大介護時代(9) | 若宮桂のブログ・空と海がぶつかる場所

入院している父の介護保険の区分変更結果が送られてきた。
予想どおり最も重い要介護5。

 

8月の入退院の繰り返しで急激に認知症が悪化し、体の機能は残っていても意欲が無くなっているらしい。

 

それで、食事も経管栄養。
この病院へ転院してからは、言葉を発することも、ほゞ出来なくなった。
認知症の薬の副作用で軽い躁の状態になり、母の通夜や葬儀の時に喋りまくっていた頃が嘘のようだ。

 

介助で起き上がり、テーブル席へ移動することはできるので、リハビリの一環で豆腐を食べてもらうことになった。
新聞も、持って行って読んでもらう。内容を理解できているかは不明だが。

 

 

 

 

豆腐と、100円ショップで携帯の醤油容器を買い、父の家で醤油を移していると、懐かしい匂いがした。

 

大分県臼杵市に本社がある、富士甚醤油のうまくち。父はむかしからこの醤油を好んだ。
自分はあまり好きではなかった。子どもの頃この醤油をジャブジャブと入れた味の濃い父の料理をずっと食べていたので。

 

それで、転居した後自分好みのものに替え、味つけも、反面教師のように薄味だった。
しかし、最近は訪問介護の仕事で調理もするので、自分好みの薄すぎる味つけはやめ、少し濃い目を意識している。

 

独特の甘い匂い。餅に醤油をつけてよく食べたな。