強さと美しさを兼ね備えた身体。
お腹より突出した大胸筋。
『6つの腹筋(シックス・パック)』を有する腹筋。
発達した上半身を支える大腿筋。
男としての威厳・自尊心を育てるため、
自分を律し、鍛錬を積み重ねる。
しかし、鍛える事に集中しすぎてはならない。
バランスが大切なのだ。
鍛錬とメンテナンス。
鍛えた後はストレッチ。
食べた後は排泄。
この二つのバランスが取れてこそ、
強さと美しさが表現できるのではないだろうか。
■きっかけは娘との遊びの中から
ある日、まだ歩くことのできない娘を抱えながら、
室内の遊び場へ出掛けた。
ボールが床一面に敷き詰められた
ケージの中で娘は「キャッキャッ」とはしゃいでいた。
それを見た自分は、もっと娘を喜ばせたいと
娘を抱えたまま、綱が格子状に組まれたところを
登ろうと足をかけたとき、それは起こった。
子どもの頃は、そんなことは感じた事がなかった。
しかし30歳を超えた現在、素足で綱に足をかけ
全体重が足裏に乗ったとき、激痛が走ったのだ。
それまで自分も童心に返り、
娘と一緒に遊んでいた。
が、痛みで顔はゆがみ、
登り始めた手前、恥ずかしさと男としてのプライドもあり、
戻ることもできず、痛みに耐えながら登り続けた。
普段、靴という安全地帯にいる足裏に襲った激痛。
子どもの頃には感じることのなかった痛み。
この違いは何なのか?
その答えに辿りつくには、
妻の一言が必要だった。
■「足つぼ覚えて」
妊娠・出産を経て、
身体を酷使した妻は、
それ以来、足がむくむようになっていた。
その日も、足がむくんでおり、
マッサージをしていて足裏を揉んでいたときに妻が、
「足つぼ気持ちいいから、覚えて。」
衝撃な一言だった。
まるで鬼嫁のような態度。
勘違いされてもいけないので言うが、
自分の妻は、決して鬼嫁ではない。
しかし、その一言で自分は
足つぼについて勉強することになったのだ。