマグロがほとんどである。回転ずしでも、単にマグロといえば、たとえ、トロでも、これら価格の安いマグロであって、決してクロマグロではない。
しかし、1990年頃のバブル期に、にわかセレブが増え、日本のクロマグロ需要が急増したことから、地中海やメキシコなどで盛んにクロマグロの養殖が行われるようになる一方で、その後のバブルの崩壊による日本の景気の低迷により、需要が大幅に落ち込み、以前は1キロ当たり5000円を超えていたクロマグロの市場での競り値は、近年は2000円近くにまで下落していた。ただし、安くなったと言っても、解体する前の丸ごと1匹の状態で、市場でキロ2000円の価格と言うことは、刺身の状態にすると100グラム600円ぐらいとなり、松坂牛などのブランド和牛並みである。
それでも価格の安い赤身や中トロであれば、回転ずしでもクロマグロが食べられるようになっていた。
クロマグロが回転ずしに登場したのは、まさに長引く景気低迷、不況の賜物である。
しかし、クロマグロの輸入量が増える一方で、今度は価格の下落により、海外の養殖業者が減る一方で、資源の枯渇から漁獲規制・輸入規制が強化され、再びクロマグロの価格が上昇している。
安いクロマグロは、バブル経済と、その後の長引く構造不況が生んだ、一種のあだ花であったのだろう。
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「クロマグロが足りない」回転ずし店悲鳴、輸入再開でも品薄、養殖業者の廃業で
【2010/7/15 日本経済新聞】
回転ずし店やスーパーで多く扱われる「養殖クロマグロ」が品薄状態に陥っている。世界的な漁獲規制の強化に加え、2008年以降の価格下落で養殖業者の廃業が相次いだためだ。水産庁は6月末、半年近く続いていた地中海産養殖マグロの一部輸入停止を解除したが、市場では「それでも足りない」との声が強い。
「自主規制」が品不足のきっかけとなった(築地市場のマグロセリ場)
「得意先以外に売る魚は1匹もない」――。地中海からクロマグロを買い付ける国内の輸入商社幹部は打ち明ける。
マグロの最高級品、クロマグロは国内消費量の4割を地中海産の養殖物に頼る。漁獲した魚をいけすに入れ、太らせてから出荷する。脂の乗りが良いため、特に「トロ」が好まれる回転ずしチェーンなどが取り扱いを増やしてきた。
品不足のきっかけは水産庁による「自主規制」だ。同庁は09年11月ごろから、大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)が義務付けている漁獲・生産履歴が不明瞭(めいりょう)なマグロの輸入を停止した。国際的な資源保護・規制強化の流れを受け、国際会議での主導権を握るためには規制を率先して守るのが不可欠と判断した。
今年1~5月の輸入量の累計は6446トンと前年同期比6割も減った。各国の政府が生産履歴を保証したため、水産庁は6月に3600トン滞留していたマグロのうち2900トンの輸入を認めた。それでも「品薄の状態は変わらない」(水産卸の大都魚類)という。
理由の一つは、ICCATが決めた地中海の漁獲枠削減。10年は09年より4割少ない1万3500トンとなった。6月に解禁された今期の漁は、1カ月間の漁期短縮なども影響して6000トン程度の水揚げに終わり、枠を消化できていないもようだ。
さらに、養殖業者の減少が品薄に拍車をかけている。地中海に次ぐ産地だったメキシコでは、08年以降の相場低迷で採算が悪化した業者の撤退・廃業が相次ぎ、「5社程度あったのが今は2社に減った」(大都魚類)。メキシコ産の1~5月輸入累計は前年同期より8割少ない290トン。ICCATやワシントン条約で注目を集めた地中海産以上に減っている。
供給減で業者間取引価格も上昇している。中型サイズ(四つ割り)の背肉は1キロ約3100円。直近の安値を付けた年初に比べ約3割高い。腹肉も2割高となっている。「低価格が売り物の回転ずし店などは仕入れできない水準」(商社)だ。
国内のマグロ消費が伸びたのは、1980年代半ばから。国内でマグロ漁船が減少し、国産品の代わりに地中海産の養殖クロマグロが需要増を支えてきた。だが、足元でその供給源は急速に縮小する。太平洋や日本沿岸でも規制強化の流れが押し寄せている。
関東の回転ずし大手、銚子丸の本村公弘営業本部商品部部長は「これから年末商戦向けの仕入れ商談が始まるが、商社は強気だ。調達が厳しくなるのは間違いない」と話す。すしの売値は据え置くが、「マグロフェアなどはもうできない」(本村氏)という。安いクロマグロが食べられなくなる日は、そう遠くないかもしれない。
今回(2010年)の参議院選挙で、自由民主党(自民党)が51議席を獲得して、改選第1党となったが、比例区だけで見ると、自民党の得票は総投票数の4分の1にも満たず、民主党の凡そ4分の3の得票に留まっている。
これで、果たして、自民党は民主党に勝ったと言えるのであろうか。
得票率に比べて、自民党の議席が多いのは、主に1人区で民主党に競り勝ったことによる。確かに、自民党と民主党との直接対決と言う意味では、自民党の勝利とも言える。
しかし、実際には、自民党以外の政党を支持する人たちが、他に適当な候補者がいない1人区において、民主党と自民党との二者択一の中で、自民党を選んだという結果に過ぎない。
みんなの党や公明党の支持者が自民党候補に投票した結果であろう。
素直に、考えれば、自民党、みんなの党、公明党の3党連立政権を国民が選択したとも言えるのであるが、最近の世論調査を見ると、必ずしも菅内閣の総辞職を国民は望んではいないようである。菅内閣を支持する訳ではないが、それに代わる選択肢もなく、すぐに辞めろという訳ではないという実に中途半端な民意と言える。
衆参のねじれ国会が政治の停滞を招くとしたら、それは、民主党政権・菅内閣を支持するでもなく、反対するでもないという、曖昧な民意、国民の迷いと戸惑いの反映であろう。
このような状態では、民意の所在を明らかにするという意味で、速やかに衆議院を解散して総選挙を行い、民主党政権の継続か、自民党・公明党・みんなの党の3党連立政権への交代か、あるいは、民主党・自民党の2大政党による大連立政権か、有権者の真意を問うべきではなかろうか。

これで、果たして、自民党は民主党に勝ったと言えるのであろうか。
得票率に比べて、自民党の議席が多いのは、主に1人区で民主党に競り勝ったことによる。確かに、自民党と民主党との直接対決と言う意味では、自民党の勝利とも言える。
しかし、実際には、自民党以外の政党を支持する人たちが、他に適当な候補者がいない1人区において、民主党と自民党との二者択一の中で、自民党を選んだという結果に過ぎない。
みんなの党や公明党の支持者が自民党候補に投票した結果であろう。
素直に、考えれば、自民党、みんなの党、公明党の3党連立政権を国民が選択したとも言えるのであるが、最近の世論調査を見ると、必ずしも菅内閣の総辞職を国民は望んではいないようである。菅内閣を支持する訳ではないが、それに代わる選択肢もなく、すぐに辞めろという訳ではないという実に中途半端な民意と言える。
衆参のねじれ国会が政治の停滞を招くとしたら、それは、民主党政権・菅内閣を支持するでもなく、反対するでもないという、曖昧な民意、国民の迷いと戸惑いの反映であろう。
このような状態では、民意の所在を明らかにするという意味で、速やかに衆議院を解散して総選挙を行い、民主党政権の継続か、自民党・公明党・みんなの党の3党連立政権への交代か、あるいは、民主党・自民党の2大政党による大連立政権か、有権者の真意を問うべきではなかろうか。
