バーゼルIII導入を無期限延期 | Korea Economic News by KANI

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韓国経済を主題に日本語では報道されていないニュースを紹介します

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<リーマンショック、サブプライムローン問題、そしてユーロ危機と世界経済の混乱が続いたことから、国際機関バーゼル銀行監督委員会は銀行の健全性と安定性を強化する、新たな自己資本規制であるバーゼルIIIを各国が導入することを決定しました。
 簡単に言うと、融資や投資が回収できなくなったときのために余裕資金を持っておこうというもので、2012年末から順次導入することになっていました。


http://anago.2ch.net/test/read.cgi/asia/1355889908/183,185
183 名前:蟹 ◆M6A1eiUUqQ [sage] 投稿日:2012/12/21(金) 13:08:06.45 ID:SJ+Ygrpa
政府、銀行資本規制バーゼル3来年導入を延期 【朝鮮ビズ】
http://biz.chosun.com/site/data/html_dir/2012/12/21/2012122100588.html

 来年1月から段階的に施行する予定だった、銀行流動性規制‘バーゼルIII’導入が急遽延期になった。ヨーロッパに続いて米国でもバーゼルIII規制導入を保留している状況で我が国が先に導入すれば、実物経済に悪影響を与えることになると判断したためだ。

 金融委員会は18日、企画財政部・韓国銀行・金融監督院と実務者会議を開き、バーゼルIIIの国内適用を暫定延期することにしたと、21日明らかにした。施行時期と方法は来年に再び検討する。金融委関係者は“バーゼル銀行監視委員会(BCBS)会員27ヶ国のうち、米国・EUなど16ヶ国が規制案を確定しておらず、来年初めからの施行が難しい国も相当数ある”として、“導入はするものの、適用時期は海外主要国家の動向を見て後ほど決めることにした”と話した。

 金融委は9月にバーゼルIIIを導入する内容で、銀行業監督規定と施行細則規定変更を予告した。引き続き規制改革委員会審査を経て、26日の定例会議で来年からバーゼルⅢを導入案を確定する計画だった。しかし最近欧州と米国がバーゼルIII導入を留保することを決めたため、我が国だけが先んじる必要がないという認識が広まり、導入を延期することにした。金融当局関係者は“来年も景気は厳しいものと見られていて、銀行資本規制を強化すれば貸し出し縮小などで実物経済に悪影響を与えることにな”として、“先進国より早く進める理由がない”と話した。

 米国金融監督当局は先月初め、“銀行の準備が整っていない”として、来年予定していた自己資本規制施行を無期限延期した。ヨーロッパ連合(EU)は、ヨーロッパ議会で規制案に対する最終合意がなされないでいる。

 2008年の世界金融危機後に議論されたバーゼルIIIは資本の質と透明性を高めて、緩衝資本を導入して危機時に発生するショックを吸収できるようにした制度だ。バーゼルIIIが導入されれば、国内銀行は現行8%である国際決済銀行(BIS)自己資本比率を段階的に引き上げ、2019年には10.5%を達成しなければならず、銀行と銀行持株会社は普通株資本比率7%、基本資本比率8.5%にも適合させなければならない。したがってバーゼルIIIが導入されれば、銀行は不良貸し出しを減らすために貸し出しを厳しくする可能性が高くなる。

 またバーゼルIIIは、銀行の持つ国公債など高流動性資産を純現金流出額で割った流動性カバレッジ比率(LCR)が100%以上でなければならないとしている。国内銀行の平均LCRは3月末現在100%を少し上回っているが、銀行はこの比率を持続的に維持することは容易でないという立場だ。LCRを高めるためには、来年各銀行が国公債を1兆ウォンほど買いとらなければならない。国内銀行は銀行債より高い資金を調達して国公債を買えば損害が発生するとして、バーゼルIII導入に反対してきた。

 バーゼルIII導入延期で銀行は一息つくことになったが、バーゼルIII導入関連合意をG20(主要20ヶ国)ソウル首脳会議で引き出していることから、我が国の対外的な信頼度に影響を与えるという見解もある。金融関係者は“米国、ヨーロッパを除いたアジア諸国は来年1月からバーゼルIIIを導入するが、G20議長国だった我が国が導入を延期することは信頼度に問題が生じかねない”と指摘した。


http://anago.2ch.net/test/read.cgi/asia/1355889908/218-219
218 名前:蟹 ◆M6A1eiUUqQ [sage] 投稿日:2012/12/21(金) 17:40:47.12 ID:SJ+Ygrpa
バーゼルIII導入延期に'大きな心配事'が消えた銀行 【アジア経済】
http://www.asiae.co.kr/news/view.htm?idxno=2012122110485692791
バーゼルIII無期限延期、銀行は"用心深い歓迎"

 来年1月に予定されていた銀行規制の国際協約である'バーゼルIII'導入が無期限延期になったことから、銀行業界は用心深いながらも歓迎の意向を見せた。
 表面的にはバーゼルIII導入予定が遅れることで、再点検する余裕を持てるという理由がある。しかし内心では、来年の景気状況が不透明ななかで、規制によって銀行収益性がさらに悪化することになりかねないという憂慮から抜け出すことができて、一息ついた雰囲気だ。

 21日金融当局は、銀行流動性規制方案であるバーゼルIIIの導入時期を、当初の来年1月1日から無期限延期することを決めた。当初我が国は、昨年初めからバーゼルIII導入準備を推進していて、来年1月施行のための準備は終え、最終議決だけを残した状況だった。

 銀行連合会関係者は"今回の決定を歓迎する"としながら、"これまで銀行業界は準備を進めてきたが、他の国家が施行していない状況になり、我が国が先に施行するよりも同時に進めた方が良くないかという立場を表明してきた"と話した。

 金融委によれば、バーゼル銀行監督委会員国27ヶ国のうち、日本、カナダ、シンガポールを含んだ11ヶ国が当初の合意日程どおりに来年1月から施行すると明らかにしたが、米国、EU、ロシア、ブラジルなど16ヶ国はまだ日程を確定していない。

 A銀行関係者は"経過がどうであろうと、導入時期が遅れることで資本規制は猶予される"として、"特に来年の景気展望が一層厳しいものと見られていて、庶民と中小企業に対する貸し出し支援に余裕ができることになって幸いなことだと考える"と話した。
 これまでバーゼルIII導入による資本および流動性規制は、銀行の収益性を低下させて、これによって銀行が相対的にリスクが高い家計や中小企業への貸し出し取り扱いを抑制するという展望が出されてきた。B銀行関係者は"すでに国内都市銀行はバーゼルIII基準に合わせているため、資本の面で負担はなかった"としたが、"流動性の面では施行時期が遅れて準備時間が長くなっただけに、多角的に準備する機会ができた"と話した。
 C銀行関係者は"バーゼルIII延期で負担が減ることになり、銀行収益性強化に役立つと見る"としながら、"他の西欧諸国もみな延期しているのだから、私たちも歩調を合わせて一緒に行くことが有利だろう"と明らかにした。

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<最初に「融資や投資で失敗したときのために余裕資金」としましたが、融資・投資の形態によって必要とされる資金の比率は上下します。まず銀行が自国の国債を購入した場合、これは基本的にリスクゼロとされます。ただし他国債も同様ですが、格付け機関が一定ライン以下に格付けを引き下げた場合には、リスクを評価しながら資本の拡充(余裕資金の積み増し)が必要になってきます。

 次に、一般企業や個人への融資を個別に評価することは大変な手間になりますので、融資形態によってリスクを計算することになります。不景気で延滞率が上昇したり担保物権が値下がり傾向にある場合はリスクが上昇すると見込まれ、このとき資本の拡充が容易でない状況であれば、延滞が生じていない融資先に対しても返済を求め、新規の融資を渋ることになります。いわゆる貸し剥がし・貸し渋りにはこのように、銀行の健全性を維持するためという背景があるのです。不景気で潰れている企業が多いから融資を絞るという単純なものではありません。

 自己資本規制はバーゼルIII以前から導入されていましたが、さらに厳しい内容になったために、銀行が安定のために融資を絞り、安全な国債を買う傾向が強まると懸念されていました。銀行は健全な財務状態になったとしても、預金を集め融資を行う経済の心臓というべき役割を損なうためです。

 ヨーロッパやアメリカがバーゼルIII導入を延期したのは、まだ導入できるほど銀行が健康を回復していないということになるのですが、さて、韓国は?記事にあるとおり「すでに国内都市銀行はバーゼルIII基準に合わせているため、資本の面で負担はなかった」のでしょうか。11月11日のエントリー「不良を潰せ。年末金融大点検」 で取り上げたように不良債権の処理は厳しく行ったようですが、LCR(流動性カバレッジ比率)など一部に遅れが生じていたように、何らかの理由で目標が達成できなかったと判断すべきでしょう。

 今回の見送りは、国際的に出遅れたということにはなりませんでした。しかし、貸し渋り貸し剥がしで経済に影響を与えることを歓迎しているというのは、大義名分に過ぎないのではないかという疑ってしまいます。無期限ではなく、改めて期日を設定する事で疑いは晴れると思うのですが。


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