数学の神様 1 休日出勤 | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

バレンタイン前の三連休初日。

連休明けには、第一志望大学の受験が待ってる。

不安しかなくて、落ち着かなくて、勉強すら手につかなくて…気がつけば、足は学校に向かっていた。


雨だったから、グランドには運動部員の姿はなかった。校舎から吹奏楽部の練習の音が聞こえてくる。

傘を傾けて校舎を見上げる。

私たち三年生が今度学校に来るのは、もう二月末の卒業式だけ。それで、最後。


私の会いたい人は、お休みのこんな日に、学校に来てるだろうか?


忙しい人だから、来てるかもしれないし、でも、仕事のできる人だから、休日出勤はしないのかもしれないし…。









ふぅ…とひとつ深呼吸してから、条件部屋のドアをノックした。


「はい」



…いた!



低く響くその声は、たしかに条先生の声だった。



「あの…3年5組の…」


私がドアに向かって名前を言うと、内側からドアが開いて…



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うそ。

スーツじゃない…///


「なに?」


って、ざっくりした濃紺色のニットを着た条先生が私を見ていた。