2023年8月の読書記録 その2 | ゆるゆるな毎日

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水曜どうでしょうやマンホール、キリスト看板などの趣味に走りすぎた日々を綴っています。

2023年8月の読書記録の続きです。

 

 

ヒポクラテスの誓い 中山七里

再読。

 

臨床研修長の津久場教授の鶴の一声で法医学教室に回された

 

浦和医大の研修医・栂野真琴。

 

傲岸不遜の光崎藤次郎教授と死体好きな紅毛碧眼のキャシー准教授と共に、

 

死体から声なき声を聞き取るようになる。

 

光崎教授は「連続殺人鬼 カエル男」に登場したキャラクターで、

 

今作では、より重要な役どころを担っています。

 

また逆に「連続殺人鬼 カエル男」からは

 

埼玉県警刑事部捜査一課の古手川刑事がレギュラーで登場しています。

 

中山さんの作品では作品を越えて

 

別の作品のキャラクターが登場するのがお馴染みですが、

 

それもまた楽しみの一つです。

 

この作品には5編が収録されていて、

 

真琴の法医学者としての成長ぶりや苦悩も見所の一つです。

 

お勧め度:★★★★ 4.5

 

 

大家さんと僕 これから 矢部太郎

「大家さんと僕」の続編。

 

今回も矢部さんが大家さんと一緒にお出かけした出来事や、

 

前作出版後の日々の出来事が綴られています。

 

大家さんと一緒に過ごしたいからと、

 

大晦日に仕事を入れないという矢部さんの優しい気持ちにほっこりしました。

 

そして最後まで読んで表紙を見た時、胸がジンとしました。

 

お勧め度:★★★☆ 3.5 

 

 

二重標的 東京ベイエリア分署 今野敏

若者が集まるベイエリアのライブハウスで、

 

30代の女性ホステスが殺害された。

 

駆け付けた東京湾臨海署の安積警部補は、

 

被害者と店の客層との違いに違和感を抱く。

 

今野さんの警察小説の原点の作品で、何度か映像化されている作品です。

 

タイトルから事件の構図はすぐ分かるので、

 

事件の謎解きというよりは

 

警察内部の人間関係や対立などが主軸の警察小説でした。

 

古い作品なので、VHSやパソコン通信など、

 

かなり前の物が事件解決の重要な手がかりになっており、

 

今ではもう成り立たないなと思いました。

 

お勧め度:★★★☆☆ 3.0

 

 

後妻業 黒川博行

91歳の資産家・中瀬耕造の薬をすり替え、

 

脳梗塞を起こさせた内縁の妻の小夜子は、

 

結婚相談所を経営する柏木亨と結託し、後妻業で荒稼ぎをしていた。

 

耕造の娘たちは、小夜子のことを怪しみ、

 

次女・朋美が同級生の弁護士・守屋に相談。

 

守屋は元刑事の本多に依頼し、小夜子の身辺を探っていく。

 

実際に起こった関西青酸連続死事件を彷彿とさせるお話ですが、

 

このお話とは一切関係はありません。

 

しかし、作者の黒川さんの知人の話がモデルとなっており、

 

それもあって、とても臨場感があります。

 

文庫版は479ページもある大作ですが、

 

ゾクゾクする展開なので、一気読みしてしまいました。

 

終盤の怒涛の展開からのラストも見事でした。

 

お勧め度:★★★★ 5.0

 

 

山手線圏内蔵めぐり散歩ガイド 清田予紀

山手線園内にある蔵を紹介している一冊。

 

私の知っている蔵も出てきましたが、

 

中に入ったことがない蔵もあり、興味深く読みました。

 

屋根や壁の折釘、鍵など、蔵の一部分に注目し、

 

色々なタイプを集めたページも面白かったです。

 

私も蔵見ニストになってみたいと思いました。

 

お勧め度:★★★☆ 3.5

 

 

坂の途中の家 角田光代

娘を浴槽で溺死させた女性の事件の補充裁判員に選ばれた専業主婦の里沙子。

 

自身も2歳の女の子がいるため、

 

夫の母に娘を預け、霞が関に通うことになる。

 

裁判を傍聴し、評議室で意見交換をし、

 

被告人・水穂の境遇や考え方などを考え始める。

 

裁判が進むにつれ、里沙子の心や行動に変化があり、

 

この先どうなるのかと思って読み進めましたが、

 

結局、あまりすっきりしない終わり方をしました。

 

でも、なれない子育てに奮闘していた頃、

 

他人の子育てに関する言動が気になったりしたのは私も一緒だったので、

 

読んでいて辛かったです。

 

それだけリアルに書かれているということだと思います。

 

だからこそ、ラストをすっきりして欲しかった。

 

お勧め度:★★★☆ 3.5

 

 

韓国歴史ドラマにもっと熱くなれる本 古代から朝鮮王朝まで 栗原景

韓国歴史ドラマで取り上げられる時代だけでなく、

 

古代から挑戦王朝までの歴史を分かりやすくまとめて解説している本です。

 

韓国国内に正史が残っていない時代もあり、

 

中国や日本の古書を紐解いている部分もありましたが、

 

歴史の流れを知ることができて良かったです。

 

歴史のお話だけでなく、昔の王朝の身分制度や王宮の女性の身分制度のこと、

 

また服装や髪形などにもページが割かれており、面白く読みました。

 

ドラマで見る華やかなチマチョゴリなどの衣装は、

 

昔の文献や絵などを基に歴史家が研究し、

 

ドラマの制作陣がそれを元に華やかに作り上げたものだと知り、

 

それほどまでに正史がない時代がある国があるとは…と、びっくりしました。

 

お勧め度:★★★☆ 3.5

 

 

恐い間取り2 事故物件怪談 松原タニシ

再読。

 

事故物件住みます芸人の松原タニシさんが書いた「怖い間取り」の第2弾。

 

ご自身が契約して住んだ事故物件のほか、契約に至らなかった事故物件、

 

そして知人らの事故物件での体験が綴られています。

 

私自身、知らされずに殺人現場という最凶の事故物件に住み、

 

不可解な体験を何度もしたことがあるので、恐怖を感じつつ読みました。

 

面白かったですが、もう二度と事故物件には住みたくないと思いました。

 

お勧め度:★★★☆ 3.5

 

 

やめてみた。 本当に必要なものが見えてくる、暮らし方・考え方

        わたなべぽん

炊飯器が壊れたことで、お米を土鍋で炊くようになり、

 

炊飯器を捨てたわたなべさん。

 

ほかにも掃除機やコンビニの利用を控えるなど、

 

日常の中で、自分に必要ないものを思い切ってやめてみた生活を綴っています。

 

私はモヤモヤする友達と距離を置くことに深く共感しました。

 

お勧め度:★★★☆ 3.5

 

 

もっと、やめてみた。「こうあるべき」に囚われなくなる暮らし方・考え方

        わたなべぽん

出先で気軽にビニール傘やプチプラのアクセサリーを購入するのをやめたり、

 

肌の悩みからボディソープをやめて手作り石鹸にハマったりしているわたなべさん。

 

無理に友達を作ることをやめたら交友関係が広がったそうですが、

 

私にはそれが無理しちゃっているようにも見えました。

 

自分の生活を見直すきっかけにもなる一冊だと思いました。

 

お勧め度:★★★☆ 3.5

 

 

京都寺町三条のホームズ18 お嬢様のミッション 望月麻衣

京都寺町三条のホームズシリーズ19作目。

 

17巻で一区切りかと思ったら、そんなことはありませんでした。

 

メインの事件に関連してくる出来事は思わせぶりに書いてあるだけでしたが、

 

今回も非常に筋立てしやすい事件でした。

 

この作品で、また社会的地位もお金もあるセレブとの縁ができたので、

 

そのうち、このキャラクターも再登場するのでしょう。

 

お勧め度:★☆☆ 2.5

 

 

あきらめません! 垣谷美雨

定年退職し、東京の自宅マンションで

 

人生初の専業主婦を満喫していた霧島郁子(61)。

 

ある日、定年延長制度をした夫から

 

山陰地方の故郷へ帰りたいと切り出された事を機に、

 

田舎暮らしを考え始める。

 

一方、地方都市で子育て真っ最中の落合由香(32)。

 

亭主関白の義父を反面教師にしたという夫は優しく、

 

家事にも子育てにも積極的だが、

 

その義父から夫へ義母がいなくなったと電話が来たという。

 

接点のない2人の人生が交錯し、そこから広がる人間関係。

 

物語は私の想像とは全く違う方向に展開し、

 

とても面白く、一気読みしてしまいました。

 

お勧め度:★★★★ 4.5

 

 

世界ヤバすぎ!危険地帯の歩き方 丸山ゴンザレス

丸山ゴンザレスさんが旅を始めるきっかけから、

 

旅で学んだ海外でのふるまいや判断基準が綴られています。

 

ゴンザレス流の旅の豆知識は、普通の旅にも役立つと思いました。

 

お勧め度:★★★★ 5.0

 

 

 

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