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心のお話と雑記ブログ 

心理のお話などを独断と偏見も交えてお話します!!

さて、3つ目のルート。

 

これは王道のルートかもしれません。

 

心の状態を整えて→自分の意思で→学校へ行く

 

不登校に関して、普通に考えて「それはそうだろ」と言いたくなるくらい当たり前の解決ルートかもしれません。

 

これがいちばんリスクが少なく、かつ中・長期的にみても安全で効果的なルートです。

 

しかし、やはり何にでもリスクはあります。

 

1、時間がかかる。

 

2、相性の問題がある。

 

とくに1は個人差もありますし、問題の質や種類にも影響されます。

自分のケースでも2,3か月はかかりますし、もっとかかるケースもあります。

なにに時間がかかるのかというと「信頼関係」を構築するのに、です。

もともと他者から傷つけられた子供です。

しかも本来は信頼があって当然の教師や友人(ときに親友)から裏切られてもいます。

人間への不信感は相当なものです。

 

そして自分が知る限りにおいてあらゆる「心理療法」で成功するかどうかのいちばんの鍵がこの「信頼関係」です。

 

これさえ構築できてしまえば何らかの改善ルートはみつかります。

 

しかし初回面接(インテーク面接)ではこのケースならさほど時間はかからないかなと思える場合でも結局は信頼関係が築けないとほぼ100%失敗します。

そしてここに深く関わってくるのが2の相性なのです。

 

これはつきつめてみるともはや遺伝子レベルなのかというような理論だけでは説明できない部分があります。

 

そして、初回面接でじつはどこかに違和感があることもあります。

ただこれは100%ではなくて「相性があまりよくない(悪い)かも」と感じる部分があっても、何回か後、人によっては1,2年後にひっくり返ったりします。

だから正直、ここはよくわからないのです。

 

はっきり言えることは「相性が良い」とかなりの確率でうまくいきます。

 

それは結局は「相性が良い→(お互い試行錯誤しても)信頼関係が築ける」からかもしれません。

なのでこの1,2はコインの裏表のようなもので、1の信頼関係が危うくなっても(なかなか改善が進まない)2の相性の良さが助けてくれ、逆に2の相性の良さだけでは解決できない部分もすでに築いた1の信頼関係が助けてくれ、結果苦しい心理の改善過程をなんとか進めてくれるのです。

 

 

前回、ごくかいつまんでお話した暴露療法。

なぜ不登校の子を強引に学校へ行かせる手法がダメかというお話でしたが、業者はいわば暴露療法の悪用をしていたのかもしれないと考えたからでした。

 

それは暴露療法を行う際の基本を無視しているからです。

 

その基本とは2つ挙げられるでしょうか。

 

1、本人の同意が必要(療法継続中も常に話し合いをして納得感を持ってもらうことが大事)

2、段階的にやる(そうしないと本人は耐えられなくてリタイアする)

 

みごとにこの二つとも欠けています。

 

だからダメなのです。

 

暴露療法そのものはもちろん有効(全能ではない)ですが、変な業者は基本をガン無視しているので不登校の子には害悪でしかないと考えています。

心理療法の「暴露療法」という字面からはもしかしたらものすごくおどろおどろしいものをイメージされるかもしれません。

 

しかしその構造はシンプルです。

 

ごくかみ砕けば、不安や恐怖がある場合に、あえてその対象に近づくという類のものです。

 

予期不安(自分にとって良くない結果などこうなるんじゃないかという不安)→その不安が増大し、怪物化→症状がでる、症状が強くなる)という悪循環を「現実」が断ち切るという要素があります。

 

学校へ行くことに不安がある。恐怖を感じる人物がいる。→実際に学校へ行く。→行ってみたら雰囲気はこれまで通りでそれなりに大丈夫だった。険悪だと思っていた人物がふつうに話しかけてくれたので恐怖を感じる必要はないと感じた。

 

「現実」が不安に思っていたほど悪くない場合はそこで学習し、不安などが軽減・解消されていくというプロセスは、まず「行動」してみてそこから心理面へフィードバックさせて改善していくという行動療法としてシンプルにわかりやすいでしょうか。

実際、単発で(長期ではない1,2回)親友と喧嘩した、ちょっと友人関係がこじれたというレベルの場合はこのようなプロセスで改善されることも多いでしょう。

(自分の場合、実際にはただ学校へ戻すのではなくいくつかのパターンを一緒に想定し、この場合にはこういう対処法がある、話しかけ方もIメッセージの手法を教示したりとトライ&エラー前提で慎重にやります。その子に多くの可能性があると思わせられるだけで結果にも影響があると思います)

 

しかし、ここには落とし穴もあります。

 

ひとつは現実が「不安どおりだった」「不安以上(想像以上)に悪かった」場合は逆効果の学習効果をもってしまいます。

 

「やっぱり学校は怖い」

 

となってそのこと自体がトラウマ記憶になりかねません。問題の上乗せです。

 

問題の根本原因がいじめの場合、また教師の加害の場合にとくにこれが起こります。

 

なので安易に「とにかく学校へ戻せばいい」「一種の行動療法だ」などと前回の業者のような強引なやり方はリスクばかりなのです。

 

そもそも安全な学校環境なのか、不登校になった根本原因はどこなのかといった詳細な分析は必要なのです。

 

まずはその子の心身の安全を確保することは最優先事項です。