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臨遥亭の跡で働く医系技官の独り言

心に移り行くよしなしごとをそこはかとなく書き連ねています。

 数年前から、日本の河川(京都府の鴨川・加茂川など)で中国原産のオオサンショウウオが見付かっている。
 中国産のオオサンショウウオは、日本産のオオサンショウウオとよく似ていて、外見では判別できず、遺伝子(DNA)レベルでないと区別できないぐらいの近縁種である。
 また、中国オオサンショウウオと日本オオサンショウウオとの間では、自然に交配が起こり、いわゆる雑種(混血)が育つ。このため、人間の親子鑑定のように、DNA鑑定をしないと、日本産か中国産か、雑種かの区別もできない。

 日本オオサンショウウオと中国オオサンショウウオの違いは、人間で言えば、日本人と中国人ぐらいの差異であろうか。日本語も中国語も解さない欧米人には、日本人と中国人の区別は、まず付かない。
 また、外見上は全くの別種とも思える北欧の白人やアフリカの黒人でさえも、日本人と同じホモ・サピエンスという同一の生物種であるというのであれば、中国オオサンショウウオも日本オオサンショウウオも、同じ人類ならぬ、同じオオサンショウウオではないかと思うのだが、日本オオサンショウウオの純血を守れと言う人もいる。
 そういう人は、日本に雑種(混血)が蔓延る状況を憂いて、「中国産の遺伝子が入っているもの(オオサンショウウオ)はすべて除去しないとまずい」と主張し、中国産のオオサンショウウオはもとより、中国産と日本産との混血も含めて、中国産の血が混じるオオサンショウウオはすべて抹殺して、純粋な日本オオサンショウウオのみを残せと言っている。
 まさに、オオサンショウウオの民族浄化、ホロコーストである。

 環境省でも、日本の河川に中国オオサンショウウオが生息している事実は把握していて、日本オオサンショウウオとの交雑による遺伝的攪乱を生じる可能性を心配している。しかし、日本産に限らず、中国産のオオサンショウウオも絶滅危惧種とされ、ワシントン条約では国際商取引が禁止されている。
 仮に中国産オオサンショウウオを捕獲したとしても、国際的な絶滅危惧種を殺害することは難しい。また、日中混血オオサンショウウオについては、中国産のDNAが何%以上混ざっていたら、移入動物として捕獲・駆除するのか、逆に、日本産のDNAが何%以上あれば、特別天然記念物として保護するのか、明確な基準も存在しない。
 実際問題として、打つ手なしと言うのが現状である。

 それにしても、人間とは、身勝手な生き物である。日本産のトキを絶滅させたのは他ならぬ人間、それも日本人であるが、一度、トキが絶滅したら、今度は、中国から中国産のトキを移入して、人工繁殖させた挙句に日本の自然に解き放とうとしている。
 当然ながら、既に絶滅した日本産のトキと、中国産のトキは、遺伝子(DNA)レベルでは、別物である。(これを別種と言うかどうかは、また別の話である。)
 もしも、日本オオサンショウウオが絶滅したら、中国オオサンショウウオを移入して、日本各地の河川に解き放つのであろうか。


「チュウゴクオオサンショウウオ」
【独立行政法人 国立環境研究所 侵入生物データベース】
http://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/40250.html
本種(チュウゴクオオサンショウウオ)および交雑個体は,外部形態による在来種(ニホンオオサンショウウオ)との識別が困難

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京都水族館の生きもの オオサンショウウオ
http://kyoto-ryo.com/ikimono/osansyo/
交雑種のオオサンショウウオを飼育・展示

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「第6回京都市外来種チュウゴクオオサンショウウオ対策検討委員会」議事録要旨
http://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/page/0000182095.html

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オオサンショウウオ、中国から外来種
【2007年02月16日 朝日新聞】

 国の特別天然記念物オオサンショウウオに姿がそっくりな外来種が中国から日本に入り込み、河川で繁殖している可能性が高いことが、京都大の松井正文教授(動物系統分類学)の調査で分かった。チュウゴクオオサンショウウオという種類で、過去にペット用や食用として持ち込まれたものが自然界に広がったとみられる。日本固有種のオオサンショウウオが駆逐されたり、交雑によって遺伝子が乱されたりする恐れがあるという。
 国内では以前から、「体の模様が普通のオオサンショウウオと違うものがいる」という情報があった。しかし、オオサンショウウオは個体によって体の色が様々で、外見だけでは区別が難しい。
 そこで、松井さんは、三重、大阪、岡山、大分など14府県でDNA調査をした。その結果、京都府の川の4匹、徳島県の水路の1匹が、中国の揚子江流域などに広く生息するチュウゴクオオサンショウウオの遺伝子型と一致した。若い個体も交じっていたことから、日本で繁殖した可能性が高いとみている。
 国際自然保護連合(IUCN)日本委員会によると、チュウゴクオオサンショウウオはワシントン条約で商取引が禁止されている。

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オオサンショウウオ固有種絶滅寸前
【2010年10月18日 NHK】

 国の特別天然記念物に指定されているオオサンショウウオの生息地として知られる京都の賀茂川で、中国原産のオオサンショウウオとの交配が進んで、日本の固有種が絶滅寸前に追い込まれていることが京都大学の研究グループの調査で明らかになりました。
 京都大学大学院の松井正文教授の研究グループは、文化庁の許可を得て、オオサンショウウオの代表的な生息地として知られる京都市北区の賀茂川で、ことし8月までの1年余りにわたって79匹を捕獲し、DNA鑑定を行いました。その結果、日本固有のオオサンショウウオの可能性がある個体はわずか3匹しか見つかりませんでした。これに対して、中国が原産のチュウゴクオオサンショウウオが9匹確認され、雑種が67匹に上りました。松井教授によりますと、食用として38年前に持ち込まれたチュウゴクオオサンショウウオが賀茂川に放たれて繁殖し、日本の固有種との交配が進んだ可能性が高いということです。松井教授は「放置すれば賀茂川で日本固有のオオサンショウウオが絶滅することはほぼ確実だ。チュウゴクオオサンショウウオは繁殖力がきわめて強く、全国のほかの地域で同じ事態が起きていないか調べる必要がある」と話しています。
 厚生労働省職員の退職後の再就職問題については、国家公務員法に基づく規制以上に再就職を制限することは公務員制度全体の在り方にもかかわる問題と考えるが、厚生労働省と製薬企業との間に癒着があるのではないかと国民に疑念を生じさせていること、薬務行政が人の生命、健康に係わることを重く考えて、厚生労働省として襟を正すため、平成8年5月31日に定めた製薬企業への再就職の自粛措置について、改めて次のとおり徹底を図ることとした。

① 事務次官、厚生労働審議官、官房長、総括審議官及び医薬食品局の指定職を経験した者が、製薬企業の役員に再就職することについて、自粛を促す。

② その他の指定職以上の地位を経験した者が、製薬企業の役員に再就職することについては、離職後3年以内は自粛を促す。

③ 本省課長以上の経験のある者が、製薬企業に再就職することについては、離職後2年以内は自粛を促す。

平成22年9月3日

厚生労働大臣
長妻 昭
 現在、政府が取りまとめようとしている今年度(平成22年度)の補正予算の規模は、地方交付税の増額分1.3兆円も含めて5兆500億円とされている。
 補正予算の財源(歳入)内訳の詳細は明らかになっていないが、概ね次のとおりらしい。

(1) 平成21年度決算での剰余金(2.2兆円)のうち地方交付税の増額分4000億円
(2) 平成21年度決算での純剰余金(1.6兆円)のうち国債の償還に充てた残りの8000億円
(3) 平成22年度の税収が当初予算編成時における見積もりよりも、法人税を中心に増加するとの見通しに基づく、2兆2000億円(うち地方交付税の増額分9000億円)
(4) 長期金利が下がり、金利を2%と想定して準備していた国債利払い費のうち、支払わずに済むと見込まれる1兆4000億円
(5) 平成23年度予算で実施予定の公共事業などを今年度中に前倒しして契約する「国庫債務負担行為」による2000億円
(6) 平成22年度の予備費のうち500億円

 つまり、既存の歳出予算を減らすことなく、5兆円規模の追加支出を行うと言うことなのだが、もともと平成22年度予算は、税収の大幅減を理由に、前年度より11兆円も赤字国債の発行額を増やしている。
 前年度の決算で剰余金が出たり、今年度の税収が当初見込みよりも増えたりするのであれば、その分、赤字国債の発行を前年並みに圧縮するのが本来であろうと思うのだが、一度増やした借金は、そのままにして、支出だけをさらに増やそうと言うのは、あまりにも無責任な財政政策ではないかと思う。

 ところで、平成21年度の剰余金の内訳で、「歳出の不用額」の項に「各省庁人件費(退職手当等) 380億円」という記載がある。これは退職手当の総額3,974億円(平成22年度当初予算)の1割弱に相当する金額である。
 職員の年齢構成が大きく変動することはないので、毎年の定年退職者は予め分かっているし、その人たちの退職手当も、ほぼ正確に計算し、予算計上することができる。しかし、定年前に退職する人については、予算案作成時には把握できないので、見込みで計上することになる。
 昨今、公務員の天下りの抑制ということで、いわゆる肩叩きにより、定年前に退職する公務員が減っていることが退職手当の予算に大きな不用を生じている理由であろう。

 一方、国の会計基準では、企業会計と違って、退職給付引当金というものを毎年の支出に計上していない。職員が退職した時に、一括して退職金(手当)を支出に計上する仕組みとなっている。
 つまり、普通の企業であれば、職員が退職しない年でも、引当金を計上し、将来、職員が退職した時に、一時的に支出が増えて、支払いが滞ることがないように会計処理をしているのだが、国の場合には、国が倒産するとか、給与や債務を支払えなくなるというようなことを想定していないので、日頃の準備はしていない。
 職員が退職した時に、全額、まとめた支出として計上することになる。

 さて、昨年度、定年前に退職しなかった人達も、いずれは定年を迎え、退職することになる。
 昨年度に退職していれば、総額380億円で済んだかも知れない退職手当も、定年まで勤めた上で退職すれば、たとえ給与は増えなくても勤続年数が増えるので、総額としての退職手当は増えることになる。
 「不用額」、「剰余金」と言うと、なにやら無駄遣いがあって、お金が余っているようにも聞こえるが、実際には、いずれは支払わなければない支出を先送りして、利息を付けて借金を増やしているようなものである。

 それにしても、このような放漫財政を続けていては、将来、財政破綻を起こして、円高どころか、大幅な円安、円の暴落を招くと思うのだが、まさか、それを狙っての「円高対策」ではないだろう。


「円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策」
【閣議決定】
http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/101008strategy01.pdf

「平成21年度 一般会計 決算概要(剰余金)」
【財務省 平成22年7月30日】
http://www.mof.go.jp/jouhou/syukei/kesan/ke220730ipan.htm

「平成22年度一般会計歳入歳出概算」
【財務省】
http://www.mof.go.jp/seifuan22/yosan003.pdf

「平成22年度 公務員人件費について」
【財務省】
http://www.mof.go.jp/seifuan22/yosan005.pdf

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補正予算の財源、3兆円規模を確保 国債増発は回避へ
【2010年9月25日 朝日新聞】

 菅政権が臨時国会に提出を検討している今年度補正予算で、国債を追加発行しなくても、3兆円規模の財源を確保できる見通しとなった。お金のメドはついても、参院の過半数を野党が占める「ねじれ国会」で、野党の協力を得られる保証はなく、壁は厚い。 
     ◇
 自民や公明などが求めている補正予算の規模は4兆~5兆円。政府が追加経済対策として決定済みの約9200億円分をそこから除けば、「3兆~4兆円」というのが補正の相場観だ。 
 現在、政府内で検討対象となっている財源は、(1)2009年度決算で使い残した剰余金(2)10年度の税収の上ぶれ分(3)金利低下で、国債の利払いが想定以上に少なく済んだ分――の三つだ。
 09年度決算では、約1.6兆円の剰余金が発生した。法律上、このうち半分は借金の返済にあてなければならないが、0.8兆円は補正の原資にできる。それ以上使うには国会で新たに法案を通すことが必要で、野党の合意があれば、1.6兆円全額使うことも可能だ。
 10年度の税収は、昨年末の予算編成段階では厳しく見積もっていたが、法人税が思ったほど落ち込まず、「税収全体で2兆円程度上ぶれする」(財務省幹部)見込み。このうち、地方交付税などへ回す分を除き、1兆円程度は補正原資にあてられるという。
 国債の利払いも、2%で見込んでいた長期金利が1%前後に下がっていることから最大1兆円程度、節約できる可能性がある。この結果、三つを合わせて3兆円規模の財源を工面できる見込みで、計算上は、野党の要求額をほぼ満たすことができそうだ。
     ◇
 財源が確保できても、臨時国会で補正予算を成立させるためには、二つの高いハードルがある。
 一つは、ねじれ国会で、野党の協力なしには予算を成立させるのが難しいことだ。

 政府与党としては、(1)補正予算案を国会に提出し、修正を含めて野党と協議する(2)国会で与野党で事前協議するなかで補正予算案を詰める――という選択肢がある。公明党の山口那津男代表は24日の記者会見で、与野党協議の可能性について「まず政府が自らの基本的な考え方を示してからだ」と述べた。
 ただ、菅首相は23日、「(25日に)日本に帰った段階で判断したい」と述べ、明確な方向性を示していない。財務省などへの具体的な指示もなく、与野党協議の前に政府案を提出するとしても10月下旬以降になるとみられる。そこから与野党協議に入っても12月上旬と見込まれる臨時国会会期中の成立は微妙だ。
 もう一つのハードルは、補正予算の内容をめぐる政府与党と野党間の食い違いだ。 
 野党5党は9日、政府与党に対し「バラマキ政策からの決別」を要求。自民党の石原伸晃幹事長は19日のテレビ番組で、子ども手当を取り上げ「経済波及効果が薄く、ためになってない。そういうものを7千億円削って財源にする。それをのんでくださる余地があるのか」と述べ、マニフェストの見直しが協議の前提になるとの考えを示した。