小冊子:うみねこヒント「ルールXYZについて」 -「わたしはだぁれ」への答え合わせ | うみねこのなく頃に 回答用ブログ

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07th-expansionのノベルゲーム「うみねこのなく頃に」の考察を書いていくブログ。真相なんてものではありませんが、一つの解として成立するようにしています。全ページネタばれ満載なのでご注意ください。もちろん私のネタばれや回答が正しいという保証はありませんが。

前回、ベアトリーチェの人狼のゲームを書いたら、これまでで一番、訪問者が増えました。
twitterで何人かの方にリツィートされたからだと思いますが、twitter恐るべし。
2chに書き込んだときと同じくらいでした。

ここでは、竜騎士07さんがイベントで配った小冊子にでてくる、ルールXYZについて。

小冊子全文(うみねこwikiより)
http://umineco.info/?cmd=read&page=小冊子&word=ルールX

この小冊子の内容はベルンカステルが友人の魔女宛に出したという手紙です。
うみねこを読み解くためのヒントだといい、
これを意識するとベアトリーチェの心臓に近づけるとのことなのですけど・・。
・・近づけるかなぁ。余計混乱するだけのような気も。
いや、ないよりマシかな?


ルールX
>ラムダデルタは、このゲーム盤に私(ベルンカステル)は“絶対”に勝てないと豪語

>物語が常に6月20日から始まるようなもの。恐らくこれが、ベアトリーチェ
>なる魔女の心臓部でしょう。

と、いうことは、次のようなことでしょう。
ひぐらしの事件は、6/19の富竹次郎の死をトリガー(時報)として始る。
6/20から始るようなもの、ということは、ベルンカステルは“絶対”に勝てない、というとおり、
既にトリガーが引かれた状態で始まっているということだろう。

すなわち、既に爆弾のスイッチが起動されていて、それは不可避の状態でゲームが始まり、
謎を解いて起爆スイッチを解除しなければ、皆が死ぬということ。
これが“ベアトリーチェなる魔女の心臓部”。


ルールY
>それ(ルールX)を魔法の根源とする、ルールY。

>ラムダデルタも少しは触れたようだけれど、彼女の域には到底及んでいない。

>このルールYこそが、魔女ベアトリーチェの存在そ
>のものではないかと見ているの。

ルールX、すなわち爆弾の起爆スイッチが押されていることを根源とするルールYということだから、
爆弾の発動を魔法の根源とする、ということ。
つまりベアトリーチェの魔法とは、この爆発死の真実を虚飾すること。
証人のいない、猫箱のなかの現象について否定できる人はいない。
これが、“魔女ベアトリーチェの存在そのもの”
これは各EPでの24:00以降の描写を考えてみると、より分かりやすい。
ベアトリーチェが、ゲーム盤上で完全に堂々と姿を現すのは24:00以降、爆発が起こってから。
現実的に戦人が24時丁度に直面する物は何か、と考えるなら、それは爆発以外ではあり得ない。
これによって、戦人は即死、観測者は消滅するから、
その後の“ベアトリーチェ”の存在は何の制限もなく描写される。
EP1,3,4など、本来戦人が生存していない時間帯の“ベアトリーチェ”は、
全てそういう意味での幻想描写だと考えられる。

だからやはり、EP4のベアトリーチェの「わたしはだぁれ」への回答は
「24:00に起爆するようにセットされた時限爆弾」ということになるのだろう。
(なお、EP4の台風の中、バトラが遠くバルコニー上に視たベアトは
シャノンの変装によると見られる。爆発は問いかけの直後に起こったはず)

なお、「ラムダデルタも少しは触れたようだけれど、彼女の域には到底及んでいない。」とは、
これは鷹野三四のことか。ひぐらしで、彼女は山狗達により、
雛見澤を滅ぼし、現象を虚飾することで、神を自称しようとしたが、
彼女のしたことは、ベアトリーチェの猫箱ほど徹底していない。
ベアトリーチェとは目的が違ったから当然だけれども。


ルールZ
>だってルールXとYだけでは説明できない現象があまりに多数、観測されているから。

>私の力は、百年を掛けて迷路の全ての分岐を確かめて地図を書き上げるのに似ている。
>つまり、どんなに複雑な迷路であろうとも、いつかは必ず攻略できるということ。
(中略)
>そんな私と“相性の悪い迷路”とは一体何…?
>考え付くのはひとつしかない。
>つまり、……地図を書いていくことが意味のない迷路。
>例えば、ぐにゃぐにゃと常に形を変える不定形の迷路とでも言えばいいのか。

>不定形なるものがルールであるなんて、私の知る常識を超えている。

このルールZに関しては、書かれていることをそのまま受け取ればいいと思う。

「だってルールXとYだけでは説明できない現象があまりに多数、観測されているから。」
もちろん、そう。24時の爆発が虚飾されているだけでは、説明できない現象は多い。

「不定形なるものがルールであるなんて、私の知る常識を超えている。」
と、ベルンカステルは驚いているけど、否定をしている訳ではない。

つまり、うみねこでは、小さくは、マスターキーの本数や、エピソードごとでの共犯者、
果ては、同一人物か別人か、など、「一定だ」と宣言されていること以外については、
EPごとに設定が変更されている(迷路の壁の位置が変わっている)可能性があるということ。

そして、これらのトリックがまた、盤上のベアトリーチェを生み出しているということ。


以上が、私の解釈したルールXYZの内容です。
一応、意識すると理解しやすくはなるのかな?


(余談 その1) この手紙は誰宛?
手紙の内容から分かることは、
「ベルンカステルに助言をしてくれた」
「病気である(退屈している)」
「ベルンカステルよりも高位である」
ということ。

2と3とは、後に本編にも登場した魔女、アウローラと一致するように見えるのですが、
1の項目と、ベルンカステルの手紙の態度がそれっぽくないなぁ・・。
本編には未登場の魔女宛なのかなあ。ここは特定できるヒントはこれ以上ないよな?


(余談 その2) ここの観測者不在のベルンカステルはいったい何? 魔女の実在?
僕は、ベルンカステルについては
縁寿にとっての、運命の擬人化、幻想だと思っていますが
(「ベルンカステル(を含むメタ世界、幻想世界)と赤字の正体」http://ameblo.jp/ken-write/entry-11080811276.html )(参照)

こういう、縁寿が観測者でないシーン、
特に読者自身が観測者となるようなシーンのベルカステルやラムダデルタは、
竜騎士07自身の駒であると考えています。
つまり、作者自身から読者へのヒントそのもの。
このシーンを目撃した作中人物はいない。作中人物に取ってこのベルンカステルは存在しない。
誰も見ていない月は存在しないのと同じ。