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臨遥亭の跡で働く医系技官の独り言

心に移り行くよしなしごとをそこはかとなく書き連ねています。

 ヨーロッパ、特にフィンランドやスウェーデンなどにおいて、新型インフルエンザワクチン(GSK社製「Pandemrix」)を接種した後、ナルコレプシーが増えているという報告がなされ、ワクチンを製造したGSK社が情報提供と調査を行っている。

 ナルコレプシー(Narcolepsy)とは、過眠症とも呼ばれ、日中の強い眠気を特徴とする病気である。
 ナルコレプシーの主な症状は
1)日中の眠気、突然眠ってしまう(睡眠発作)
2)感情の変化(笑う、怒る)により、体の一部に脱力感が起こる(情動脱力発作)
3)眠っているときに金縛り(体の力が入らない)の症状がある(睡眠麻痺)
4)入眠時に幻覚症状がある(入眠時幻覚)
等ですが、長い間、原因は不明とされていた。

 しかし、近年、脳内で覚醒を促すホルモンの一つであるオレキシン(ヒポクレチン)の産生低下ないし欠乏がナルコレプシーの原因とする説が有力なっている。
 さらに、最近では、ナルコレプシーは、何らかの原因で抗Trib2抗体が産生され、オレキシンを分泌する神経細胞(ニューロン)が破壊されるために、オレキシンが低下することによって起こる自己免疫疾患であるとも考えられている。

 インフルエンザワクチンの接種によって、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、ギラン・バレー症候群、血小板減少性紫斑病、間質性肺炎、ぶどう膜炎など自己免疫性疾患が発生することは知られていて、添付文書にも記載されている。

 従来、原因不明であったナルコレプシーも自己免疫疾患であるとすれば、インフルエンザワクチンの副作用として発病したとしても、不思議ではない。
 しかし、新型インフルエンザのワクチンで、ナルコレプシーが起こるかも知れないと考えている人は、おそらく日本には、ほとんどいないので、ナルコレプシーの患者を診察しても、インフルエンザワクチンの接種歴を尋ねる医師は皆無でしょうが、今後は、調べる必要があるかも知れない。

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「GSK社製の新型インフルエンザワクチンの接種に係るフィンランドにおけるナルコレプシーの状況について」
【平成22年8月25日 平成22年度第1回新型インフルエンザ予防接種後副反応検討会資料】
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000n6tv-att/2r9852000000nlph.pdf

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「Reports of narcolepsy in Europe following vaccination with Pandemrix™」
【2 September 2010 GSK】
http://www.gsk.com/media/pressreleases/2010/2010_pressrelease_10087.htm

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ナルコレプシーの誘因を究明、スイス研究チーム
【2010年2月18日 AFP】

 日中に突然強い眠気に襲われる睡眠障害のナルコレプシーの誘因を突き止めたと、スイスの研究者らが研究結果を医学誌「Journal of Clinical Investigation」に発表した。新たな治療法につながると期待される。
 ナルコレプシーは、日中に繰り返し倦怠(けんたい)感や睡魔の発作に襲われ、眠り込んでしまうという睡眠障害で、患者数は平均して人口の0.05%程度と推定される。
 通常は、ニューロンにより生成されるタンパク質「Trib2」が、人間を目覚めた状態に保つ働きを持つオレキシン(ヒポクレチン)という物質も分泌する。これまで、ナルコレプシーはこのオレキシンの欠乏と関連付けられてきたが、正確な誘因は特定されていなかった。
 今回ジュネーブ大(Geneva University)とローザンヌ大(Lausanne University)の研究チームは、ナルコレプシー患者120人から採取したサンプルを調べ、Trib2抗体の濃度が高いことを発見。Trib2抗体は、オレキシンのニューロンを破壊してしまうことから、「ナルコレプシーは体内の免疫系の攻撃で誘発される」と結論付けた。
 なお、神経系の自己免疫疾患の治療に使われる免疫グロブリンをナルコレプシー患者に投与したところ、「並外れた効果」が得られた。初期症状の出現直後にこれを投与されたナルコレプシー患者の大半で、睡眠障害がなくなったという。

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ナルコレプシーは自己免疫疾患
【HealthDay News 2009年5月4日】

米スタンフォード大学(カリフォルニア州)の研究者らによれば、睡眠障害であるナルコレプシー(睡眠発作)が、実は自己免疫疾患であることが判明したという。

今回の知見は、身体を疾患から守る際に重要な働きをする2つの遺伝子の突然変異とナルコレプシーとを関連づけたもの。研究者らは、これら2つの変異体がヒポクレチン(hypocretin)に対する共謀者のようなものだという。ヒポクレチンは覚醒を促進するホルモンで、ナルコレプシー患者では欠乏している。

ナルコレプシーは、日中に短時間だが突然、睡眠に陥るような過度の嗜眠状態を引き起こす。2,000人に約1人に認められ、夜間の睡眠パターン障害やカタプレキシー(脱力発作)が起きることもある。

同大学ナルコレプシーセンター所長のEmmanuel Mignot博士らは今回、免疫系が身体を守るために排除すべき異物を特定する際に有用なヒト白血球抗原(HLA)の変異体を持つ1,800人を対象に、遺伝子検査を実施した。HLA変異体とナルコレプシーとの関連はこれまでの研究で示されている。

研究の結果、ナルコレプシー患者はいずれもT細胞に関連する突然変異遺伝子を持つことが判明した。T細胞は身体のすべての免疫反応に不可欠なものである。研究結果は、科学誌「Nature Genetics」オンライン版に5月3日掲載された。

Mignot氏は「HLAとT細胞の変異体が相互に作用してヒポクレチン細胞を死滅させる可能性が高い。直接的な証拠はないが、今回の発見は、ナルコレプシーが明らかに自己免疫疾患であることを示すものである。今後、この2つの突然変異が同時に作用することが明らかになれば、ナルコレプシーの素因のある人を特定し、その発現を予防する方法を見つけられる可能性がある」と述べている。

米国立神経疾患・脳卒中研究所(NINDS)のMerrill Mitler氏は「これは非常に重要な知見である。自己免疫攻撃による、遺伝子変異とヒポクレチンを含むニューロンとを関連づける機序が示された」と述べている。

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新型インフルエンザワクチン接種後のナルコレプシーの多発についての調査が欧州で始まる
Swine flu vaccine safety probed over link to rare sleep disorder
【テレグラフ(英国) 2010.08.27】

珍しい睡眠障害との関連について豚インフルエンザワクチンの安全性が徹底調査されている

新型インフルエンザワクチンの予防接種後に、突然眠りに落ちる病気ナルコレプシー患者が発生していることで、ヨーロッパの薬事監査機関は豚インフルエンザワクチンの安全性の調査を開始した。

予防接種に続いてナルコレプシー患者が発生した報告を受け、フィンランドでは新型インフルエンザ予防接種プログラムを中止したと、担当防疫官から発表された。現在、調査が進められている。

これまで、グラクソ・スミスクライン社が製造した新型インフルエンザH1N1ワクチン「パンデムリックス (Pandemrix)」の接種を受けたうち、ヨーロッパ全体で 27 例のナルコレプシーを疑われる患者が報告されている。
英国では報告されていない。

EU 諸国全体では、これまで 3000 万人以上の人々がパンデムリックスの予防接種を受けた。

ナルコレプシーは稀な病気だが、原因はわかっていない。

機械を操作したり、運転中の人が突然眠りに落ちてしまうと危険になり得る。英国でも、 25,000 人のナルコレプシー患者がいると思われる。しかし、患者の80パーセントは診断されていないだろうと専門家は見積もっている。
一度でもナルコレプシーだと診断されると、患者は車の運転を禁止される。

パンデムリックスの接種が病気のトリガーとなったのか、あるいは、単なる偶然の一致なのかを現在調査している。

フィンランドでは、予防接種の後に、 8 例のナルコレプシーの症例が報告されたために、8月24日から国家予防接種プログラムを中止した。スウェーデンでは 10 例、フランスで 6 例、そして、ドイツとノルウェーで 1 例ずつ報告されている。

欧州医薬品審査庁(EMEA)では、現在、通常でのナルコレプシーの発症率と、今回のケースを比較して、関連性を調査している。薬品審査庁は、欧州疾病予防管理センター(ECDC)など他の薬事監査機関、そして、 WHO とも連絡を取っている。

製造元のグラクソ・スミスクライン社のスポークスマンは以下のように述べた。

「当社は、可能な限りのデータを収集して独自の調査を行い、また、欧州医薬品庁(EMA)を含む関係当局と緊密に連携している。前回の世界的な予防接種プログラムでは、いくつかの副作用があったことが報告されている。その多くは基礎疾患によるものだと思われる。今回報告されているナルコレプシーの症例に関しては、情報も少なく、また、当社の安全データベースからも、今のところは因果関係を特定するには情報的に不十分であるとの結論に達した」。
 麻疹ウイルスは、A~H2型まで、20余りの遺伝子型に分けられる。
 従来、日本で主に流行していたのは、D5型であるが、最近、中国からと思われるH1型やフィリピン等の東南アジアからと思われるD9型も増えている。また、D5型についても、2006~2007年の流行は在来タイプではなく、海外から輸入されたウイルス株によるものとも考えられている。
 一昔前の人は、日本が麻疹の輸出国となっていて恥ずかしいと言っていたが、最近は、日本も麻疹の輸入国となっているようである。

 そうした中、麻疹ワクチン由来と考えられるA型の麻疹ウイルスの検出が相対的に増えている。
 現在、日本に限らず、世界中で使われている麻疹ワクチンは、半世紀余り前に分離された麻疹ウイルス(Edmonston株)を長年に渡り培養して、人工的に作られた弱毒株に由来する生ワクチンであるが、このタイプの麻疹ウイルスは、自然界には、もはや流行していない。
 もしも、今、麻疹患者からA型の麻疹ウイルスが検出されたならば、それは、ほぼ間違いなく、ワクチン由来の麻疹患者であり、あえて言うならば、薬害麻疹である。

 幸い、麻疹はポリオと違って、麻痺を残すことも少ないし、ワクチン由来の麻疹の致死率は低い。麻疹ワクチンによって死ぬ確率は、麻疹に自然に感染した場合の1,000分の1以下であろうし、SSPE(亜急性硬化性全脳炎)となる確率も100分の1以下であろう。
 しかし、自然の麻疹が流行している時には目立たないワクチン由来の麻疹も、近い将来、ワクチン接種が普及して、本物の麻疹の流行が制圧されてしまうと、本格的に問題になるかも知れない。
 何しろ100万分の1以下と、確率は低いとはいえ、毎年、約100万人がワクチン接種を受けるのである。
 最悪の場合、日本から麻疹は根絶されたけれども、麻疹ワクチンで毎年1人、脳炎による死者か、SSPEによる重度障害者が発生し続けるということもあり得る。

 特にポリオと違って、麻疹には現行の生ワクチンの代替となり得る適当な不活化ワクチンが存在しないのが大きな問題である。
 ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン、いわゆる子宮頸がん予防ワクチンの公費助成に毎年、国だけでも150億円、市町村も含めれば、450億円も投じるのであれば、麻疹の不活化ワクチンの開発に、この公的資金を投じても良いのではないかと思うが、どうだろうか。

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患者から分離された麻疹ウイルスの遺伝子型別数 (2007~2010年)
2010年
 D5型 1件
 H1型 2件(中国からの輸入例)
 D9型 3件(フィリピンからの輸入例)
 A型 3件

2009年
 D5型 3件
 D9型 1件(タイからの輸入例)
 D8型 1件(沖縄)
 A型 3件

2008年
 D5型 185件
 H1型 5件(日本各地)
 D4型 1件(イスラエルからの輸入例)
 A型 8件

2007年
 D5型 342件
 H1型 1件(中国からの輸入例)
 A型 14件

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「麻疹ウイルス分離・検出状況 2007~2010年(8月31日現在)」
【国立感染症研究所】
http://idsc.nih.go.jp/iasr/measles.html

「亜急性硬化性全脳炎(SSPE)」
【難病情報センター】
http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/002.htm

 毎年、前年度の事業実績や最新の統計データ、それに今年度の政府予算などを追加するだけで、例年、似たような内容となって面白みに欠けていた厚生労働白書であるが、今年は「長妻昭厚生労働大臣白書」とでも言うべき斬新な内容になっている。
 とは言え、他人(前任者)の不祥事や不始末、失敗についての「謝罪と反省」が目立つ内容で、これから担当大臣として、厚生労働行政をどのように担っていくのか、精神論ばかりで、具体策に乏しい内容とも言えなくはない。

 年金に関する様々な問題についても、そもそも現行の年金制度そのものに、制度設計上の無理があったと言わざるを得ない。
 パソコンもワープロも、コピー機もプリンタもなければ、電卓さえも満足にないような昭和36年(1961年)の国民年金制度の発足当時、実数で1億人を超え、延べでは数億件にも達する年金保険料の支払記録を紙と鉛筆、それに、そろばんで、50年余りも正確に記録し、保管し続けられると思っていたとしたら、当時の制度設計者らは余りにも楽天的な愚か者であったと言わざるを得ないだろう。
 世界に先駆けて、国民皆年金制度を実現するという政治的な意図の下で、制度の現実性や堅牢性、いわゆる持続可能性(sustainability)がお座成りにされてきたように思える。

 また、薬害肝炎についても、どうすれば、防げたのか、再発防止に向けて、明確なビジョンが大臣から示されたという話も、ついぞ聞かない。
 マスコミが盛んに取り上げて、一部の国会議員が声高に公費助成を求めている子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)についても、100%安全と言える代物ではない。10年後、20年後に薬害「子宮頸がんワクチン」問題ともいうべき深刻な被害が発生して、大臣が再び謝罪や反省をしなければならない事態に陥るかも知れない。
 およそ医療に関する政策は、常に、そうした危険と背中合わせで行われるものであり、感情的な議論ではなく、理論的かつ冷静な議論を経た上で、実施の是非を判断すべきものである。ましてやマスコミや世論に迎合したり、野党との政治的な取り引き材料としたりするために、安易に実施すべき性格のものではない。

 とは言え、年金記録問題にしろ、薬害肝炎問題にしろ、発生防止の努力が十分であったとは思わないし、問題発生後の対応が適切であったとも思わない。故意や過失の有無はともかくとして、厚生労働省の組織全体及び個々の職員の能力の不足は素直に認めるべきである。
 しかし、その原因を「使命感や責任感の欠如」といった精神論に求めることには、賛同し難いし、「使命感」や「責任感」で問題が解決したり、新たな問題の発生が防げたりするとは思えない。
 不信感の一掃には「地道な努力」が必要だが、「決意」だけでは不信感は拭えても、再び問題が発生するだろう。

 ところで、瑣末なことではあるが、「安心し 働くために」であれば、「労災保険」ではなく、「労働安全衛生」であろう。労災保険は、労働災害が起こった後の死んだ人や怪我をした人に対する金銭的な補償であり、補償があるから、事故で死んでも安心、死ぬまで安心して働けるというものではない。
 肝心なのは、事故後の補償ではなく、労働災害を起こさないことであり、怪我人や死人を出さないための日頃の地道な活動の積み重ねである。それが労働安全衛生であり、そのために産業医をはじめ多くの人達が日々、地道な努力を積み重ねているのである。
 いささか無理はあるが、「安心し 働くために 産業医」という方がまだ、ましである。

 ちなみに、厚生労働省にも産業医(健康管理医)はいるが実際には何もしていないし、そもそも何の権限も大臣から与えられてはいない。本来であれば、産業医には事業主(大臣)に、職員の精神的・身体的な健康管理に関する助言・指導を行うべきなのであるが、そのようなことが行われたという話は、ついぞ聞いたことはない。

 次いでに言えば、「無償です 医療の明細書 確認下さい」というのも、いささか無神経であろう。明細書を発行するには、それなりの経費が掛かるのであり、その費用は医療機関が負担を強いられている。
 一般にサービスや物品を提供して、対価を得れば、領収書はもちろん、提供したサービス等の内容に関する明細書を発行するのは、当然のことであるが、その費用は、また当然のごとく、顧客が支払う対価の中に含まれている。決して、明細書は「無償」ではないし、タダで明細書が発行できる訳でもない。
 下衆の勘繰りではあるが、このカルタの裏には、「医療機関は不正をしているに違いないから、余計な請求がなされていないか、患者は常に監視してください」という作者の本音が透けて見えるような気もする。

 医療費の無駄を省くという意図であれば、いささか長くなるが、「医療はタダではありません。明細書で医療の内容を確認し、その必要性を十分に納得した上で、本当に必要な医療だけを受けてください。あなたの医療費は、他の多くの人達が代わりに支払っているのです。」とでもした方がまだましである。


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厚労白書に「長妻色」、冒頭に薬害肝炎で謝罪・反省
【2010/8/27 日本経済新聞】

 長妻昭厚生労働相は27日の閣議に2010年版の厚生労働白書を報告した。今年の表題は「厚生労働省改革元年」。旧社会保険庁の不祥事や薬害肝炎問題についての謝罪と反省を冒頭に明記する異例の内容で、厚労省改革への取り組みを前面に出した内容となった。
 「率直におわびを申し上げます」――。白書は「はじめに」で年金記録問題と薬害肝炎を例示し、国民の信頼を失ってしまった事態を謝罪。続く第1章「厚生労働省の反省点」で使命感や責任感の欠如を認め、不信感の一掃に向けて「地道な努力を重ねていく決意」を表明した。
 巻末に「厚生労働カルタ」を掲載したのも特徴だ。「安心し 働くために 労災保険」「無償です 医療の明細書 確認下さい」など。自らのホームページ上で政治姿勢をカルタで示している長妻厚労相の指示によるもの。厚労省の仕事を国民に広く知ってもらうのが狙いといい、切り取ってカルタ遊びができる。
 社会保障政策の方向性では、労働市場、地域社会、家庭への参加を促すことを政策目的とする「参加型社会保障」の確立をうたった。従来の社会保障を「消費型・保護型」と位置付け、「消費されるだけで、何も生み出さない」と指摘。今後は本人の能力を最大限に引き出すことで、経済成長と両立させることを目指すという。
 厚労相は当初、少子高齢化の進展に対応するための社会のあり方を「少子高齢社会の日本モデル」として掲載する方針だったが、政府内での調整がつかず、在宅医療や保育の先進例など参考事例だけを掲載した。