なんかアクセスが多いと思ったら、「ウィリアムズ症候群」のキーワードでニュースが出ていたらしい。
犬と狼の人間社会への迎合の枝分かれの話で、その中に欠損している遺伝子の種類にウィリアムズ症候群に共通なものがあるってお話でした。
記事にはいろいろツッコミどころもありますが、まぁそれは置いといて、ウィリアムズ症候群が「自閉症の対極」って部分。
僕もどこかでこんな文章は読んだ事はありますが、エイトの場合、ウィリアムズ症候群ですが、小児自閉症とも診断されているんですよね。
最近はよく自閉症スペクトラムとの関係性を用いる研究も多くなっているし、違いがあるにしても、対極って言うほどでもないんだよね。
ウィリアムズ症候群の子が不安がらない訳でもないし、自閉症の子が話を聞けない訳でもないからね。
ある種のウィリアムズ症候群に対する思い込みと、自閉症に対する思い込みでそう言われていた事もあるなぁってお話。
そして、記事の中に共通する2つの遺伝子の欠損があったのだけど、遺伝子名はGTF2IとGTF2IRD1。
7q11.23領域部分の頭の方と後ろの方の2つの遺伝子で、これがこの2つセットで論文で見かけることが多いので、何かそういった研究があるんでしょうね。
GTF2IRD1は、たしか骨の話で出てきて、ウィリアムズ症候群の特徴の1つである妖精様顔貌の要因の1つではないかと言われてる遺伝子ですね。
そして、GTF2Iは、社会性に関する話で出てくる遺伝子で、これがあの社交性を生み出しているのではないかとは言われていますね。
まぁ、ただ、人と犬では違うだろうし、この遺伝子がこうだからこうだって話にもならないんですよね。
最近の研究では、これらの遺伝子欠損が、変則にRNAに働きかけウィリアムズ症候群の多様な表現型に繋がっているとの話なので、これがどう働くかは個人差なんですよね。
このあたりの事も、研究が進んでいつか知ることができればなぁっと思っています。