カミセンの修学旅行引率 6 怪しい会話 | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

飛行機に乗り込み、生徒たちが荷物を上に上げ始めると、宝先生はすぐにそれを手伝った。


先生は軽々と荷物を上げていく。

揺れるジャケット。胸筋がインナーの白いTシャツを盛り上げている。

動くたびに、ジャケットの肩や背中が先生の鍛えられた筋肉を想像させる。


「先生、こっちもお願いしまーす」


「ん。ちょっと待って」


こちらが済めばあちらへ。シンプルな装いの先生は、オシャレした女子高生たちに混じると、返って目立って、男らしさが際立つ。


「はいはい。どれ?入った?」


生徒が宝先生にバッグを渡す。


「入れてください」


「ん。…っ…ちょっとキツいな」


「入りませんか?」


「入んないなぁ」


先生はバッグを持ってあたりを見回す。


「条くん、そっち空いてる?」


「あ?」


条先生も同じように生徒たちの荷物を上げるのを手伝っていた。


「入るんじゃないかな。貸して」


「条、俺の荷物も」


「おっも!何入ってんだよ。自分で上げろ」


荷物を入れ終えて、生徒たちを座席に着かせ人数確認をすると、宝先生が席に戻って来た。

私は通路側なので、宝先生を先に通して、先生が腰掛けると、私も座った。


シートベルトしなきゃ。…あれ?ない!


キョロキョロしてると、


「敷いてますよ。お尻の下」


って宝先生に言われて慌てて立ち上がったら、先生がスッとベルトを脇に払ってくれた。


「す、すみません///」


座り直してベルトを締めると、今度は宝先生が急にこっちに体を傾けてきて、ドキッとしたら…


なんだ。

ジャケットの襟を正して座り直しただけか。


ふう…///


ち、近いなやっぱり。


肩が触れ合いそう。


やがて、飛行機が滑走路を走り出すと機内がざわついた。

いよいよ出発。生徒たちのワクワク感が伝わってくる。

そしてふわっと機体が持ち上がり、離陸すると、ヒューッ!と歓声が上がって拍手まで起こった。


高校生って可愛いなぁって思わず笑ったら、宝先生も隣で笑っていた。


すると、高校生のざわめきに混じって、後ろの席から、


「…大丈夫?」


って低い囁きが聞こえてきた。条先生の声だ。


え?誰に言ってるの?こんな優しい声で…。


「…大丈夫だよ」


今度は件先生の声。


え?ふたりの会話?なになに?なんかちょっとふたりとも声のトーンがさっきまでと違うんですけど。


「手、握っててやろうか?」


は、はいー⁇

どうゆう会話ですか⁇