スイートルーム争奪戦 26 愛妻家 | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?



「先生!どういうことですか⁈」


エレベーターの前で俺に追いついた佐久間は目を吊り上げて俺を糾弾した。



「誰なんですか⁈い、今の人は!お、奥さん以外の人とホテルで手繋いでるってどういうシチュエーションですか⁇浮気ですよね⁇」



佐久間はピシッと敬礼した。


「先生!佐久間はたった今健ちゃん先生の浮気現場を目撃しました‼︎



「本人に報告してどうする⁈」



「じゃ、新城先輩に報告します!」



「ダメッ‼︎



俺は腕で大きくバッテンマークを作った。



「報告します‼︎



「ダメだって!それは絶対ダメ!」



「ってことは浮気は認めるわけですね?」



「浮気じゃないけど、報告しちゃダメ!」



「どうしてですか⁈」



「新城が悲しむからに決まってんだろ!」



「やっぱ浮気なんですね⁈」



「だからそうじゃないって!」



「じゃあ報告してもいいじゃないですか」



「浮気かどうかが問題じゃないの。やましいことはなくても、俺は新城が悲しむことは、一切彼女の耳に入れたくないの。あの人がちょっとでも悲しむことは聞かせたくないし、見せたくないんだよなんにも!」



「ああわわわ…///なんですかその最大限ののろけは⁈じゃ、なんで新城先輩が悲しむことわかってて手繋いだりしてるんですか?あ、バレなきゃいいってそういう考えですか?」



「うるせーっ!お前には関係ない!」



「ひどいです!先生!先生は愛妻家だからって諦めてたのにさっきの人と手を繋げるなら、私とだって手繋いでお散歩して下さい!」



「お前はムリ!首輪つけて散歩に連れてくことはできるけど」



「じゃ、それでもいいです!」



「言ったな。四つん這いで歩けよ」



「歩きます!」



「ちょ、ちょっと佐久間!さっきから聞いてたら、あんたたち会話おかしいよ」



「ミナ〜〜!」


佐久間がミナとかいう友達に泣きついた。



「健ちゃん先生は私の心の恋人なのよ〜!」



「気持ち悪い!」



「知ってるよ。『そのままの佐久間が好き』って言ってくれた唯一の人でしょ?」



「言ってない言ってない!」



俺は全力で手を振って否定した。



「あれ?」



「言ってないからッ‼︎



「ミナ、話膨らんでる。『そのままのお前でいい』って言ってくれた人だよ」



「あ、それね。俺の教師人生最大の失言」



「先生‼︎