小説『少女と帝国心』。 | 趣味部屋

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~ファイナルファンタジーⅩⅣ(FFⅩⅣ)~

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『小説-FFⅩⅣ(ナルシャ編)』・設定。



ナルシャ視点

グリダニアの黒衣森で活動し始めてもうどれくらい経ってるんだろう?
結構経った気がする。
帝国から旅立ってから考えると半年は経ったのかもしれない。
飛空挺修理も順調で、もう全工程の半分は終わってる。
お金も問題無い。
アーファ因子の妖魔狩りも順調。
でも、そう言えば急に目撃情報が一切無くなった。
諦めたのかも?

「聞いたか?」
「あぁ、聞いたさ。この街に帝国人が紛れ込んでいるらしいな。」

街を歩いていて、通り過ぎ様に聞いた言葉にびくっとなってしまう。
私は帝国人。
彼等から見れば私は敵。
それは変わらないと思う。





別の日。
ゼンと一緒に黒衣森で悪さをしていた野良妖魔を退治した。
今回の妖魔もアーファ因子は無かった。

「確かに不気味な程大人しい。」
「うん。…そもそも、アーファ因子を感染させた妖魔をこっちの世界に送ってたのはどんな意味があったんだろう?」
「既に目標を達した、とも考えられるのか。もしくは小手先のことでは無駄と悟り、諦めたか。どちらにせよ、アーファ本体に接触出来ていない以上、警戒は続けなければならない。」

アーファはまだメルナを狙ってるの?
それすらもよくわからない。

「…静かに。」

突然ゼンが私の口を手で塞ぎ、辺りを見回す。
私は黙って目だけ動かして辺りを見る。

「何者かが私を見ている。恐らく敵だ。殺気を感じる。」

殺気!?
恨まれることは…無くは無いのかもしれないけど。
その直後…発砲音。
同時にゼンは剣を抜き、弾いた。

「…誰だ?」

ゼンが見ている先から全身に黒い鎧を纏った人が現れた。
背中には四本の剣?

「なかなかの実力者のようね。」

女性の声だった。
…あれ?
この声…。

「げっ…。」

思わず声に出してしまった。

「知り合いか?」
「当然。私はナルシャを連れ戻しにきたのだから。」

彼女は兜を外した。
よく知った顔だった。

「お姉ちゃん…。」
「姉か?」
「ううん、近所の幼馴染みのお姉ちゃん。ブレイド、って言うの。」
「女性でその名か。…しかし、美人だ。」
「ちょっ、ちょっと!ああいうのが好みなの!?」
「感想を言ったまでに過ぎないのだが…。」

確かにお姉ちゃんは美少女だとは思うけど…。
実際に周囲の評価もそうだった。

「探してくれている人がいて良かったじゃないか。」
「当然。ナルシャは私の婚約者よ。将来を誓い合った仲なのだから。」
「ちっちゃかった頃の話だから!言わされただけじゃん!」
「あら、誓いの口付けもしたわ。」
「わけもわからないまましちゃっただけだから!」

この人は…!
…ゼンは何だか楽しそうににやにやしてるし。

「わ、私はね、ゼンが好きなの!」
「…同棲しているのは知ってるわ。でも、ダメよ。ナルシャの処女は私が貰うのだから。」

うわぁ…。

「それでもその者が好きだと言うのであれば…試させてもらうわ。」

ゼンを見るお姉ちゃん。

「これだけ想ってくれる人がいるなら帰るのも手じゃないか?」
「い、嫌だ!私が家出たのだってお姉ちゃんが嫌で逃げたのも理由の一つで…。」
「えっ…!?」

お姉ちゃんが…固まった。

「そんなに悪いのか?」
「…う~ん…お姉ちゃん自体は凄くいい人で男女からも人気があって…なんだけど、私のことを好き過ぎてちょっと重くて…。」
「なる程…。」

何となくのろけてるようで何か嫌だ。
そんなつもりは無いんだけど。
…ゼンが何か楽しそうで嫌。

「で、どうするつもりだ?」
「…えっ…!?あ、そ、そうね…。」

お姉ちゃん、凄くショック受けてる…。

「…いえ、嫌われていようともすることは一つ。あなたがナルシャに相応しいか見定め、失格であれば大切なナルシャを取り戻すだけよ。力づくであったとしても。」

お姉ちゃんは背中のガンブレードを一本抜き、構えた。

「その方がありがたい。戦うのは嫌いではないからさ。」
「野蛮な人間め。」
「じゃあ、君は何の為に?」
「無論、ナルシャの為に。」

お、重い…。

「迷い無く言えるのが羨ましい。さて、始めようか。」

ゼンが動く。
一瞬にしてお姉ちゃんの目の前に移動し、剣を振るう。
でも、お姉ちゃんはしっかりと受け止めていた。

「…あなた、強いのね。」
「君こそ。」

あ、お姉ちゃんって強いんだ…。

「ゼン、確かお姉ちゃんは『ブレードダンサー』って言われてた気がする!」
「『ブレードダンサー』…帝国の彼の若き天才か。噂はよく聞いている。」

ゼンは剣を払い、距離を取る。
でも、お姉ちゃんは銃で追撃。
相手に休む隙を与えない…ガンブレードって実は強い武器?
…それだけじゃない。
お姉ちゃんは左手にもガンブレードを持ち、二本で連射する。

「二刀流…いや、四刀流か?」

ゼンの周囲に強風が巻き起こり、銃弾を弾いた。
そして、彼女は剣を地面に突き刺した。

「わっ、わっ…!?」

地面が揺れたのを感じ、慌てて離れる。
その直後、ゼンを中心に地面が砕けた。
それだけじゃない。
地面の何ヶ所か勢い良く隆起した。

「…なる程。」

隆起した地面は砕け散り、ゼンとお姉ちゃんの姿が見えた。
ゼンの攻撃が全く通じてないように見える。

「これは厄介だ。エオルゼアの英雄と同じく超える力を持っているのか。」
「えっ!?えぇっ!?」

お姉ちゃんが…!?

「片手で戦っているのは手加減のつもり?」
「いや、使えないだけだ。安心しろ。手加減とは思えないぐらいの戦いは見せてやる。」

お姉ちゃんに接近し、剣を振るうゼン。
でも、防がれる。
続けて何度も攻撃するけど、お姉ちゃんは綺麗に捌いていく。
時々使用する魔法剣も回避していた。
お姉ちゃんが戦ってるところなんて見たことが無かったけど、あんなに強かったんだね。
…そして、その力を以て戦う理由が私…。

「だが、対処法が無いわけではない。」

多分、一瞬の隙だった。
ゼンの剣がお姉ちゃんの鎧を削った。

「結局、身体は人間に過ぎない。であれば、対応出来ない力の差で斬ればいい話さ。」

言ってることはわかるけど、普通そんなこと出来ないと思う…。
だって、そんなに実力差があるってことだよね。

「…やっぱりダメね。鎧なんてものは。」

お姉ちゃんがそう呟くと鎧が消えた。
残ったのは軽装のお姉ちゃんと四本のガンブレード。
両手にそれぞれ持つ剣の柄の先端同士を付けると一本の武器となった。
双剣が一本の…何だっけ?
確か、帝国の強い将の一人が使っていた気がするけど武器の名前が思い出せない。

「両刃剣か…。また随分と扱いの難しい武器を使う。」

両刃剣!
うん、そんな名前だった気がする。

「…しかも、両手にか?」

残る二本も一本の両刃剣となり、お姉ちゃんは左手に持つ。
それぞれ一本ずつのガンブレードの両刃剣。
だから計四本も持っているんだね。

「ナルシャ、先に答えてくれ。私達が本気で戦えば恐らくどちらかが死ぬ。…私が彼女の命を奪うことになるかもしれない。それでも構わないか?」
「ど、どうして…。」
「彼女は強い。紛れもなく強者だ。本気で戦わなければ私が死ぬ。」

ゼンの表情から嘘じゃないのがわかる。
お姉ちゃんはそんなに…。

「…わかった。覚悟…する。」

戦いと言うのはそういうものだろうから。

「感謝する。…行くぞ。」

二人が纏う雰囲気が一転した。





『ブレードダンサー』…お姉ちゃんがそう呼ばれる理由がよくわかった。
計四本のガンブレードを臨機応変に組み換え、踊るように機敏に、華麗に動く。
一刀流だったり二刀流だったり、四本で銃弾を連射したり。
一瞬で合体、分解を繰り返して最善手を作り、あのゼンを翻弄していた。
でも、ゼンも負けていない。
ゼンが使う魔法剣と破壊魔剣…どういうものかを把握してるわけじゃないけれど、お姉ちゃんが攻め切れていないのはゼンの剣技を警戒してだと思う。
…この攻防はもうどれくらいの時間が経ったんだろう?
かなりの時間が経っていた。
お互い、全身は傷だらけで息が上がっていた。
私はただ見ていただけ。
戦いに見入ってしまっていた。

「…ナルシャ!」

だから…突然お姉ちゃんに抱き締められ、地面に押し倒された理由がわからなかった。
ゼンの攻撃を防いでいた武器を捨てまで行ったこの行為に。

「大丈夫、ナルシャ?」
「えっ?えぇ~っと…。」

返答に戸惑っているとお姉ちゃんは意識を失い、私の上にのしかかった。
そして、暖かいものを感じ…それがお姉ちゃんの血であることがわかった直後に私達を見下ろしている獣に気が付いた。
まさか、この獣が…!?

「失せるがいい。」

獣の前にゼン…ううん、強い妖気を感じるからメルナが立ち塞がる。
獣は後退りし…暫くして走り去った。

「お姉ちゃん、大丈夫!?」

お姉ちゃんを降ろして傍らに座り、声をかけるも返事は無い。

「落ち着いて。私がいる。」

メルナが魔法を発動した。
妖魔なのに暖かな癒やしの魔法だった。





翌日の朝…グリダニアの宿舎の寝床に横たわっていたお姉ちゃんが目を覚ました。

「お姉ちゃん!」
「ナルシャ…無事なのね。待ってて、今あの獣を…。」
「安心してくれ。獣は追い払った。だからもう少し休んでいた方がいい。」
「…ナルシャを助けてくれてありがとう。」

そう言うとお姉ちゃんはまた眠りについた。

「何がありがとう、だ。それはこちらの台詞だ。私は気が付かなかった。情けない…。」
「私も…ごめん。」
「その言葉はその者に。…大した子だ。ナルシャに対する想いはどこまでも純粋で…ナルシャを護る為なら簡単に命を捨てようとした。…恐ろしい程に純粋な愛だ。」
「…うん。」

何故、こんな私にこんなに尽くしてくれるのかはわからない。
…私が知ろうとしなかったからかもしれないけど。





夕方、お姉ちゃんは目を覚ました。
でも、昨日の大量の出血もあってあまり元気そうじゃなかった。
私に心配かけまいと笑顔を見せるお姉ちゃんを見て…何だか心苦しかった。

「お、お腹空いたでしょ?ほら、血や肉になりやすいものがたくさんあるから!」
「…どうして見殺しにしなかったの?」
「えっ…?」
「私がいなくなれば帝国から追って来る者もいなくなる。ナルシャは自由を求めていたのよね?」
「…命の恩人を見殺しにする程堕ちてはいないよ。お姉ちゃんのことは嫌いだけど…う~ん…その嫌いっていうのもあることがあったからが原因なだけで…。」
「そこだ。確かに愛情が強過ぎるのだろうがそこまでのことなのか?」

ゼンに聞かれたけど…答えることに戸惑う。

「…言っていい?」
「…是非聞きたいわ。」

お姉ちゃん本人がいいって言ったならいいよね。

「お姉ちゃん、私の使用済みの下着、盗んだことあるでしょ?」

私がそう言うとお姉ちゃんは顔を逸らした。
やっぱり!

「それは…擁護し辛い…。」
「つい…出来心で…。」

好きな人の下着が欲しくなるのは…気持ち的にはわからなくはないけど。

「何回もあるの?」
「ううん、一回だけ。」
「盗んでどうしたの?」

聞かなくてもわかるけど。
お姉ちゃんは苦笑いしながら答えなかった。

「…変態。」
「ごめんなさい。」
「…と、帝国にいるといつかお姉ちゃんに犯されると思って逃げたのも理由の一つ。」
「無理矢理なんてしないわ。…ナルシャの想いを尊重するつもりよ。その人が好きなのでしょう?」
「それは…。」
「言っておくが、恋人ではない。死にかけていたナルシャを助け、代わりに飛空挺の修理を頼んでいる。それだけの関係だ。」

うっ…はっきり言うね、ゼンは。
実際にからかうのが好きなだけで、恋愛対象とは違うんだとは思う。

「以前も彼女の命を…。そんな恩人に刃を向けて申し訳無かったわ。」
「気にしなくていい。こちらも強者と戦えて楽しかった。」

ゼンって本当に戦闘狂…。

「…それで、これからどうするつもりなんだ?」
「帰るつもりよ。…ナルシャは帰るつもりが無いのでしょう?」
「う、うん…。ゼンの飛空挺を直さないといけないし…それに…。」

と、ここで言葉に詰まる。
妖魔退治のことを言おうか迷った。
多分、言えばお姉ちゃんは残ると言うと思う。
でも…お姉ちゃんは私と関わり続ければ多分死ぬ…。

「…二人で…いや、私の中の妖魔、メルナを含め三人で妖異第二位の妖魔の退治を考えている。」
「ぜ、ゼン!?」
「第二位の妖魔…わざわざ退治を考えているということは危険性があるのね?それも間近に。」
「その妖魔の力で不死の妖魔が現れるようになった。充分に脅威であると考えている。」
「不死の妖魔…それは危険ね。…一つ聞かせて。その第二位の妖魔は三人で倒せる程度の力なの?」
「わからない。」

ゼン、もしかして仲間に引き入れようと…?

「わかったわ。私達帝国にもその手伝いをさせて欲しい。」
「お、お姉ちゃん…?」
「ナルシャ、あなたの為だけではないわ。この世界に害成す強大な妖魔がいるのであれば帝国も無視することは出来ない。私達は世界の崩壊なんて望んでいないのだから。」

お姉ちゃん…。

「助かる。とは言え、まだ妖魔の居場所すらよくわかってはいないんだが。」
「情報収集に関しても手伝うわね。」
「ありがとう。…兎に角、今は休んでくれ。」
「わかったわ。」

お姉ちゃんが仲間になってくれた。
でも…複雑な気持ちだった。





お姉ちゃんはご飯を食べた後、すぐに寝てしまった。
回復魔法を施したとは言え、あれだけの傷を負ったんだもんね…。

「ちょっと、ゼン!何でお姉ちゃんを引き止めちゃったの!?」

別部屋を取ったゼンの部屋に来ていた。
何故かメルナもいた。

「…ナルシャこそ、このままお別れで良かったのか?本当の別れになる可能性だってあるんだ。彼女は軍人。戦場で命を落とす可能性がある。ましてや超える力の持ち主だ。蛮神対策として使われる可能性が大きい。いや、もしかしたら既に…。」
「蛮神…。」

蛮神には普通の人では対抗出来ない。
ゼンですら。

「それと…ナルシャ、本当は彼女のこと好きだろう?」
「!?…そ、それは幼馴染みだし、親友とは思うけど…。」

本当にいい人だから。
それはわかってる。

「…何にしても、既に決まったことだ。戦力が多いに越したことはないのも事実。更には帝国の協力を得ることにもなった。私とメルナにとっては大きな前進だ。」

世界の為、と考えると私の我が儘なんてちっぽけなものかもしれない。
でも、もしそれでお姉ちゃんが犠牲になったら…と思うとやっぱり嫌だった。





翌朝。

「おはよう、二人とも。朝御飯は出来ているわ。」

お姉ちゃんの手料理が並んでいた。
何か…豪華だった。

「…ナルシャ、この人は一体何者なんだ?」
「器用万能。」

お姉ちゃん、基本的には何でも出来る上にレベルも高い。
見た目も良くて性格もいい。
本当に非の打ち所が無い。
…欠点は私に対してはちょっと変態なところぐらいだと思う。

「って、休んでなくていいの?」
「えぇ、最初の治療のお陰で。…第一位の妖魔ともなると凄いのね。これでこの世界の生命と友好的ならいいのだけれども…どうなのかしら?」

と、メルナがゼンの影からにょきっと現れた。

「妾としては汝等人間は好きである。しかし、妖魔全体となれば難しい。昔より妾等妖魔を利用する人間もおった。故に人間を恨んでいる者も多い。大きな力を持つ暗闇の雲を説得させるのも不可能。」

暗闇の雲…。

「暗闇の雲ってよく聞くけど、そんなに凄いの?」
「…正体は妾等も知らぬ。自然現象の類とも。」

台風や吹雪と戦うようなもの?
それって…勝てるの…?

「光の戦士達が戦ったことがあると聞いた。彼女達の力を以てしても一時的に追い払ったに過ぎないらしい。」
「私も聞いたことがあるわ。強大な力を持つ妖魔を次々と撃破しているようね。…いずれ、私も彼女達と戦うことになるのかしら。」

お姉ちゃんと光の戦士が戦う…。

「って、ちょっと待って!つまりそれって…光の戦士にお姉ちゃんが負けたら…。」
「……。」

お姉ちゃんは黙って頷いた。

「…そんなことって…。」
「私は帝国の軍人だから。戦いとはそういうことよ。」
「で、でも!お姉ちゃんは強いんでしょ!?凄く強いんでしょ!?」
「それでも自分よりも強い者よりは弱いわ。…そう、強くても…軍団長であったとしても蛮神に敗れて散ってしまった御方もいるのだから。」

自分より強い者には敗れる…当然のことなのに…。

「じゃ、じゃあ…軍人なんて辞めて一緒に冒険者やろうよ!」
「それは出来ないわ。ナルシャ…あなたがいつか帰る場所を護り続けなければいけないから。敵はエオルゼアの英雄だけではないの。蛮神、妖魔…そして、アシエン。」
「アシエン…?」
「…私の剣で護れるのであればその為に武器を振るい続けるつもりよ。いつか、戦いが終結すればいいけれどね。」

お姉ちゃん…。

「ナルシャ、彼女は強い。だからこそ支えが必要なんじゃないか?強き者は必ず戦場に赴く。それは避けられない。」
「ゼン…でも、私弱いし…。」
「なら、強くなればいい。ナルシャには技術という武器がある。技術で弱さを補えばいい。例えば…素人知識で申し訳無いが、射撃が苦手なら射撃補佐を行う機械を作ればいい。」
「軍の技術に関する知識が必要であれば協力するわ。」
「…うん、頑張ってみる!」

私の武器は技術。
機械を作るのは好きだけど、お姉ちゃんを支える為にとは考えたことが無かった。

「…あれ?」
「どうしたの?」

お姉ちゃんと目が合う。
何度見てもお姉ちゃんは綺麗だった。

「…ううん、何でもない。」

お姉ちゃんに再会してからお姉ちゃんのことばかり考えてる気がする…。





『少女と帝国心』・終わり






後書き

多分、この話の主人公はブレイドだと思います。
ナルシャはヒロイン(笑)

武器名は多分ツインガンダブルブレード。
最早意味がわからない名前ですね。