臨遥亭の跡で働く医系技官の独り言 -19ページ目

臨遥亭の跡で働く医系技官の独り言

心に移り行くよしなしごとをそこはかとなく書き連ねています。

1. 今後、厚生労働省職員は、官の果たすべき役割を踏まえ、今後の政策の方向性に関する講演等は、原則として行わないこととする。

2. 法制度の実施状況・改正内容等に関して周知や情報提供を行うための講演等については、この限りではない。

 ただし、厚生労働省出身者が再就職している公益法人等が主催する講演会・シンポジウム等に出席する場合にあっては、当該法人との不適切な関係を疑われたり、必要性の低い講演等を行うことで職員の業務負担が増えること等のないよう、以下の手続きを経て、特に必要と認められる場合に限り、講演等を行うこととする。

① 厚生労働省出身者が再就職している法人が主催する講演会等に出席し、講演等を行う場合には、あらかじめ所属部局長の了解を得ること。
 部局長は、真に対応する必要性の高い講演等であるかどうかを総合的に判断すること。

② 官房人事課が取りまとめている「講演会、シンポジウム等予定」リストに記載することで事前に報告を行うこと。

平成22年8月30日
厚生労働省大臣官房総務課
 「司法修習生の給与制度存続」を求める声が今頃、テレビ等で報道されている。
 司法修習生の給与制度は、裁判所法に定められていることであるが、平成16年12月の法改正(「裁判所法の一部を改正する法律」平成16年12月10日 法律第163号)により、裁判所法が改められ、6年後の平成22年、つまり今年の11月から廃止されることが既に決まっている。
 この改正は、行政府(法務大臣、法務省)が政令や省令で勝手に決めたことではなく、立法府(国会)において、国民の代表である国会議員が公の場で議論し、賛否を問うた結果として、決まったことである。

 平成16年の法改正、すなわち司法修習生の給与制度の廃止については、与党(当時)の自民、公明両党だけでなく、野党(当時)の民主党も賛成し、社民、共産の両党のみが反対する中、賛成多数で改正法が成立している。
 また、この時の国会での審議の結果として、廃止時期を当初予定の「平成18年11月」から4年間先送りして、「平成22年11月」から廃止するとの修正が行われているので、内閣が提出した法案に、国会議員らは無条件で賛成した訳ではなく、それなりに思慮分別を働かせて、必要な修正を行った上で、法律を改めているのである。

 それなのに、今頃になって、司法修習生の給与制度を廃止することの問題点が報道されるというのは、どういうことであろうか。
 さらに驚くのは、法改正を行った当事者である国会議員の中にも、この法改正に反対する者がいることである。6年の法改正に反対した共産党議員が未だに反対し続けているのならばともかく、法改正に賛成した自民党や民主党の議員までもが反対していることには、驚きを通り越して、その無責任ぶりに呆れ返るばかりである。
 一体、6年前の国会で議員らは何を議論したのだろうか。
 これでは、国会議員は役立たずで、歳費(給与)の無駄、さらには国会そのもの要らないということになりかねない。

 ところで、司法修習生の給与制度を存続するか廃止するかと言う議論は、間接的ながら、医学・医療界にも関係がある。
 平成16年度から医師の卒後臨床研修が義務化され、司法修習生と同様、原則としてアルバイトが禁止されたが、その際、研修医の生活保障をどうするかということが盛んに議論された。
 義務化以前にも行われていた臨床研修は、各病院・大学によって、研修内容も様々であったが、給与もピンからキリまでで、ほぼ無給の研修医もいれば、月給100万円(諸手当込み)と言う研修医もいた。
 そこで、義務化に伴い研修内容が全国的に統一されることから、研修医の給与についても、ある程度の相場を示すべきではないかと言う当然ともいえる声があり、「研修医の給与については、司法修習生の給与なども考慮して適正な額が支給されるよう配慮すること」という提言が「医師の卒後臨床研修に関する協議会」(文部省・厚生省)から2000年(平成12年)に出されている。

 今では、司法修習生の月額20万円を参考に、多すぎもせず、少なすぎもしない金額として、概ね月額30万円が研修医の一般的な給与とされている。
 しかし、今後、司法修習生が無給となるのなら、研修医も無給で良いという議論が再燃するかも知れない。研修医については、司法修習生以上に労働者としての側面もあり、労災が適用されたりすることもあるので、無給と言うことは考えられないが、それでも給与水準の見直しと言う議論はあるかも知れない。

「医師の卒後臨床研修に関する協議会における意見の概要」
【2000年03月 医師の卒後臨床研修に関する協議会】
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/008/gaiyou/000301.htm

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司法修習生への給与支給で超党派が緊急集会、千葉法相らに給与廃止見直しを要請へ
【2010年7月30日 神奈川新聞】

 超党派組織「司法修習生に対する給与の支給継続を求める市民連絡会」の緊急集会が29日、国会内で開かれた。11月以降は修習生への給与を廃止し資金貸し付けに切り替えるという政府方針の見直しを求めていくのが目的。司法行政の責任者である千葉景子法相らへ法改正などの実現へ向けた要請を行うことを決めた。

 集会には約120人が参加。民主、自民などの各党から法務担当の議員らも出席した。旧与党議員は「自分たちが通した法が施行されることで11月から貸与制へ切り替わってしまう責任を感じている」などと説明。与党議員などからは「与野党が力を合わせて対応していくことが大事」と、超党派で法務省などへの働き掛けを強めていくことが提案された。

 連絡会は「給与打ち切りにより、司法を志す人材のすそ野が狭まってしまう」との危機感を抱く笹森清元連合会長ら各界関係者が発足。参加者からは「国は正義を守る人材の育成にもっと真剣であるべきだ。弁護士でもある千葉法相には、貧しくとも法曹を目指せる制度を守ってほしい」といった意見が聞かれた。


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司法修習生の給与制度存続を
【8月29日 NHK】

弁護士などを目指す司法修習生に給与が支払われる制度が、ことし11月に廃止されることを受け、29日、群馬県高崎市で弁護士たちが制度の廃止に反対する集会を開きました。
これは群馬弁護士会が地元の市民などとともに開いたものです。司法試験に合格して、弁護士や検察官、裁判官を目指す司法修習生には1年間の研修期間中、およそ20万円の給与が毎月支払われていますが、国は厳しい財政状況を受け、ことし11月からこの制度を廃止します。29日の集会には、およそ80人が集まり、弁護士の1人は「この制度のおかげで弁護士になることができた。制度が無ければ法律家になることをあきらめていたかもしれない」などと制度の存続を訴えました。このあと参加者は、高崎市内で「若者の夢を奪うな」などと声を上げて、道行く人にアピールしていました。日本弁護士連合会の宇都宮健児会長は「制度を廃止すれば、経済的に余裕のある人しか裁判官、検察官、弁護士を目指さなくなる。若者の夢を奪うだけでなく、市民の権利にも大きくかかわる」と述べ、制度の廃止に反対する考えを強調しました。

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【参考資料】
「裁判所法の一部を改正する法律(平成16年法律第163号)」
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sihou/hourei/saibansyo-hou.html

「裁判所法の一部を改正する法律(平成16年法律第163号)新旧対照」
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sihou/hourei/saibansyo-hou.pdf

「裁判所法の一部を改正する法律案(第161国会内閣提出第7号)審査経過概要」
http://www.shugiin.go.jp/itdb_iinkai.nsf/html/gianrireki/161_161_kakuho_7.htm

「裁判所法の一部を改正する法律案(第161国会内閣提出第7号)」
http://www.shugiin.go.jp/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g16105007.htm

 大阪府の橋本徹知事は、児童相談所の全国共通ダイヤル「0570・064・000」について、「覚えづらい。3ケタにすべき。」と主張している。
 確かに、警察(110)や消防(119)、あるいは海難事故(118)の様に3桁であれば、覚えやすいだろう。ただし、数十億円の税金を投じて、覚えやすい番号にしたからと言って、それで直ちに通報が増えるとは思えないので、税金の使途としては、効率の悪い無駄なものものではないかと思う。
 橋下知事は、国の借金残高が900兆円もあるのだから、今さら数十億円の借金が増えたところで、大したことはないという感覚の様だが、それならば、他人(国)の金を当てにせず、自前(大阪府)の税金か借金で賄って、大阪府下だけでも3桁にしてはどうだろうか。

 そもそも、虐待防止CMを民放テレビ局で放映したり、児童相談所の通報番号を3桁にしたりすることが本当に「未来を担う子どもの命を救う経費」として、税金・借金の妥当な使い道かどうか、真剣に考えるべきではないだろうか。
 通報を受けた後の児童相談所の体制(人員[専門職員]、施設[一時保護所等]、予算[旅費、保護費])は、大阪府に限らず、どこも貧弱なのが現状であるし、児童虐待の防止等に関する法律や児童福祉法により、虐待されている児童を強制的に親から隔離して保護することも可能とはなっているが、実際に、どこまで親の虐待(特に育児放棄)に曝されている児童を保護できるか、はなはだ心もとない。
 仮に、児童虐待の通報が増えても、児童相談所が適切に対応できなければ、何の意味もない。

 知名度が高く、マスコミ受けのしやすい橋下知事が叫ぶことで、児童相談所の存在や全国共通番号(0570-064-000)が全国紙や各地の地方紙で一斉に報じられたのだから、この広告効果は馬鹿にならないだろう。
 何億円もの国費を使って、テレビCMを流したり、新聞に一面広告を載せたりするよりも、はるかに費用対効果は良い。
 そういう意味では、橋下知事に噛み付かれたことを厚生労働省(雇用均等・児童家庭局)の担当者は感謝すべきだろう。

 ところで、全国共通ダイヤルのメリットは、通報者が児童相談所の名称や管轄を気にすることなく、電話を掛けることができる点にある筈である。
 例えば、大阪府内には、大阪府が設置している「子ども家庭センター」という名前の児童相談所が6か所、大阪市が設置している児童相談所が1か所あるが、自分の住んでいる地区を管轄している児童相談所がどれか、橋下知事でさえ把握していないだろう。

 そもそも大阪府は、「児童相談所」という名前さえ使っておらず、「子ども家庭センター」が児童相談所だと理解している大阪府民がどれだけいるのかさえ疑問である。
 これでは児童相談所に通報しようとする人に「お近くの児童相談所へ連絡してください」と呼び掛けても、大阪府に「児童相談所」という名前の施設はないのですが・・・と、間誤付くばかりで電話の掛けようもない。
 そこで、どこにいても、とりあえず「0570・064・000」へ電話してくださいと呼び掛ける意味が出てくるのである。


「大阪府内の児童相談所一覧」
設置者     名称        住所             電話番号
大阪府 中央子ども家庭センター  寝屋川市八坂町28-5    072-828-0161
     池田子ども家庭センター  池田市満寿美町9-17    072-751-2858
     吹田子ども家庭センター  吹田市出口町19-3     06-6389-3526
     東大阪子ども家庭センター 東大阪市永和1-7-4     06-6721-1966
     富田林子ども家庭センター 富田林市寿町2-6-1     0721-25-1131
     岸和田子ども家庭センター 岸和田市宮前町7-30    072-445-3977
大阪市 中央児童相談所      大阪市平野区喜連西6-2-55 06-6797-6520


「全国児童相談所一覧」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/dv30/index.html

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覚えづらい児相の共通ダイヤル 橋下知事「3ケタに」
【2010年8月18日 朝日新聞】


府の児童虐待防止CMでは、児童相談所全国共通ダイヤルが画面下段に表示されている=府提供
 近所の人が「もしや虐待では」と疑った時に通報しやすいよう、国が昨秋に開設した全国共通ダイヤル「0570・064・000」。電話をかけると自動的に近くの児童相談所につながるが、橋下知事は「覚えづらい。3ケタにすべきでは」として17日、国に番号変更を提案した。確かに語呂合わせにもなっていないし、覚えづらい。なぜこの番号になったのか。
 相次ぐ虐待事件を受け、府は9日から虐待防止CMを在阪の民放テレビ局に流している。電話番号もテロップとして表示されている。
 「妻を通じてCMで流れる電話番号がわかりづらいという意見を聞いた」。橋下知事は10日、報道陣に「電話をかけてもらうことが大事なのに、なぜ役人はそういうことに頭を回さないのか」と批判を始めた。府家庭支援課にも「もっと覚えやすい番号だったら」「わかりにくい」という府民からのメールや電話が増えているという。
 同課によると、共通ダイヤルができた昨年10月~今年6月の府内の件数は2037件。開設前年の同時期の1.3倍に増えたが、月別でみると増減はばらばら。「大きな事件後に増える傾向があり、共通番号で増えた感触はない」
 共通番号を導入した厚生労働省。担当の雇用均等・児童家庭局の担当者は「当時も3ケタにする議論はあった」と明かす。しかし、数十億円程度のコストと時間がかかると言われ、見送られたという。
 「0570」は、着信を複数の事務所に振り分けられる電話会社のサービスで、開設経費がほとんどかからない。ただ、下3ケタの番号しか選べず、「少しでも覚えやすいようにゼロ三つにした」という。橋下知事の提案については「3ケタは現実としてできるかどうかわからない。要望としては受け止めるが、現段階では回答できない」と述べるにとどまった。
 電話番号の届け出を受ける総務省総合通信基盤局は、全国の児童相談所で電話交換機のプログラム変更が必要で、3ケタ番号への変更について「費用は児童相談所(自治体)の負担になるだろう」と話している。


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児相ダイヤル「長すぎる」…知事、3~4ケタ化要望
【2010年8月18日 読売新聞】

 大阪府は17日、児童虐待の通報を受け付ける児童相談所全国共通ダイヤル(0570・064・000)が長すぎるとして、「110番」のように3~4ケタの覚えやすい番号に変更するよう橋下徹知事名の要望書を厚生労働省に提出した。
 共通ダイヤルは、通報すると管轄の児童相談所に転送される仕組み。3ケタにする場合、数十億円の経費がかかるとみられるが、要望書では「国の借金残高900兆円の状況からすると、未来を担う子どもの命を救う経費として、それほど大きなものとは感じない」としている。
 府は、早期通報を呼びかけるテレビコマーシャルの放映を近畿2府4県などで9日から開始。橋下知事は「番号が分かりやすくなると、もっと効果がある」と指摘していた。