井上尚弥の凄さについて②;ホーチミンでキックボクシング | ベトナム・ホーチミンでキックボクシングの普及を

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仕事でベトナムに行くことになってそのまま根付いてしまいそうなのでいっその事、この地でキックボクシングの普及をしようと企む一般人のブログ

こんにちは。

 

井上尚弥がまた恐ろしいまでの強さを見せて勝ちましたね・・・。

3年前の記事ですでに

 

日本史上最高で今後も現れない位の逸材

 

と書いていたのが当たってて安心しました。

 

キックボクシング技術論~井上尚弥の凄さについて~:ホーチミンでキックボクシング

 

https://ameblo.jp/keneikick-k/entry-11984995627.html

 


井上に関してはナルバエスの後もずっと見てましたけど

 

1試合毎に出来ることが増えていってる

 

というのが一番凄いところだと思います。

 

ナルバエスの後は基本の左ジャブをしっかり打ち込むこと。

その後は距離感を取って打たれずに打つこと。

その後は接近戦のディフェンス。

 

みたいな形で

 

あ・・・まだ、そんなに

伸びしろ残ってるんだ・・・。

 

って思わせられる所が一番すごいです。

普通はナルバエス戦みたいな勝ち方をしたら味を占めて

雑になったりむやみにKOを狙いに行ったりするんですけどね・・・。

 

まあ、今回は70秒で終わりましたが最後のフィニッシュブロー解説。

なぜ解説するかと言うと

 

既存のボクシングのセオリーを

尽く覆してるからです。

 

まずは写真付きで解説。

とりあえず箇条書きでセオリーを書くと

 

①オーソドックスVSサウスポーは相手の外側に位置取りをして奥手を当てに行く

②左ジャブを打つときは右側を引かない、体を開かない

③オーソドックスVSサウスポーは前手のアウトサイドが一番見えないからそこを狙う。

 

だいたい、ここらへんは打撃格闘技の人は大体、分かると思いますが

これが尽く覆されましたね。

 

 

フィニッシュブロー直前で手を上げてますね。

 

 

ここでわざと下げて相手のジャブを誘っています。

ここでパヤノはセオリー通りに右に周りつつかぶせるようなジャブ。

これをすると普通は前手が邪魔になって相手はストレートか更に被せる左フックで

オーソドックスは対応してくることが多いので

 

正直、パヤノがこれを不用意に打ったとは思いません。

 

 

まず左ジャブなんですがここでもセオリーを2つ外してますね。

 

まずは基本的にオーソドックスVSサウスポーは

 

相手の足の外側から打てと言われるのですが

これは内側から撃ち抜いてること。

 

そして右肩を開くと弓引きみたいになって距離が伸びて推進力は増すのですが

戻しが遅くなるのとガードが散漫になるのとサウスポーの左は特に当たりやすいので

右肩を開かないように打つのがセオリーとされます。

 

ただ、確かにこの位置から打ち抜ければ相手は左を返そうにも遠くなるので

開いても届かないのでとりあえず開かないようにっていつも教える自分には

これで成立することが驚きでした・・・。

 

 

 

別角度から。

パヤノの方が先に出してるのに当たってるのはほぼ同時です。

そしてパヤノは少し後ろ重心になってることからジャブを打って

一度、下がって距離や体制を整え直すところだったんでしょうね。

 

 

 

 

なのでこれの4枚目ではかなり後ろ重心に傾いてるのが分かると思います。

 

そして1から3枚めの足に注目して下さい。

ほぼ垂直立ちで前足は完全に横を向いています。

 

思いっきりジャブをここまで伸ばした後に

ここまで思いっきり右肩を引いて半身になった上で

切り返してこの右のストレートをこれで試しに打ってみて下さい。

 

 

自分だったら

間違いなく腰が壊れます。

 

 

こんなインサイドからの位置の奥手が当たること自体が自分の考えに無く

そしてここまで体を半身に開いてジャブを打ちつつ切り返しを打てるという考えも無く

この位置取りからこんな倒れる攻撃を出せるって事自体が考えを覆されました。

 

 

 

 

 

 

 

 

パヤノは左ジャブが当たった後に肩を入れて左フックが来ると思ってるのが分かると思います。

肩を入れることにより相手のフックをガードして自分のフックをカウンター気味に当てようとしたんでしょうね。

 

普通はオーソドックスのここから右が飛んでくるとは

思わないですし普通は出せません。

 

これはボクシングのセオリーを習ってる人ほど

この場面では左が飛んでくるかジャブで打ち終わるかの

どちらかだと思う人が多いと思います。

 

井上はここからボクシングのセオリーを超えて

 

相手が来ると思わない

そして見えない位置からの一撃

 

を入れてるんですよね。

 

そして、これは多分・・・一瞬の閃きとかではなくて

 

こんな特殊な体制でのパンチを

相当、何千回も反復練習したんでしょうね。

 

これは才能があっても反復練習無しに

打てない体制&角度からのフィニッシュブローだと思います。

 

最初に試合を見てた時に何を打ったのかわかりませんでしたし

なんでこんな窮屈で普通は不可能な体制からここまでの力を入れて

パンチを出来るかは筋肉を鍛えるだけではなくこの場面を想定して

こんな特殊な事を気が遠くなるくらい反復してるとしか思えないんですよね。

 

以前は鍛え方や筋肉などの面から解説してたと思いますが

井上は

 

天賦の才能に異次元に特殊な部位まで鍛えてる筋肉、神経に

才能だけでは絶対に打てない気の遠くなるくらいの打撃の反復練習

 

というようにもう、正直言ってボクシングの打撃に関しては

才能、努力、運も全て兼ね備えてるんですよね・・・。

 

 

トレーナーもこんな攻撃を思いつくのも凄いですし

それをさらっと実行してる井上も凄いですし

そういう意味でトレーナーに恵まれると言う運が強い要素までも

全てほぼパーフェクトに兼ね備えてるからここまで異次元に強いんでしょう。

 

 

自分がトレーナーとして教えてたら絶対にこんな動きはさせないですし

こんな発想でジャブは出来てもここから奥手のストレートを返せると思ってないですし

そんな考えすらありませんでした。

 

このたった二発の攻撃の中にこれだけの内容、要素が詰まってるんですよね。

 

 

それが70秒KO

と言う結果でしょう。

 

 

 

あ、そうそう。

関係ないですが那須川と比べたらと聞かれたことありますが

 

現時点では井上と那須川では打撃技術としても

格闘家としての完成度も格が違います。

ボクシングとかキックボクシング関係なく

ここまで解説してて分かると思いますが格闘技としての

井上選手の一撃に込められた打撃の完成度は現時点での

世界での本当にトップ3には間違いなく入ります。

 

ただ、年齢的に6,7歳離れてますしこれからの成長次第では

那須川だけは井上に並べる才能は持っているとは思いますけど。

 

まー・・・ボクシングもアマチュアに堤と言う素晴らしい選手も居ますが

どの時代も神童が順調に成長するだけではありませんし

不慮の怪我で才能があっても埋もれるパターンもありますし

それは那須川も例外ではないのでなんとも言えませんkどね。

 

ただ、井上はナルバエス戦以降も強すぎて

強い相手となかなか出来ない中で

怪我もしつつも試合枯れしないで

ここまで伸びてるってのが奇跡に近いと思いますy。

 

 

よっぽど何も慢心も無く淡々としかし向上心を持ちつつ

生活の全てをボクシングに捧げてるんでしょうね・・・。

 

ザックリとでは、ありますがあの短い時間の中に

これだけの今までのボクシングのセオリーを超えた技術が

たくさん詰まってますよと言う解説です。

 

仮に自分が井上選手と相手が20オンスグローブでやるとしても

 

 

僕はこちら側を極めて危うきには出逢えない

真の護身を完成する方向を突き詰めたいと思います。

 

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