ピンクのハンカチ 4 誘惑 | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

准の膝にまたがって、両手で准の髪を後ろに撫で付ける。


綺麗な顔…。


どちらからともなく唇を重ねる。


「あなたさっき、惚れた女の前では冷静でいられなくなるって言ったわよね?」


「時と場合による」


またチラッとスマホを見る。


ふふ…時間を気にしてる。これから出勤するんだから、今は冷静でいたいわよね?


「…そうなんだ」


私はかまわず、またくちづける。


今度はディープキス。

准も舌を絡ませてくるけど、どこかで切り上げようとはしてる、そんなキス。

唇が離れるたびに、逃げようとする准を追いかけて、さらにキスを重ねる。


「ああ…准、好きよ。愛してる」


さも興奮したように、激しく准の唇を求めると、


「あ…ちょ…っと…さとみ…っ」


って軽く私の体を押しやりながら、スマホに目を落とす。


そろそろ出ないと遅刻しちゃうわね。


大丈夫。キスだけで切り上げて、またバイク飛ばしてあげるわよ。


とは、もちろん言ってあげない。


キスを繰り返しながら、准がスマホを手に取る。

そろそろタイムリミットかしら…?


と、思ったら、片手でスマホを操作して、耳にあてた。


私は反対側の耳にキスをする。


「ああ…もしもし。音楽の宝です」


あら。学校?



「…えっと…1時間遅れていきます。はい、時間休。…いえ、大丈夫です。…はい。…すみません。…よろしく」



准が通話を切る。



「…大丈夫なの?」


「緊急性の高い仕事はない」


「何か突発事項があったら?」


「呼び出されたら駆けつけるけど…夏休みだし、たった1時間だ。まずないだろう」


「まあ。冷静な判断だこと」


「たまには、いいだろ。…一番、えこ贔屓しないとね」


「えこ贔屓?久しぶりに聞いたわその単語。私は生徒じゃないわよ」



「ふふ…。こんなエロい女子高生いないよ」



准が私を見て微笑む。



それから、仕切り直しとばかりに私を抱き寄せ、キスをした。


さっきより、うんと熱くて甘いキス…。



「准…またバイクで送ってく?」



「うん。ありがとう。たぶん…そうなる」



fin.