カミセンのランバダ 8 佐久間の取説 | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

※本日二話目の更新です。




かまわず佐久間は腰を振り続けた。


「やめろ。ダメだ。バカかお前は」


「バカです」


「開き直るな」


佐久間と踊る気はさらさらない。

しかし、かといって、舞台で佐久間を無下にして、宴会がしらけてしまうのも嫌だった。

また、無下にされて、興奮して俺に向かって駄々をこねる佐久間を晒し者にするのも、嫌だった。

佐久間の衝動性は、往々にして佐久間自身を追い詰める。


「佐久間…」


「はい」


「あとで…」


「え?」


「今はダメだ。な?俺と踊りたいなら…新年会の後で、ふたりで踊ろう。送ってってやるから」


佐久間は驚いた顔をして、まじまじと俺を見つめた。


「降りろ」


って顎で舞台の下を指すと、「はい…」と言って、素直に舞台を降りた。


ブーイングが起こったが、その時すでに条と宝と井ノ原校長が三人で熱いランバダを繰り広げてくれていたので、すぐにそっちに注目が行った。


おかげで、場がしらけることなく大盛り上がりで新年会は幕を閉じた。



クロークでコートを受け取っていると、佐久間が近づいて来た。


さて…


どう始末をつけたもんか…。