スイートルーム争奪戦 25 健のキス | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?


本日2話目の更新です。







俺はラムちゃんと逃げながら条に電話をかけた。



「まずい!佐久間に出くわした!」



「は?佐久間?マジかっ」



「マジ」



俺は、ラムちゃんだけをエレベーターに乗せた。



「ラムちゃん、バーに戻すから。お前にパス」



「了解」



電話を切ると、ラムちゃんを見た。



「さっきのバーに条がいるから」



「健くんは?」



振り向くと、佐久間がこっちに走って来るのが見えた。一緒にエレベーターに乗ったら、バーまで追いかけて来そうだ。



「彼女とちょっと話がある」



すると、ラムちゃんがむぅっと拗ねた顔をした。



「私とデートしてるのに、他の女の人と浮気デスか?」



「まさか」



「じゃあ、健くん、一緒に行きましょう」



「ごめん。あいつの勢いすごいから。今ここで堰き止めとかないと、あいつにこの企画ぶっ壊されちゃうよ」



「どういう意味ですか?」



「簡単に言うと、俺は今



ガッと閉まりかけたエレベーターのドアを押さえて、ラムちゃんを見る。




「ラムちゃんを守りたいんだ」




ラムちゃんの頬がぽっと赤く染まった。



「あいつの嫉妬から」



俺を呼ぶ佐久間の声が背後から聞こえた。



「短いデートだったけど、楽しかったよ。ありがとう」



手を離してチュッと投げキスをすると、スッとエレベーターのドアが閉まった。