チャプン…とお湯の音がして、健くんが、
「あ…!」
って言ったと同時に向こうも、キャッと悲鳴を上げた。
「ウソ⁇やっぱマジで…」
と彼女たちが言い終わらないうちに、バシャッ…!と、お湯が揺れて条くんが彼女達に飛びかかった。
「せんせ…」
って言いかけた彼女の口を条くんがとっさに手で塞いだ。
「…っんん…っ⁈」
彼女の背後から口を手で押さえ、
「ばかやろう…。こんなとこで…先生なんて、言うんじゃねーよ」
と眉間に皺を寄せて低い声で囁いた。
「なんでお前らこんなとこにいんだよ‼︎」
健くんもヒソヒソ声で言う。
え⁇生徒⁇
「せんせ…」
「わっ!」
パシャン!今度は健くんがもう1人の口を塞いだ。
「言うなって!だから!」
ハッと気づくと周りの男性客が俺たちを見ていた。
混浴に入って来たふたりの女の子の口を、裸の条件がそれぞれ後ろから手で塞いでいるという…。
襲ってるんじゃありません!
カップルなんです!いや、違う。教師と生徒なんです!いや、もっと怪しい!
「は、はは…」
俺は笑いながら、四人をかばうように前に行って、
「連れ…なんです。…ね?」
って振り向くと、条件が湯舟の上に両手を上げて、
「はは…そう。ね?」
って生徒たちを見る。
「あ、上がろうか?な?」
条くんがそう言ってザバッと立ち上がった。
「キャッ‼︎」
腰に巻いたタオルがぴったり張り付いて条くんの小尻のラインがくっきり見えた。
「見るなよッ!」
って慌ててまたザバッと湯に浸かり、
「お前ら先上がれ!」
「やだー!浸かったばっかりー」
「まだ温もってなーい」
「ふざけんなっ!部屋戻って風呂入り直せばいいだろ!」
「そうだよ!部屋の風呂しか入れねーんだよ生徒はっ!」
「おいッ‼︎」
条くんが件くんを睨む。
先生と生徒だってバレないようにしてたのに…。
「あ!」
健くんが肩をすくめて両手を口に当てた。