安田紗代と紗音と嘉音とベアトリーチェ | うみねこのなく頃に 回答用ブログ

うみねこのなく頃に 回答用ブログ

07th-expansionのノベルゲーム「うみねこのなく頃に」の考察を書いていくブログ。真相なんてものではありませんが、一つの解として成立するようにしています。全ページネタばれ満載なのでご注意ください。もちろん私のネタばれや回答が正しいという保証はありませんが。

まあこのブログ名でネタバレを心配するのもアレだとは思いますが・・。
みんな大好きなあのへんのお話です。
ネタバレです。



以下、本編です。

EP7を真実としてみる限り、六軒島に実在した安田紗代の場合、
多重人格というよりも、「イマジナリーフレンド」のほうが、
現象としては近そうだなあと思います。

これは、いわゆる、広義の多重人格の一種ではありますが、
多重人格では、異人格が常に「本人自我」として出現するのに対して、
イマジナリーフレンドでは、自分の外側に他人として意識されます。
だからこそ、「フレンド」なわけです。
ただ、たとえば、自分で物を動かしたにもかかわらず、
「イマジナリーフレンド」がやったんだ、と、思い込んだり、
主張するケースはあります。

イマジナリーフレンドを持っている人は、そのフレンドが
自分の想像上の存在でしかないことを自覚している場合も多いです。
それでも、止められない、消えてくれないのが、病的なものの特徴です。

安田紗代は、当初は、自分自身のほうを「ヤス」とし、
「紗音」というイマジナリーフレンドを作っていましたが、
ある時点で設定を変更し、自分自身が「紗音」、
「ヤス」は「ベアトリーチェ」へと存在を変えて、
新たなイマジナリーフレンドになり、さらにその後、
淋しさに耐えるため「嘉音」というイマジナリーフレンドを増やしたようですね。
(このあたり、そのように解釈できる理由も含めて後日追加予定)

原則的に、本人人格が交代したりはしていないようですから、
多重人格ではないと思います。

ただ、ややこしいのは、安田紗代は当主の座と共に、
偶然にも(?!)、「ベアトリーチェ」の名を引き継いでしまったため、
結果的に、安田紗代でありつつ、紗音であり、ベアトリーチェであるという状況は、
実現してしまったことになります。
そのため、肉体としても、安田紗代=紗音=ベアトリーチェ、という関係は
ある意味で成り立ったことになります。


また、EP2の文化祭のシーンは、作中作なのか、現実なのかはっきりしませんが、
現実であるとすれば、紗音がジェシカのために一芝居売ったのでしょう。
そのときの役名として「嘉音」を使ったと考えられます。

クラスメイト達は「紗音」にあったことはありませんから、
コートを着て、必要以上にしゃべらなかった「紗音」は中性的な男性「嘉音」に見えたでしょう。
EP8でジェシカが宣言したように、
もし、クラスメイトたちが、後日、証言を求められたら「嘉音」の存在を証言したと思います。

この日以降、「嘉音」というキャラクターは、ジェシカの幻想上の恋人キャラとなりました。

僕は、安田紗代の作品の中の「嘉音」というキャラクターへの思い入れの深さと、
ジェシカとの恋愛関係から、
この一連の出来事はおそらく実際にあったのだろうと推測していますが、
以降、安田紗代が再び「嘉音」として行動したことがあったか? それは分かりません。

しかし、もしもそれが日常的にあったなら、肉体としても、
嘉音=安田紗代=紗音=ベアトリーチェ、という関係が成り立っていた、ということになります。

まったく、なんてややこしい・・。