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頚髄損傷、脊髄損傷の方々やご家族さん、ご友人が役に立つ情報をお伝えします。

最近、気になることがあります。






私は脊髄損傷のとある医療機関に勤務しているのですが、リハビリが入院期間ありきとなっている気がしてなりません。






本来は、本人や家族が希望している目標ややりたいことを医学的観点から到達できるかを判断して介入するのですが、入院する前から期間ありきで、話がすすんでいます。





つまり、対象者はこのように言われます。





入院期間は3か月です。





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頚髄損傷の方は専門機関で1年以上かけて、本人が目標とする課題に向かってリハビリを進めていくものだと思っています。





1つの医療機関の3か月で何ができるでしょうか?





ほとんどのリハスタッフはこれに疑問すら感じておらず、仕方ないこと、3か月でのリハビリをすればよいと感じています。





リハスタッフは3か月と言われれば、長期的な視点での介入ができず、短期的な目標にしか目が向かないものです。





本来、脊髄損傷のリハビリは、国の施策として急性期から一貫した支援が行われるべきです。





世界にはそのような国があります。





日本も福岡と北海道にある脊損センターがこれに当たるでしょう。





今の私の施設が悪いというわけではなく、単純に社会保険制度とのミスマッチが大きくなってきたということです。





われわれ法人が新しい仕組みを構築すれば良いのですが、地方の方は情報格差もあり、つらいですよね。





来年から医療機関だけではない専門的リハのシステムを構築しますので、興味がある方はリハビリテーションビレッヂの取り組みをご参照ください。





http://reh-village.minim.ne.jp/





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脊髄損傷の方で自立型のトイレを住宅改修したいときに参考となる商品を紹介します。






複数人で暮らされている方で家族とのトイレの共用が困難な場合、トイレを長時間占有するのは気になります。





もし、トイレが1時間も占有して、家族の誰かが使いたいときにどうすればいいか?





一般には増築もしくはポータブルトイレを検討されると思います。





そのような場合の選択肢にはTOTOのベッドサイド水洗トイレというものがあります。



http://www.toto.co.jp/products/ud/bedsidetoilet/





壁に穴をあけるという改修は必要ですが、自室に水洗トイレが設置できます。





トイレを増築することを考えると半分以下で可能でしょう。





気になる方はTOTOへお問い合わせください。





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私の所属する施設ではマットレスがウレタン系からエアマットへ動ける人まで適応してきました。





それはケープのネクサスRを大量購入して褥瘡対策委員会が推奨してきたからです。





ネクサスR自体は非常に優れた製品だと私も知っています。





薄さだけではなく、ベッドアップ時の体圧分散、ムレ対応、携帯性など非常に素晴らしいです。





ただ、脊髄損傷すべての人に適応かというとそんな話ではありませんよね。





それが、動ける完全対麻痺の人やC6やC7の褥瘡のない若年層までネクサスRが導入されてしまいました。





ウレタン系マットレスで褥瘡が生じなかったのに、よりリスクの低い高品質のマットレスが出ると、それに褥瘡対策委員は飛びついてしまうのです。





エアマットとなることで、ネクサスRが高圧モードがあったとしても、上肢の反力が骨盤まで伝わらずに動きにくくなって、力任せとなってしまっています。





リハビリ科としてセラピストが力がないのが原因で、脊髄損傷の当事者の方々に迷惑がかかってしまっています。





本当に残念な話ですね。





褥瘡対策はとても大切ですが、過剰配慮により当事者が動けなくなって自立支援ができなくては元も子もありません。





当事者の尊厳に関わる重大事ですが、組織の一員としての力不足を感じるばかりです。





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