(抜粋)
インフレのもとでは「機動性の高い人々」が得をして「動きの鈍い人々」が損をするということである。
金を貸す側の資産家(あるいは投資家) たちの立場からみると、これは自分たちの財産がまるで空気中に蒸発していくようなもので、インフレは彼らにとって刑罰に等しい。
ここでこれら企業家と資産家の性格を比べると、後者が本質的に安楽椅子の中で守りに入っている「動きの鈍い人々」であるのに対し、企業家たちは明らかに攻めの姿勢で活発に動き回る「機動性の高い」人々である。それゆえこれを見る限りでは、一般的にインフレはそれが緩やかなものである限り、機動性の高い前者に味方してそうでない後者に敵対していることがわかる。
労働者の場合は、要するにただ給料をもらってそれで物を買うだけだから、たとえ物価が上がったとしても、賃金がそれに比例して上昇するならば、一見影響はないように見える。しかし実際は必ずしもそうではない。
そこには一つのトリックがあり、よく見るといつも経営者側の方が労働者側よりも一手先んじている。これが巧みに労働者たちから金を吸い上げているのである。
製品の値段の上昇( 要するに経営者の儲け) の階段と賃金上昇の階段は同じ格好をしているが、問題は前者が一足早くスタートしていることである。
つまりこの斜線部分が差額としてまるごと経営者のポケットに入ってしまうわけで、実はそれは間接的な形で労働者たちが払わされてしまったのである。すべての場合においてこのようなメカニズムが生じるというわけでは必ずしもないが、とみかく労働者たちもインフレで貧乏くじを引かされる側に分類される。
(コメント)
先手がよいということなのだろう。
インフレ環境のもとでは一般的に機動力のない人々(資産家・労働者)が損をして、機動力のある人(企業家) は得をする。
国作りは企業中心のため企業家が得する構造になっているようだ。
インフレのもとでは「機動性の高い人々」が得をして「動きの鈍い人々」が損をするということである。
金を貸す側の資産家(あるいは投資家) たちの立場からみると、これは自分たちの財産がまるで空気中に蒸発していくようなもので、インフレは彼らにとって刑罰に等しい。
ここでこれら企業家と資産家の性格を比べると、後者が本質的に安楽椅子の中で守りに入っている「動きの鈍い人々」であるのに対し、企業家たちは明らかに攻めの姿勢で活発に動き回る「機動性の高い」人々である。それゆえこれを見る限りでは、一般的にインフレはそれが緩やかなものである限り、機動性の高い前者に味方してそうでない後者に敵対していることがわかる。
労働者の場合は、要するにただ給料をもらってそれで物を買うだけだから、たとえ物価が上がったとしても、賃金がそれに比例して上昇するならば、一見影響はないように見える。しかし実際は必ずしもそうではない。
そこには一つのトリックがあり、よく見るといつも経営者側の方が労働者側よりも一手先んじている。これが巧みに労働者たちから金を吸い上げているのである。
製品の値段の上昇( 要するに経営者の儲け) の階段と賃金上昇の階段は同じ格好をしているが、問題は前者が一足早くスタートしていることである。
つまりこの斜線部分が差額としてまるごと経営者のポケットに入ってしまうわけで、実はそれは間接的な形で労働者たちが払わされてしまったのである。すべての場合においてこのようなメカニズムが生じるというわけでは必ずしもないが、とみかく労働者たちもインフレで貧乏くじを引かされる側に分類される。
(コメント)
先手がよいということなのだろう。
インフレ環境のもとでは一般的に機動力のない人々(資産家・労働者)が損をして、機動力のある人(企業家) は得をする。
国作りは企業中心のため企業家が得する構造になっているようだ。