あわせて読んでください
 令和6年5月24日午後1時、大阪関西万博子ども1回目の無料招待(学校単位・入場券のみ)についての記者会見を開催し、NHK、読売テレビ、毎日放送、朝日放送、読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、産経新聞、が取材に来られました。
 
会見要旨
----
 交野市は、大阪関西万博で、全国初のタイプA海外パビリオン(ルクセンブルク大公国)再利用を実施します。また、全額国費でエチオピアとの国際交流事業を実施します。しかし大阪府による子ども2回目無料招待は、大阪府による市町村への負担の押し付けとして毅然と拒否しました。
 
 大阪府による子ども1回目無料招待で、4月中旬スタート、5月31日回答期限で小中学校の学校単位での意向調査が実施されております。回答は「希望する」と「未定・検討中」の二択であり、不参加の選択肢はございません。「未定・検討中」を選択すると「個別事務局よりご連絡いたします。」らしいです。



 市内小学校9校中学校4校(児童生徒約6000名)のうち、1校も万博に行きたいと「希望する」学校はございませんでした。しかし、こうした意向調査が行われているため、市内小中学校が意向を表明することは難しい状況です。私は、意向調査の結果により、小中学校や児童生徒に不利益が生じることはあってはならないと考えます。そのため、交野市長が全責任を負い、市内小中学校に対して、学校で、万博に行かなくて良いと表明します。
 
理由
①開催期間は4月13日から10月13日であり、学年が変わってまもない時期、暑い時期、夏休み、を除くと5月、6月しか行くことができない
②大阪府の用意するバスは5月や6月に10台しかなく、利用は困難
③バスをチャーターするにも約15万円かかり、1人5000円かかり、校外学習の範囲を超えている
交野市が負担すると3000万円以上かかる
バスの停車場から会場まで約1kmある
④大阪メトロ中央線は、1時間に24本6両編成で1時間に最大2万人輸送であり、児童の利用は危険
⑤パビリオンは1つしか行けず、しかも、どのパビリオンに行けるか不明
⑥メタンガスによるガス爆発事故が発生しており、その報告ですらまともにできないなど、会場の安全性確保に不安
⑦小中学校が「未定・検討中」とし、児童生徒が万博に参加しないと、参加しない児童生徒にはプロモーションコード(入場券)が発行され、家族で行くか行かないかを検討できる
 
 そのため、私は、未来ある子どもたちのいのちを守るため、学校で、万博に行かなくても良いと表明します。そして、それにより生じたことは、私が全責任を負います。大阪府教育庁が実施している意向調査は、市や学校の負担になっています。大阪府教育庁が踏み絵を踏ませるようなことをするのはいかがなものでしょうか。
 令和6年5月24日、NHKが「万博 学校単位の無料招待 交野市長“希望校なし 行かなくてよい"」、朝日放送が「万博 子ども無料招待・・・移動で懸念 バス費用「負担できない」」、関西テレビが「万博 子供無料招待 交野市は参加意向ゼロ」、読売テレビが「大阪府 万博子ども招待事業 交野市小中学校参加希望ゼロ」、毎日放送が「万博無料招待 学校は慎重「行きたくない」」と報道しました。
 令和6年5月25日、読売新聞が「万博無料招待 学校単位の参加交野市見送り」、朝日新聞が「万博招待「希望校なかった」交野市、学校単位の参加見送り」、毎日新聞が「万博無料招待 交野市 参加ゼロ 大阪府事業 市長「学校単位で行く必要ない」交通手段や安全面に懸念」、産経新聞が「交野市 万博見学見送り市長「行きたい学校なし」」と報道しました。

  令和6年5月27日、吉村知事は、約75%の学校が参加希望で、「未定・検討中」と回答した学校は、「不参加という意思表示ではないと思っている。指摘されている課題をより深掘りし、解決策も見いだしながら丁寧に説明していく」としましたが、令和6年5月24日時点で、約1900校のうち、

「参加希望」 約950校

「未定・検討中」 約330校

未回答 約620校 

でした。また、「参加しない」の選択肢がないため「参加しない」は0校でした。また、意向調査開始から1ヶ月以上経過しても回答していない学校が約620校もあります。

 令和6年5月31日、読売新聞が「万博学校参加見送り「希望者に招待券を」交野市長が代替案」、朝日新聞が「万博招待調査を交野市長が批判「希望しない、選択肢なく」」、毎日新聞が「「意向調査やり直しを」万博子ども招待 交野市長、制度批判」」、産経新聞が「万博への子供招待巡り 交野市長「意向調査に問題」」と報道しました。

 令和6年6月3日、テレビ朝日ワイドスクランブルが「万博への子ども無料招待 行きたい学校ゼロの市も」と全国放送し、読売テレビが「大阪・関西万博 約7割が参加希望も‥・」と報道しました。

 また、大阪関西万博無料招待事務局は、「未定・検討中」を選択した各小中学校に追込メールを送信しました。回答期限は、令和6年6月7日までです。「5月31日(金)までに登録頂いた学校様を優先に割付」なんて、これまでの意向調査って、意向調査じゃなくて、申込であり、また、「優先」って、単なる差別主義です。ここまでくると、大阪関西万博は、全体主義であり、自由主義や民主主義とは全く異質のものと言わざると得ません。

 令和6年6月4日、「参加しない」が選択肢にない万博子ども無料招待1回目の意向調査なんて踏み絵ですし、その結果の公表は、単なるプロパガンダに過ぎないと考えます。交野市は、これまで、大阪府等からの要請で、交野市役所等で掲示物等(ポスターやPOPであり、懸垂幕は掲示していない)の協力をして参りましたが、あまりにも、非民主的で強権的なやり方への抗議として掲示物等を撤去するよう(協力しないよう)指示しました。大阪関西万博のテーマは、「いのち輝く未来社会のデザイン」ですが、「未来社会」とは、今回の意向調査のような強権的で非民主的な社会ではなく、そのようなことはあってはならないと考えますし、大阪関西万博のテーマとは相容れないと考えています。仮に、未来社会が「希望する」と「未定・検討中」との選択を迫る社会なら、その社会はディストピアなのでしょう。

 令和6年6月5日、読売新聞が「万博のポスター 交野市施設撤去 市長、府意向調査批判」、朝日新聞が「万博無料でも行けるのか 大阪府の小中高生 学校単位で招待 送迎バス確保不透明◾️昼食場所どこに 見学内容も見えない」と報道しました。

 令和6年6月7日、朝日新聞が「知事反論「踏み絵ではない」万博招待調査手法 批判に」、「「○と△だけの選択肢は問題」東大阪市長」、毎日新聞が「無料招待 希望日時登録校を「優先」まだ意向調査なのに」、産経新聞が「万博アンケ「ルール違反」学校招待東大阪市長も不快感」」と報道しました。
 また、大阪関西万博無料招待事務局は、「未定・検討中」を選択した各小中学校に追込メールを送信しました。回答期限は、令和6年6月28日です。延々、督促メールを送るとは、単なる強要です。ここまでくると、大阪関西万博は、全体主義であり、自由主義や民主主義とは全く異質のものと言わざると得ません。

 令和6年6月10日、関西テレビが「交野市長がまた怒り「話がすり替えられている」大阪万博の子ども無料招待 意向調査のはずが催促に」と報道しました。