数学の神様 16 medicine | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

も…ダメ。

な、涙が…


「い、いいんですかぁ〜?」


って両手で顔を覆った。


優しい。優しいよ〜先生〜!



「いいも何も…卒業生なんだから…」


って号泣する私に先生が呆れる。



「本当に来ますよ〜私」


「来れば?」


「困ったことがあれば来ていいんですね?」


「いいよ」



「本当に?」



「ま、来るのはかまわないけど…」


「なんですか?」


「俺、金は無いから」


……?



「お金なんか借りに来ませんようっ!」



って、バシッと先生の腕を叩いた。



「あ、そ。なら、良かった」


先生が笑って、目尻に優しい皺ができる。



先生との会話が楽しくて


先生との時間が愛しくて…


ほんとに、離れたくないよ。先生。




「先生…」



「で?」


「え?」



「腹痛いの治ったの?」



「あ…」


そういえば、いつのまにか治ってた…。









条先生と別れて、私は、職員室に行って、担任や三年の先生たちに合格の報告とお礼をして回った。


それが済んで帰ろうと、下足室まで来たとき…


しまった!傘がない。



行きは先生の車で送ってもらえたけど、帰りはもちろん駅まで歩かなきゃならない。


仕方ない。担任のところへ戻って傘を借りてこよう。