GUILTY 77 踏み込む | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

准ちゃん

お誕生日おめでとうございます🎉



准ちゃんのスーツ姿

SPばりのカッコいい演技

を妄想しながら読んでちょ照れ


まあ…物語的には大変なことに

なっているのですが…💦















岬の携帯が繋がらないことに気づいた岡田はすぐさま管理人を連れて岬のいる部屋に向かった。


部屋の外で耳を澄ましているところへ、井ノ原が駆けつけた。



「どうだ?」



「踏み込みます」



異様な静けさが気になった。



岡田と井ノ原は頷き合って、ガチャッ!とドアを開けた。


瞬間、目に飛び込んで来たのはベッドの上でナイフを振りかざしている三宅と、倒れ込んでいる岬だった。




「岬っ!」



岡田が床を蹴って走り出したのと、三宅がナイフを振り下ろしたのが同時だった。



「岡田さん‼︎



ナイフは真っ直ぐ下りて、勢いよく三宅の喉に突き刺さった。



グサッ‼︎



岬は悲鳴を上げた。三宅は苦痛に顔を歪めながら、喉に突き刺さったナイフを引き抜いた。



「見るなっ‼︎



岡田はジャケットを翻してベッドに飛び乗ると、岬の頭を抱えてバッと自分の胸に押し付けた。



三宅の喉から血潮が勢いよく噴き出した。



岡田の後頭部から首筋、スーツの背中に三宅の血飛沫がバババッ!と飛び散った。岬の顔は岡田の胸に押しつけられたままだ。


三宅はゆらりと後方に倒れ、ベッドに沈んだ。



「救急車!急いで!」



井ノ原が管理人に叫んだ。



岡田は岬をきつく抱きしめたまま振り向いた。


三宅は仰向けになって、口と首から血を流している。シーツにみるみる血溜まりが広がる。



岡田は岬を離すと、三宅に向き直り、枕カバーをビリビリッ!と引き裂いた。それを手にぐるぐると巻きつけ、三宅の傷口に強く押し当てた。



「しっかりしろ‼︎



「健ちゃん‼︎



岬が泣きながらにじり寄り、井ノ原も駆けつけた。井ノ原は岬の裂けたシャツに気づいて、ジャケットを脱ぐと岬の肩にかけた。



死ぬな!まだ俺はあんたに借りを返してない!」



殺人犯とはいえ、三宅は駿作を救ってくれた人物だ。それに、岡田には幼い頃三宅を見捨てて逃げた苦い思い出がある。



止血している布が血に染まっていく。



三宅はうっすらと目を開けて、岬を見た。


何か話そうとしたが、息が漏れるだけで声にならない。


声帯を切ったか。岡田は必死に三宅の口元に耳を寄せる岬を見つめていた。



「健ちゃん!何も言わなくていいから!大丈夫よ!しっかりして!」



三宅は岬を見て微かに安堵の表情を浮かべた。それから、パタリと瞼を閉じた。



「健ちゃん‼︎



やがて遠くから救急車のサイレンの音が聞こえてきた。