明治5年(1872年)に横浜の居留地でガス燈の火を灯したのが
日本の都市ガス事業の始まりだそうです。
だからなのか、
横浜の方からは日本のガス燈の発祥は横浜だと聞いていました。
が、なんと、それより17年も前の安政2年(1855)に、
江戸亀戸で南部藩の医師・島立甫が自宅で
コールタールの副産物の石炭ガスに点火して照明として利用。
また同じころ、那珂湊に反射炉を作った南部藩士・大島高任は
コークスの副産物の石炭ガスを利用してガス燈を作ったそうです。
これは昨年、大船渡の鉄の歴史館へ行った時に初めて知りました。
ただ鉄の歴史館には島立甫のことは書いていなかったので、
後で調べて知り、南部藩士が同時期に別の場所と材料で、
ガス燈の元を作っていたとびっくりしました。
そんな南部藩士のお膝元の盛岡市にはガス燈が設置されています。
岩手銀行赤レンガ館の裏手に一つ。
赤レンガの壁とレトロ調のガス燈がいい雰囲気です。
ただ知られていないのか、
ここで観光客が足を止めるのを見たことがありません。
ちゃんと火が灯っています。
実際に見ると、炎が揺れているんですよ
そしてここが一番素敵なガス燈です。
岩手銀行赤レンガ館の横の中ノ橋を渡れば盛岡城跡公園です。
その角にもガス燈があります。
赤レンガ館の裏手のものとの違いが分かるでしょうか?
春はこんな感じ。
お花に彩られて華やかです。
櫻山神社の手前にあるガス燈。
こちらは更にシンプルなデザインです。
横の鶴ヶ池にもガス燈はあります。
池を渡る小径にあるのが見えますか?
こちらもシンプルなデザイン。
このころはまだ池に氷が張っていました。
夜のガス燈。
風情もあって美しいです。
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