RiecoのHOMEワンマンライブレポート | 若宮桂のブログ・空と海がぶつかる場所

初夏のライブラッシュ。ラストは、Rieco。

7月8日。
2013年に音楽活動の拠点を東京へ移した理映子さんが、帰福してホールライブを行いました。


理映子さんは今年三月にも、キャナルシティでライブを行ったのですが、仕事休めず見届けることができませんでした。
その前に見たライブは昨年7月(音楽デュオNeaRly((ニアリー))として来福)ですから、会うのは1年ぶりですね。
16時開場、の筈でしたが、機材の調整が遅れているそうで、だいぶ遅れて開場。


「いつもの」あたりに坐り、開演までだいぶ時間あったので、この日から販売開始されたデモ音源等を収めたというCDR「Footprint」と、ポスターを購入。
ポスターは写真のようにハリセン状に折り曲げ、ライブ中手拍子の代わりに叩いて音を出すそうです。




Rieco Gate's7 ワンマンライブ
※セットリスト
NEVER.

Blossom
(タイトル不明)
Runner
Forever I'm yours
Freeway
アロハ・イアオエ
So light
Sugar(Maroon5のカバー)
(タイトル不明)
The Water Is Wide
KIBOH
ONE
ひまわり

※アンコール
FEELS LIKE HOME(カバー)
(即興曲)


確か17時の開演時間は多少過ぎていたと思います。
ステージにバンドのセットが並び、その左奥にグランドピアノ。
そのピアノにスポットライトが当たりました。
久しぶりのワンマンライブは、まずは理映子さんのピアノ弾き語りから始まりました。
赤いステージ衣裳の理映子さん。1曲目は「NEVER. 」。

  深く沈めば高く飛べるから
  戸惑うことを恐れないで

理映子の、関東での活動は分からないけど、この曲ずいぶんと久しぶりな演奏じゃないだろうか。
この歌詞に、いつか観たライブで、人生はトランポリンのようなものと話していたのを思い出しました。
彼女はこの曲を弾く時、いつもなにか特別な思いを込めるような気がする。

圧倒的なボーカルで、まるでライブのクライマックスのような1曲目を終え、福岡はやっぱり変わらないホームだと、話します。

次は「雨」。
この、静かに、雨音のように弾きはじめるプレリュード(前奏)が好きだな。理映子のライブ観に来たなって、感じる。

初めて理映子さんのライブを観たのは、2010年。
当時、ミュージックシティ天神(mct)というライブイベントを観に行こうと思い、その前日に幾つか出演者の曲を動画サイトで視聴していくなか、理映子さんのことを知り、翌日出かけたのが最初。
あの日の、1曲目が「雨」でしたね。
懐かしいなぁ。この曲がやっぱり一番好きだな。聴いていて、最初に会った晩のことをいろいろと思い出していました。

雨を終え、オカリーナ奏者の弓場さつきさんを紹介。
現在はプロの奏者として活躍中の彼女。実は12年前、中学生の頃から理映子さんの熱心なファンで、よくライブを見に来てたそうです。
キャナルでのライブを見てたファンの女の子が成長し、ライブのサポートするなんて、夢にも思わなかったでしょうね。
理映子さんの周囲には、こういうあったかい人と人との繋がりが多い。太陽のように明るく輝き、なにもかも包み込んでいくのです。
オカリナのサポートとともに、これはライブでは初めて聴く「Blossom」。(※櫻という意味です)
2種類の、音域が異なるオカリナを使い分ける、弓場さん。うまいな。これが入ることで、この曲は完成したような気がする。

ステージが暗転しました。
すると、観客席中央附近にいた男性が、急に手にしたマンドリンを弾きはじめました。
これはうまいな。ワケが分からず暫し聴き入っていると、やがて演奏が終わり、今度はステージ手前の通路に理映子さん登場。衣裳が黄色になっていました。
ボンジュール!とあいさつし、なにやら演劇調にこの日のサポートメンバーを紹介。
うまく説明できないけど紹介がおもしろく、会場は笑撃に包まれました。
オカリーナ、弓場さつきさん。見事な演奏だったマンドリンは井上太郎さん。アコースティックギターはおかんさん。そして、なんでもできると紹介されたパーカッションはNona*さん。
このメンバーで1、2曲演奏し、確かこの後弓場さんはステージを後にしました。

ポスターは買ってくれたかな?と理映子さん。
以後、折り曲げたポスターを叩いて手拍子代わりにするよう促しましたが、叩きにくいのか、ポスターは置いて手拍子する人が多かったように感じます。

これもライブでは久しぶりに聴く「Freeway」の前に、メジャーデビューを目指してキャナルシティでうたっていた頃のことを話します。

Freewayは、かつて理映子さんがハワイを旅した際に、現地の無料の高速道路を通った時の経験から生まれた曲ですが、そのハワイに、2年前も妹と(現状から)逃げるように旅に出たと話します。
2012年に、夢だったメジャーデビューを果たした理映子さん。しかし、その活動は、上手くいかなかったのです。
ハワイに行けば、こたえをくれるんじゃないか?そう、思ったのに、かえって自分と向き合わされた、と話す、理映子さん。
とある丘のうえで、「どんなことをしていようと、あなたを祝福する」とメッセージをもらったような気がしたそうです。
このハワイの旅の体験から生まれた、これも初めて聴く「アロハ・イアオエ」(タイトルは少し間違えているかも)を演奏。

この後、サポートメンバーのNona*さんと結成してカントリーミュージックを中心に活動している「NeaRly(ニアリー)」のコーナーに。
ニアリーは、昨年も福岡でライブを行いましたが、今回は残る男性ふたりも加え4人編成。
昨年も聴かせてもらって、冒頭Nona*さんが吹き鳴らすティンホイッスル(木管楽器)が印象深かった「Sugar」などが演奏されました。

 

福岡のお客さんはあったかいでしょ。
巻き起こる歓声。理映子がNona*さんに話しかけます。

 

福岡の観客は温かい。ノリがよい。
福岡公演を行ったいろいろな音楽家がこんな感想を述べるのを、これまでにも何度か聞いてきました。
以前は、単にリップサービスだと思っていたのですが、最近ではどうも本当に心からそう思っているのではと感じるようになりました。


ニアリーコーナーを終え、福岡県久留米市にある田主丸小学校の子どもたちと2年前に合唱をしたことに触れ、今度は大人の人たちと合唱したいと思ったと、ライブの前にブログで募ったコーラス隊をステージに上げました。
総勢20名。その中には、かつて理映子バンドでキーボードを弾いていた緒方みなみさんも。終演後、話しかけなかったけど、元気そうでなによりでした。

コーラス隊を加えての演目は、先ほどのハリセンポスターに歌詞が書かれている「KIBOH」と「ONE」。
「KIBOH」は、東日本大震災の後制作しはじめた曲だと聴いていましたが、完成に至ったのは、ライブの終演後に、レスキュー隊として働いているファンの方と話したのがきっかけだそうです。
その方はあの震災の後福岡から被災地入りして遺体の捜索等も行い、発見した遺体を見て、次の息が吸いたかったんだなと思ったそうです。
2曲を大合唱。確かこの時、理映子さんがステージ下に降りてきて、前列の観客にも立って歌おうと呼びかけました。自分も立って合唱しました。

コーラス隊が観客席に戻り、此処で、ちょっと忘れ物したからノナちゃんつないでてねと、急にふる、理映子さん。
え?と慌てるNona*さん。梅雨だけど理映子さん晴れ女だからよく晴れたねと話していると、特製のホークスユニフォーム着た理映子さん再登場。
確か以前ファンの方が作ってくれたもの、と話してたかな?背中にRiecoと書かれてます。
と、此処でファンの方から花束が贈られました。嬉しそうにグランドピアノの上に置く理映子さん。
実はこの記事を書くのが間に合わなかったのですが、12日にヤフオクドーム開催されたホークスxゴールデンイーグルス戦の試合開始前に理映子さんが國歌を斉唱するそうで、その告知。
うたうにあたって、「君が代」の歌詞の意味について、調べたそうで、そのことも語られました。
やっぱり調べますよね。意味も分からず、音だけではうたえない。

ラストは「ひまわり」。
それを終えると、アンコールです。

アンコールに理映子さんと一緒に登壇したのは、メンタルアーティストのセット(瀬戸山裕一)さん。
以前に理映子さんがDJを務めていたラジオ番組に出演したのがきっかけで、交流が始まったそうです。(またちょっと、このいきさつ詳しく書けないな)
セットさん、確か國連で日本人としては初めて平和スピーチをすると話してました。
皆さんの言葉の力を借りたいと確か話し、開演前に配られたカードに、メッセージを書いてほしいと呼びかけました。

演奏前に、サポートメンバーやコーラス隊、ライブを裏方として手伝ってくれた友人、ライブの企画者さんやライブハウスの社長へ、謝意を伝えました。
アンコール曲は今の心境に一番合うと、カバー曲「FEELS LIKE HOME」。


もう1曲。今の私の気持ちを曲にしますと、暫くピアノを弾く理映子さん。
最後の曲は即興で演奏されました。

 

 

 

 


CDR「Footprint」は、足跡という意味。
サインを入れてもらい、ちょっと早いのですが、暑中見舞い葉書を贈りました。

そして忘れていたので、もう一度列に並び、写真も。
サイン会の途中抜け出し、サポートやコーラスの方たちとステージで写真撮影したのですが、その際思いがけず寄せ書きと花束を手渡され、思わず涙ぐんでいました。

 

ライブはどうでした?と理映子さん。

笑顔で帰っていく観客を見れば分かるじゃないか、と思って、女性は口で云ってほしいんだなと思いなおし、言葉で伝えました。