頚損・脊損の性(活動)について part2 | 頚髄損傷.comのブログ

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頚髄損傷、脊髄損傷の方々やご家族さん、ご友人が役に立つ情報をお伝えします。

part1のつづきです。


勃起障害

完全麻痺の方のほとんどに勃起障害があります。勃起障害といっても,勃起にはモノに直接刺激をしたときなどに現れる反射性(意識せずに,コントロールできないで勝手に勃起する)の勃起と情動性の勃起(性的勃起)があります。


反射性の勃起は持続性に欠け数分以内にやわらかくなります。看護師さんの陰部洗浄の時に勃起するのは,これに当たります。情動性の勃起は持続性があり,裸を見たり,触ったりという五感によって生じます。情動性の勃起が一定まで上昇することでオーガズムと射精に至るのです。



勃起障害があると,女性との交尾ができず,お互いに不完全燃焼や不満足感に至ることがあります。



勃起障害に対しては,薬物療法が一般的です。私は医師ではないので,ブログで医師が伝える内容を記載するのは医療人のモラルとして控えたいと思います。専門の泌尿器の医師に相談してください。ただ,どの泌尿器の医師でも頚損・脊損の勃起障害に対して対応ができるというわけではありません。



薬物療法以外では,大人のおもちゃを活用することもあります。






射精困難

頚損・脊損では勃起障害があるために射精の困難もあります。不全損傷の方では詳細なデータは知りませんが,射精ができる方も相当いるようです。



そもそも,頸損・脊損では,定期的な射精がないことと,股周囲が動く頻度が少ないため睾丸の温度がやや高くなることで,精子の数と質が低下することがあると報告されています。これは専門の泌尿器の医師であれば,検査してくれますので,興味があるかたは早めに検査してみてください。



 

  射精困難であれば,強制的に射精するある方法がありますし,子作りのための射精  

  であれば,外科的に精子を取り出すことが可能です。まず,射精自体が性行為のた

  めなのか,子作りのためなのかで医療機関の対応が変化します。




  単純に射精したいという願望に対して医療機関は冷めた対応をする可能性がありま 

  すので,将来の子作りのためとして医療機関を受診するのがいいかもしれません。






褥瘡

性行為では女性上位になることが多いです。よって,臀部の圧が女性の体重分増加します。しかも,前後上下に動くため,褥瘡ができる条件としては抜群です!



注意すべき動きは上下より,前後です。上下は臀部の圧の変化が一時的に強くなっても長くは続かないので,よっぽど頑張らなければ大丈夫ですが,前後は体重が乗っているぶん,褥瘡が必発します。臀部に摩擦を軽減してくれるスライディングシートを引くのが最善ですが,準備しているとムードが落ち着いてしまいますし,勃起がゆるむことも考えられます。


よって,前後は女性の体重をかけすぎず適度にというしかないでしょう。






失禁

失便と尿失禁があります。便がたまった状態で,また便のコントロールができていない状態で性行為があると,便失禁する可能性がかなり高まります。性行為するタイミングは便がしっかり出た日かその翌日が良いでしょう。また,尿失禁は直前に導尿をすることで回避できます。



  ちなみに,留置カテーテルの方は挿入が困難ですので,一時的に抜去してくださ

  い。その際には,医師や看護師に留置カテーテルを一時的に抜去していいか,ま  

  た,挿入する方法をしっかりと指導してもらって下さい。


part3へつづく




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