風の旅 | 時計をはずして

時計をはずして

心理カウンセラー 作詞家 せきけんじ

明日、4月9日

山口県長門市仙崎へと向かう。

10日に行われる

故大津あきら氏のメモリアルセレモニーに参加するためだ。

 

大津さんゆかりの方々が多く参加されるとのこと。

ありがたいことにお声を掛けていただいた。

 

僕が最も影響を受けた作詞家。

作詞家になりたいと思わせてくれた人。

残念ながら、直接お会いすることはできないままだったけれど。

 

作詞家デビューを果たした際、奥様に宛てたお礼の手紙がキッカケとなり、ご縁をいただき、今もこうしてお声を掛けていただける。

本当にありがたいことだと思う。

 

高校生在学中に没頭した芝居の世界。

その中で、当時、劇団つかこうへい事務所の舞台音楽を担当していた大津あきらさんの名前を知ることになる。

大津さんがまだ、ほぼ無名の時期。

その後、数々のヒット曲を手掛け大活躍されていく中で、僕が大ファンであった矢沢永吉の作品にも歌詞提供をされた。

憧れのふたりが合体したことに震えた。

 

不思議な話だが、「コバルトの空」の制作時、イメージはあるのに

言葉が出てこなくて、もう悔しくて苦しくて。

情けない話だが、

夜空を見上げて天国の大津さんに「助けてください」とお願いした。

 

次の朝、田んぼの中の一本道を気晴らしに散歩しているときに

突然あのフレーズが舞い降りてきた。

 

「若さの足跡にたどり着き蘇る

 お前と探していた

 夢の場所   コバルトの空」

 

忘れないように猛ダッシュで家に戻り一気に書き上げた。

書き上げてメロに合わせて歌ってみた。

 

作業の終了を感じた瞬間、

大粒の涙があふれ出し、

それは嗚咽となった。

 

その後、どれくらいの時間だろう。

空白の時間。

あれを放心状態というのだろうか。

 

いまでも、

コバルトの空は天国の大津さんが書かせてくれたと思っている。

 

今回の移動は車でゆっくりと時間を掛けながら

今まで訪ねることができなかった場所を周りながらの旅となる。

 

決まっているのは

セレモニーの時間と

宿泊先だけ。

あとはノープラン。

 

一人旅。

良い時期だと思う。

 

旅の途中

どんな風景に出会い

どんな感情と出会い

どんな未来を思い描くのだろうか。