この人ったら、大人になったり、少年になったり、男になったり…。
昌が私の唇を見つめて首をかしげ、
「急に…目が冴えちゃった」
って片手を伸ばす。うなじに触れる昌の手の感触。
え?って言う私の唇をキスで塞いで、唇を割って舌を滑り込ませる。
優しく唇を覆われ、舌を絡め取られ…
昌のキスに体が溶けていく。
その溶けかかった私の体を、昌の手が服の上からまさぐる。
「…ん…ッ…昌…?」
「さっきの続き…してから…」
さっきの続きって…。
私は荷物が届く前にしていたキスを思い出す。
「…昌…」
昌があたしの上にまたがって、腕を前でクロスさせてトレーナーを脱ぐ。その拍子に髪がクシャッとなった。
ニヤッと笑って、あたしに覆い被さる。
無精髭と
クシャッとなった髪と
ちょっとやらしい笑顔と
厚い胸板。
逞しい上腕筋。
私たちは、モスグリーンのナイロンに光を遮られた薄明るいテントの中で、愛を交わした。
狭くて、昌の頭や、昌の肩に乗せられた私の足先がテントにぶつかったりして、時々テントが揺れた。
昌は私を抱いて満足すると、いつものように飛び切り甘い顔をして少し照れたように笑った。
乱れた髪がセクシーで可愛い。
それから、啄ばむようなキスを繰り返して、私の頭を撫でると、どうぞって感じで腕枕をしてくれた。
硬くて高い腕枕。目の前にある喉仏。昌はふぁっ…とあくびをすると、やがて静かな寝息を立て始めた。
昌の無防備な寝顔を見ていると、この上なくあったかい気持ちになって、愛しさが込み上げてくる。
「やっぱり、恋をするなら坂本昌行だよね…?」
そう呟いて、私は目を閉じた。
雨なんか降らないよね…って洗濯物を気にしながら、私もいつのまにか昌の腕の中でうとうとと心地よい眠りに落ちてしまった。
次はちゃんとデイトしようねと
夢の中へ 気持ちを送る
愛はたぶん 平凡な時間を
過ごして深くなるんだ
ねむい二人 うたた寝する休日
ねむいくらい 信じている
いつかいつか この愛ためしに
悲しみが来る日も寄り添える
こんないとしさを
しらなかったよ
あこがれるものを
つかまえに行く そのために
お互いは たぶん
必要なひと
ねむい二人 ありのままの休日
ねむいくらい 安らいでる
君が君が退屈じゃないかと
以前なら 心配していたさ
無防備になれる
愛 育ってる
夢の中へ 気持ちを送る
愛はたぶん 平凡な時間を
過ごして深くなるんだ
ねむい二人 うたた寝する休日
ねむいくらい 信じている
いつかいつか この愛ためしに
悲しみが来る日も寄り添える
こんないとしさを
しらなかったよ
あこがれるものを
つかまえに行く そのために
お互いは たぶん
必要なひと
ねむい二人 ありのままの休日
ねむいくらい 安らいでる
君が君が退屈じゃないかと
以前なら 心配していたさ
無防備になれる
愛 育ってる
fin.
エピローグに健ちゃん…いりますか?