心理問題の解決方法はまずは「その人の現状を知る」です。
何に悩み、どのような問題を抱えているのか。
ただ心理カウンセラーは当然、言葉をそのままそれだけとは受けとらないものに思います。
例えば「子供の不登校に困っています」と親御さんから訴えがあったとして、もしかしたら普通は「学校に行けないこと」が問題と捉えるかもしれません。
しかし、前回お話したように本当の問題はその子のさらに心の奥にある人への不信感や恐怖、自己否定感(いじめなどはとくに「いじめられる自分が弱いからだ」とか「自分に問題があるんだ」と思いがちです)などが原因で「人と関われない」という心の状態が問題の本質だったりします。
なぜなら不登校の問題が「学校へ行けないこと」ならば、その子が学校へ行かなくてもいい年齢になれば自然消滅で問題はなくなるはずですが、実際はその後も人と関われず、悩み続け、苦しみ続けるからです。
改善をしようとする人間にこのような問題への意識がないと物理的に学校へ行かせるなどというトンチンカンなやり方をしてしまい、その子の心をさらに対人不信、対人恐怖へと追いやってしまうのです。
さて、このような場合、アプローチの方向性はいくつかあります。
ひとつは「学校の環境を変える」です。
いじめがあるならば、「いじめをやめさせて、安心安全な環境にする」です。
しかし、これはかなり困難です。
ごく一部の優秀な教師や学校カウンセラーなどが親御さんからの相談を受けて対処してうまくいくケースもわずかながら聞いたことはあります。
しかし、実際は次から次に不登校者をだす学校、校長というのはかなりいます。
そもそもいじめの相談を受けて事実確認すらせず「逆ギレ」する教師の話は何度聞いたことか。
こういう場合、かなりの確率で校長の人間性に問題があります。
事なかれ主義、現状維持の官僚主義、自分の経歴や老後の心配しかしない利己主義、などいくつかの特徴があります。
親御さんや子供からすれば当たり外れのギャンブル状態です。
なのでまずは相談はしたほうがよいのですが、期待はさほどしないほうがよいかもとは思います。
そしてこれは「自分は変えられるけれど、他人は変えられない」という基本原則でもあります。
もちろん実際はいくつかの他者へのアプローチ方法はあります。
究極は心理カウンセリングに思います。
しかし心理カウンセリングはまず効果を発揮しやすい環境を整え、カウンセラー側の精神的負担や知識や技量など必要なものが多く、また時間がかかります。なによりも「変わりたい」というクライアント側の意識が重要です。
そもそも学校側は「自分たちは教育の専門家だ」という自負から第三者の介在を好まない傾向もあるでしょう。
数多くいる親の、その中の一部に過ぎない。
そういういささか傲慢な意識もあるかもしれません。
となるとやはり一見遠回りなようですが、その子自身の変化というアプローチのほうが経験上も確実です。
では、どういった部分から(自分の場合)アプローチするか。
それは次回以降にお話しできればと思います。