臨遥亭の跡で働く医系技官の独り言 -20ページ目

臨遥亭の跡で働く医系技官の独り言

心に移り行くよしなしごとをそこはかとなく書き連ねています。

 HPV(ヒト・パピローマ・ウイルス)ワクチン、特にサーバリックスについて、最近、その安全性について、少々疑問を感じていることがあります。

 そもそも、HPVはウイルスが局所(粘膜)の感染細胞に留まり、ウイルス血症や全身感染を起こさないウイルスです。
 従って、血中にHPVに対する中和抗体が産生されることもありません。

 HPVワクチンは、HPVの本来の感染部位である性器粘膜ではなく、筋肉内・血中に人為的にHPV抗原を投与し、通常、自然界には存在しない抗HPV抗体を人為的に血液中に作り出そうとするものです。

 このようなタイプのワクチンは、過去に例が無く、従来のワクチンと同じような方法で、安全性を評価して良いものかどうか、判断に迷うところです。

 また、HPVワクチンは、HPVに特異的な抗原性を有するタンパク成分(HPV様粒子)のみを人為的に作成したものなので、その意味では、通常の生ワクチンや不活化ワクチンよりも、はるかに安全性の高いワクチンです。

 しかし、HPVのごく一部の成分のみをワクチンとして注射するため、これだけでは抗HPV抗体は産生されません。
 そこで、アジュバントと呼ばれる物質と共に、このHPV抗原を投与し、人体に抗HPV抗体を産生させます。

 この「アジュバント」とは、簡単に言ってしまえば、人体に有害な物質です。
 人体の免疫系は、このアジュバントを自己の生存に脅威を与える危険なものと認識し、体内から排除しようとして、抗体を産生します。
 このとき、排除すべきアジュバントと、守るべき自己の細胞等とを区別する標識として、アジュバントと一緒に投与された抗HPV抗原を認識し、アジュバントを排除するために抗HPV抗体を作るというのが大凡の仕組みです。

 ところで、HPVワクチンのうち、サーバリックスについては、AS04という新しいアジュバントが使われています。

 従来、使われていたAS03などには、動物実験で不妊を起こす可能性がある物質(ポリソルベート80[Tween 80])が含まれていると言うことで、安全性に疑問を持つ人もいましたが、このAS04には、そのような成分は含まれていません。

 従って、不妊を起こす危険はないという意味では、安全なワクチンです。

 しかし、サーバリックスについては、ワクチン接種後の副反応として、通常のワクチンでは滅多に見られない胃腸症状(下痢、腹痛等)を示す割合が10%を超える高頻度で出現するなど、必ずしも安全とは言えないのではないかと危惧しています。

 ちなみに、このAS04には、無毒とは言われつつも、サルモネラ属の細菌(Salmonella Minnesota)に由来する糖脂質が使われています。
 ひょっとしたら、副反応として胃腸症状が高頻度に発生する原因には、この糖脂質が関与しているのかも知れません。

 8月5日の参議院予算委員会で、松あきら議員から素人呼ばわりされた長妻昭厚生労働大臣は、このHPVワクチンには「疲労とか筋肉痛、頭痛、あるいは嘔吐、あるいは下痢、あるいは関節痛などなどの副作用がある」と明言しつつ、「それでも効果が高い」と答弁している。

 HPVワクチンの副反応が現在知られているものだけであれば、ワクチン接種によるメリットがデメリットを上回るとも言えるが、今後、毎年、数十万人の小児に接種するようになったとき、かつてのMMRワクチンにおける無菌性髄膜炎のような新たな問題が発生しないとは言い切れないだろう。

 厚労大臣には、少なくとも「疲労とか筋肉痛、頭痛、あるいは嘔吐、あるいは下痢、あるいは関節痛などなどの副作用」を国民、特にワクチン接種を受ける小児や保護者にきちんと伝えることを期待したいものである。

 それにしても、100%安全なワクチンはないと言い切った上で、HPVワクチンの接種を推進するる松あきら議員は、ある意味、ご立派である。


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「サーバリックス Cervarix」(組換え沈降2価ヒトパピローマウイルス(HPV)様粒子ワクチン(イラクサギンウワバ細胞由来))の副反応(ワクチンの添付文書より抜粋)


4.副反応

 国内臨床試験において、本剤接種後7 日間に症状調査日記に記載のある612例のうち、局所(注射部位)の特定した症状の副反応は、疼痛606例(99.0%)、発赤540例(88.2%)、腫脹482例(78.8%)であった。また、全身性の特定した症状の副反応は、疲労353例(57.7%)、筋痛277例(45.3%)、頭痛232例(37.9%)、胃腸症状(悪心、嘔吐、下痢、腹痛等)151例(24.7%)、関節痛124例(20.3%)、発疹35例(5.7%)、発熱34例(5.6%)、蕁麻疹16例(2.6%)であった。

 海外臨床試験において、本剤接種後7 日間に症状調査日記に記載のある症例のうち、局所(注射部位)の特定した症状の副反応は7870例中、疼痛7103例(90.3%)、発赤3667例(46.6%)、腫脹3386例(43.0%)であった。また、全身性の特定した症状の副反応は、疲労、頭痛、胃腸症状(悪心、嘔吐、下痢、腹痛等)、発熱、発疹で7871例中それぞれ2826例(35.9%)、2341例(29.7%)、1111例(14.1%)、556例(7.1%)、434例(5.5%)、筋痛、関節痛、蕁麻疹で7320例中それぞれ2563例(35.0 %)、985例(13.5%)、226例(3.1%)であった。

 局所の上記症状は大部分が軽度から中等度で、3 回の本剤接種スケジュール遵守率へ影響はなかった。また全身性の上記症状は接種回数の増加に伴う発現率の上昇はみられなかった。(承認時)

(1) 重大な副反応
ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明)):ショック又はアナフィラキシー様症状を含むアレルギー反応、血管浮腫があらわれることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
(2) その他の副反応
 10%以上
【過敏症】 瘙痒
【局所症状(注射部位)】 疼痛、発赤、腫脹
【消化器】 胃腸症状( 悪心、嘔吐、下痢、腹痛等)
【筋骨格】 筋痛、関節痛
【精神神経系】 頭痛
【その他】 疲労
 1~10%未満
【過敏症】 発疹、蕁麻疹
【局所症状(注射部位)】 硬結
【精神神経系】 めまい
【その他】 発熱(38℃以上を含む)、上気道感染
 0.1~1%未満
【局所症状(注射部位)】 知覚異常
 頻度不明
【精神神経系】 失神・血管迷走神経反応(ふらふら感、冷や汗、血圧低下又は悪寒等)


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第175回国会 予算委員会 議事録(抜粋)
【平成二十二年八月五日(木)】

○松あきら君 引き続きまして、公明党の松あきらでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 菅内閣が誕生いたしまして初めての予算委員会でございます。今、山口代表もおっしゃいましたが、総理は今回の予算委員会、衆参通じてなるべく答弁には踏み込まずというような方針でいらっしゃるのかなと。これは、ひとえに九月の民主党の代表選をにらんでのことだなどと報じられているわけでございますが、是非、私は今日は踏み込んだ御答弁がいただけるものと御期待しておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 さて、昨年、私どもの提案によりまして、女性特有のがん検診無料クーポンを実現させていただきました。しかし、残念なことに、鳩山政権はこの二百十六億円から三分の一の七十六億円にカットしてしまって、おまけに交付金にしてしまったんです。これでは不交付団体にはもちろん行かない。その上に地方が、地方自治体が半分出さなきゃならない。もう泣く泣くこの検診を断念するというところが出てまいりました。
 今日本は、この特に女性特有のがん検診、乳がんあるいは子宮頸がんの検診率はOECD三十か国中最下位であります。欧米はもう七〇から八〇、九〇というところもあります。日本は、この今回の無料クーポン、お手元へ行って初めて検診したという方も多くいらっしゃいますけれども、少し上がって、それでも二四・五%です。非常に低い状況。しかも、これは前、代表質問でも申し上げましたが、この子宮頸がんというのはウイルス感染、粘膜感染でございます。しかし、予防ができる唯一のがんがこの子宮頸がんなのであります。
 私は、この認識を広く国民の皆様に理解していただいて、そして子宮頸がんを制圧する、もう皆様とともに党派を超えてこれはやるべきだというふうに思っておりまして、私どもはさきの国会で子宮頸がん予防法案提出させていただきましたが、残念ながら審議未了で廃案となったわけでございます。
 是非、市民運動出身の市民派とおっしゃる菅総理、リーダーシップを発揮していただいて、国民の命を守る政治というのを私は行っていただきたい。
 まず、私どものこの法案に対する御見解を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(菅直人君) 松議員あるいは公明党の皆さんがこうしたがん、特に女性特有の子宮頸がんなどについて熱心に取組を進められていることについて敬意を表したいと思っております。
 子宮頸がんについては、ワクチンとがん検診などを併せて進めることによりがんの予防効果が期待できることから、そうした予防措置の普及は大変重要だと認識をいたしております。
 御指摘の法案については、現在各党において議論が進められてきていると聞いております。今後、国会で議論が進められることを見守りたいと思いますし、私はできるだけ前向きな形で取り組むべきだと、このように考えております。
○松あきら君 前向きに取り組むという御答弁はすごく私は勇気付けられております。何しろ、予防検診とそして予防ワクチン、車の両輪、これは両方がないと実は一〇〇%近い予防ができないわけでございます。
 昨日、当委員会でこの子宮頸がんが取り上げられましたけれども、長妻大臣の御発言にもう私はがっかりいたしました。余りにも御見識がないのかな、まさかこの方が厚労大臣なんて疑ってしまいました。
 なぜならば、子宮頸がんワクチンの効果が一種類しかない、一つにしか効かないとおっしゃったんですよ。一つにしか効かないってどういうことですか。これは、例えば今出ておりますサーバリックスも二価型でありまして、今一番多い十六型、十八型。ところが、最新ですね、カナダ・モントリオールで開かれました国際パピローマウイルス学会、臨床試験の結果、十六、十八、三十一、三十三、四十五、しかも四十五というのは一番悪性な腺がんなんです。これに有効だというのが出ているんですよ。一つにしか効かないなんて、全くこれは違います。
 そして、しかも、一定程度副作用があるということについてもきちんとお伝えと、何でもワクチンは一〇〇%安全性のあるものは残念ながらないです。けれども、今回のこの予防ワクチンは、言ってみれば、細菌培養をして作るワクチンではありません。細菌にそっくりな、つまり核抜きのワクチンでございますので、このワクチンを投与したということで万が一にも子宮頸がんになることはない。じゃ、一体何を指してこの一定程度の副作用があるとおっしゃっているのか、重篤なあれがあるとおっしゃっているのか、私は非常にこれでは国民の皆様が不安を抱くのもむべなるかなというふうに思います。
 そしてまた、今一部には悪質なうわさ、これを投与すると不妊になるというようなうわさが流れております。私は、是非、ここでワクチンを承認した厚生労働省にきちんとこの際お答えいただきたいと思います。
○委員長(平野達男君) 長妻厚生労働大臣。
○松あきら君 駄目駄目、いいです。もう専門家にお答えいただきたいんですよ。大臣になんて聞いてません。
○国務大臣(長妻昭君) 今、誤解があるようですので、私からも答弁をいたします。
 私も、この委員会で子宮頸がんワクチン、これについては予算要求をさせていただく、これは非常に重要課題の一つだと、そういうふうに答弁をいたしましたときに、ただ国民の皆様にこれは広く御理解いただかなきゃいけないのは、一定程度副作用があるということについてもきちっとお伝えしなければならないと、これを今私、申し上げたんです。
 これは実際の製品の注意書き等にも副作用書いてありますけれども、疲労とか筋肉痛、頭痛、あるいは嘔吐、あるいは下痢、あるいは関節痛などなどの副作用があるということをこの説明書きにも一定程度書いてあるところでありまして、こういうマイナス情報もきちっとお伝えした上で、それでも効果が高いということで私は推進をしていきたいと。こういう情報も隠さずに伝えるというのは私は重要だと思っております。
○松あきら君 専門家。
○委員長(平野達男君) 政府参考人から補足ありますか。
○政府参考人(厚生労働大臣官房審議官 平山佳伸君) それでは、不妊の部分につきましてお答え申し上げます。
 子宮頸がん予防ワクチンにつきましては、グラクソ・スミスクライン株式会社より承認申請されたサーバリックスが昨年十月に承認されたところでございます。
 このサーバリックスの承認申請におきまして提出されました動物試験が種々ございますけれども、その中で妊娠機能に影響を及ぼす結果というのは示されておりません。また、承認審査の段階で、海外の市販後の状況を含めまして国内外の臨床試験データを評価しておりますけれども、サーバリックスについて不妊を疑われるようなデータは認められておりません。
 さらに、我が国の、承認後でございますけれども、市販後におきましても、適宜国内外から副作用情報を集めるという体制がありますけれども、その報告制度の中でも不妊の副作用報告というものは確認しておりません。
 したがいまして、動物のデータ、それから臨床からのデータ、その両方で不妊を疑わせるようなデータはないということでございます。

 以上です。
○松あきら君 これで国民の皆様は御安心していただけるのではないかと思います。異物を投入するのですから、赤くなったりはれたり、そういうことはあります。ビタミン剤を飲んだって、いろんな状況が起きます。けれども、今お答えになったことが非常に重要なことで、ここを誤解されては困るので、私は今の御答弁で安心、国民の皆様はされるというふうに思っております。
 総理、私もう時間がないのでお伺いいたしますけれど、私どもはまさに車の両輪、今回の予防検診とワクチンによって本当にもう多くの方が救われる。これ、両方がないといけない。命を救う、あるいは生活の質の向上等々がございます。しかし、例えば十二歳の対象者全員に公的助成をして投与すれば二倍の経済効果が上がる、費用対効果が上がると証明をされております。是非、私どもの今回の法案、頸がんの予防検診、ワクチン、双方を公的助成でやっていただきたい。これについてどうお考えかお伺いして、私の質問を終わります。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど厚労大臣の方からも、この問題では厚労省としても予算要求を、どの範囲か、細かくは別として、含めて対応したいという意見を表明されました。
 私も、冒頭申し上げましたように、がん、特に女性特有のがんについて、検診と同時にこうしたワクチン投与について大変重要だと思っておりますので、政府全体としても公費助成の在り方も含めて検討させていただきたいと、こう思っております。
○松あきら君 終わります。
 先日、新潟市内の国際的なホテルチェーンに属する大手ホテルのメイン・ダイニング(レストラン)において、食中毒が発生し、保健所から営業停止処分を受けると言う事件が発生した。
 食中毒そのものは大したものではなく、死者や重症者もいなければ、未知の特殊な原因菌によるものでもなく、比較的ありふれた内容、規模の事件であった。

 飲食業を営むレストランでの食中毒であるし、新潟でも屈指の老舗ホテルの一つであるから、新聞記事にはなったが、この程度の食中毒であれば、夏場のこの季節、食堂やレストランに限らず、どこの家庭でも起こり得ることである。

 しかし、営業停止を受けたホテルのホームページを見ると、「都合により、営業を休止しております」と書かれているだけで、食中毒が発生したことには一切触れていないばかりか、営業休止の理由が保健所から営業停止処分を受けたことによるものであることも一切書かれていない。

 食中毒が起こったことや、営業停止処分を受けたことを公表すれば、客足が遠のいて収益に響くと懸念してのことであろうが、都合の悪いことは隠す、自ら積極的には言わないというのは、一般国民、庶民としては、ごく普通の行動なのかも知れない。
 むしろ、情報開示で自己に都合の悪い事実までも積極的に公表する人や団体こそ、世間一般の感覚や常識からは、ほど遠い、希有な存在(馬鹿正直?)なのかも知れない。

 ところで、新聞には「ウェルシュ菌は大量調理で加熱が十分でなかったり、保管温度が適切でない場合に繁殖する。」と書かれているが、この表現は必ずしも正確でない。

 そもそも、ウェルシュ菌の特徴は、耐熱芽胞を形成して、加熱に強いことであり、十分に加熱をすれば、食中毒を防げるというような性質の細菌ではない。
 また、ウェルシュ菌が増殖するのは、主に加熱調理後、冷蔵庫等へ保管するために冷却する際の僅かな時間であり、その後の保管温度がいくら適切であっても、ウェルシュ菌の繁殖は防げない。

 ウェルシュ菌による食中毒を防ぐには、何はともあれ、加熱調理後、まだ熱いうちに直ちに食べることに尽きる。もし、それが無理ならば、加熱後、まだ熱い状態の料理をそのまま大型冷凍庫に入れて、急速冷凍して保管することである。
 熱いままの料理を普通の冷蔵庫や冷凍庫に入れると、庫内温度が上昇して、他の保管食品が傷んでしまったりするので、急速冷凍するには、冷却機能の高い専用の冷凍庫を用意する必要がある。

 しかし、普通の飲食店、特に自前で調理を行う大規模なレストランでは、このような対応は難しい。
 むしろ、食品工場で一括生産して冷凍したものを運び込み、解凍するだけのチェーン・レストランの方が急速冷凍するためだけの大型の冷凍庫を工場に設置できるので、ウェルシュ菌による食中毒は防ぎやすい。

 一般家庭であれば、保管していた食品を食べる直前に、再度、十分に加熱するということもできるが、こうすると味が落ちるし、風味も無くなるので、商品価値は落ちてしまう。
 また、バイキング(ブッフェ)形式のレストランでは、テーブルの上に鍋やフライパンを並べることもできないので、難しいであろう。

 ウェルシュ菌による食中毒と言うのは、なかなかに厄介で防ぎにくいものである。

 新聞は、このレストランにおいて、あたかも「加熱が十分でなかった」とか、「保管温度が適切でない」とかいうような過失があったかのごとく書いているが、おそらく、そのような事実はなく、新聞による誤報ないしは虚報であろう。
 当然ながら、このように新聞社に都合の悪いことについては、新聞に記事が載ることはない。

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食中毒:女性7人が症状--ANAクラウンプラザホテル新潟 /新潟
【毎日新聞 2010年8月24日】

 新潟市保健所は23日、ANAクラウンプラザホテル新潟(同市中央区)のレストラン「オールデイダイニング シーズンカフェ」で、バイキング形式の昼食を食べた4~65歳の女性7人が食中毒を起こしたと発表した。全員が快方に向かっている。
 同保健所によると、20日にハンバーグや鶏料理を食べた2グループ7人が21日、下痢などの症状を訴えた。このうち5人の便からウェルシュ菌が検出され、食中毒と断定した。20日の昼食でレストランを利用したのは計41人で、患者が増える可能性もあるという。
 ウェルシュ菌は大量調理で加熱が十分でなかったり、保管温度が適切でない場合に繁殖する。
 保健所は24~26日、同レストランを営業停止処分とした。

 リスク評価機関の「中立公正」とは、特定の業者の利害を代弁しないということだけでなく、予断をもってリスク評価をしないということであり、特定の政治的な意図をもって、特定の結論を得るためのリスク評価はしないということでもある。
 すなわち、リスク評価の結果は、あくまでも中立公正なものであり、その評価結果に、どのような意味を見出すかは、規制を行う権限を有するリスク管理機関の判断であり、責任である。

 こんにゃくゼリーに関しても、規制するか否かは、リスク評価機関が行うリスク評価に基づいて、リスク管理機関が独自に判断すべきことである。
 リスク評価機関の評価は、結果として、こんにゃくゼリーを規制する際の基準を示すことはできるが、そもそも規制するための根拠や理由を得るために行われるものではないし、こんにゃくゼリーの安全性を保証するために行われるものでもない。

 こんにゃくゼリーを規制したいがために、リスク管理機関に都合の良い評価結果をリスク評価機関に求めるというようなことは、本来、あってはならないことである。
 また、規制するための根拠を得たいがために、リスク評価機関とは別に、リスク管理機関が独自のリスク評価を行うのであれば、最初から中立公正なリスク評価機関など不要になってしまう。

 消費者庁が何らかの政治的な意図を持って、餅や飴は規制したくないが、こんにゃくゼリーだけは規制したいというのであれば、こんにゃく入りを含むミニカップゼリーの窒息の危険性について、食品安全委員会が行った「餅に次いで、あめと同程度」というリスク評価に基づいて、消費者庁の責任において、行えば良いことである。
 消費者庁の都合に合わせて、「餅に次いで、あめと同程度」というリスク評価を捻じ曲げて、「餅やあめよりリスク要因が多い」というリスク評価を求めると言うのであれば、中立公正な食品安全委員会などは廃止して、消費者庁自らがリスク評価を主観的かつ恣意的に行うべきであろう。

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<こんにゃくゼリー>食品安全委が消費者庁のリスク評価批判
【8月20日 毎日新聞】

 窒息事故が相次いだ「ミニカップ入りこんにゃくゼリー」のリスク評価を巡り、19日開かれた食品安全委員会の会合で、消費者庁の方針に批判が相次いだ。同庁は7月、「餅やあめよりリスク要因が多く、業者に商品の改善を促す」と打ち出したが、食品安全委の委員から「中立公正なのか疑問」などの異議が出た。消費者庁は同委に再諮問する方針を示し、法規制するかの判断がさらにずれ込む見通しとなった。

 食品安全委は6月、こんにゃく入りを含むミニカップゼリーの窒息の危険性について、「餅に次いで、あめと同程度」と消費者庁に答申していた。同庁は独自に信州大に窒息事故の再現実験を依頼。「重い事故につながるリスク要因が複数ある」との結果を受け、7月の方針をまとめた。食品安全委の答申よりリスクを高く評価した形となり、この日の食品安全委で反発を招いた。

 委員からは「都合のいい結論を出すために新たな実験を行うことにつながる」「消費者庁が自らリスク評価をするのは中立公正でない」などの批判が出た。消費者庁は席上、再度の諮問を表明したが、前回答申からわずか2カ月での再諮問の方針は異例。