悪がはびこるとき、
どこからともなく現れる「ヒーロー」。
どんなに劣勢に立たされていても、
最後は悪を一網打尽。
傷つきながらも闘い、
敵を圧倒していく姿に、
目を輝かせ、胸を熱くした。
小さな眼(まなこ)に映った彼らの姿は、
勇ましく堂々としており、
幼く発達しきっていない脳裏に強く焼き付けられ、
今でも憧れとなっている。
そんな「ヒーロー」と言える存在が、
我々の体内にも眠っている。
自分の身体が「疲労」という苦境に立たされたとき、
対抗するように登場する。
彼の名は「FR」。
疲労回復を図る物質なのだ。
■疲労回復物質「FR」
「FR」は普段は本当に眠っている。
活動はしていないのだ。
しかし、「疲労」という身体の緊急事態に反応、
目を覚まし活躍し始める。
錆び付いてしまった細胞を修復し、
疲労の原因物質「FF」の発生を抑える。
そうすることで体力を回復させていくのだ。
「FF」に対抗する「FR」の反応を高めるためには、
栄養素・運動・睡眠が有効的。
栄養素では、
鶏や豚・牛などの肉に含まれる、
「イミダペプチド」というタンパク質の一種が
抗疲労作用を持つと認められている。
そして、睡眠。
これは言わずと知れた最高の疲労回復メソッド。
動き回っている限り、「FF」の発生は止められない。
しかし、睡眠時は「FF」の発生が抑えられ、
「FR」が形勢逆転し、回復することができる。
最後に運動だが、
運動をすると「FF」が出現する。
これを感知し「FR」も出動。
「FF」は運動後、30分程度安静にしていれば
自動的に減少していく。
それに対し「FR」は運動後4~5時間は一定量を保ち、
細胞の修復に駆け回る。
この効果を利用したのが
「アクティブ・レスト」なのだ。
■疲労からの「解放宣言」
疲労回復の3種の神器。
「栄養素」・「運動」・「睡眠」
この3つを駆使し、
「疲労」を一網打尽にしてくれる
「FR」の活動を支えることで、
回復が上回る。
「疲労」からの解放。
疲れにくい身体。
それはもう手の届くところまできているのかもしれない。