金山の立往生(後篇) | 若宮桂のブログ・空と海がぶつかる場所
7月10日。

あの3月30日から3ヶ月か……

前日の疲れがうっすらと残って、少し遅く起きました。
遅い朝食を作ってテレビの天気予報を見ていたら、雨は降らないらしい。
窓を開けると晴れ。ニイニイ蝉が鳴いていました。

出かけずに家で作業をする予定でしたけど、12時にまた、「麟」をさそいました。
無計画。少し焦りもあったのかもしれません。

…あと何度、この子と一緒に福岡の山へ行けるだろうか。

この前日に、登山口を間違えるという失敗で断念した「金山」。16時山頂を目指して263号線を再び走りました。

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途中でポカリを買った以外、ほとんどノンストップで花乱ノ瀧へ。
自宅を出て自転車で1時間ほどで天神の街へ行ける一方で、同じくらいの時間でこんな場所へ来ることもできます。

あの日からめっきり自転車乗らなくなったので、躰がなまってしまって体重も2、3kgは増えました。ちょうどよい薬です。

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おたまじゃくしを見て少しだけ休んでから、前日間違えたルートの方へ行ってみると、見落としていた登山口が。何故気づかなかったのか。

14時に登りはじめました。

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金山登山花乱ノ瀧ルート。
文字どおり、瀧川という名の川を、溪流沿いに歩いて登っていくルートです。

水を飲んでみました。今度はうまいと感じました。

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現れては過ぎていく瀧。

基本的には河原を歩き、時おり石伝いに川の反対側にある道へ。
とても険しいルートでした。
グワングワン揺れる橋の上でおもしろがって飛び跳ね、先へ先へ。

「金山」は、福岡県と佐賀県の県境等を東西に伸びる脊振(せふり)山脈のピークの一。標高967.2m

初めて来た山ですが、テープやケルンのおかげであまり迷わずに進めました。

しかし途中でGRのレンズ出した状態で転んでしまい、故障はしませんでしたけど、大切なGRのレンズ附近と腕時計のガラスに傷をつけてしまいました。

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15時半頃。だいたい予定どおりの時間に顎坂(あごさか)峠分岐に到着。
だいぶ陽が翳ってきた気がしますけど、事前調べによると、あと30分で山頂に出る筈。もう少し。

……それから2時間近く溪流沿いを歩きました。
道は合っているのですが、予定よりも1時間以上歩いている計算に。

だんだんと川は細くなり、やがて水音がしなくなりました。
何気なく見た、木に括りつけられていたちいさい案内プレート。
それには、「金山山頂まであと25分」と書かれていました。

時計を見ると17時半を少し過ぎたところでした。

顎坂峠分岐から30分くらい。16時過ぎには山頂へ着く筈が、これでは山頂到着が18時を過ぎてしまい、帰りの時間も考えると、夏で日ノ入が遅いとはいえマズいことになる可能性も出てきました。

あと少しで金山の山頂という場所で、空を見上げて私は立往生してしまいました。

そして、大事をとって引き返すことに決めました。

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結果論ですが、もと来た道を通って自転車で一気に坂を駆け下り、自宅附近へ着いた頃になってもまだ外は明るかった。
余裕で間に合った。山頂目前で引き返したのは判断ミスでした。

前日のミスをよく検証せずに来てしまった。完全な失敗でしたけど、以前のように少しくらい無理をしても先へ先へ行ってみようとする、気概……ん、若さ、のようなものが、これまでの度重なる挫折で無くなってしまったのかなと、今これを書いていて思います。

夕日に追われるなか雷山を下山してそれでも途中の瀧の写真撮ったり、小走りに夕暮の蒙古山を登ったり、可也山の登山ルート間違えて崖を無理やりよじ登ったあの頃の愚かな、そして輝いてた自分は何処へ行ってしまったのか。

以上、2日連続の失敗談でした。

でも金山は、さすが脊振山系と思うとても険しくて好い山でした。
あ、それから、帰って風呂入ってから体重量ると2kg減ってました。




この日の「麟」のサイクロコンピュータのデータ。
山道を押して歩いた分も含みます。
走行時間:1時間46分59秒
走行距離:25.9km
平均速度:14.5km
最高速度:41.5km

携帯電話ウェルネスの歩数計。
17853歩、10,890mでした。


旅というものはそれを感じた人の数だけあり、大切なことはそれを「感じられる」かどうか。
交通手段は自転車と徒歩のみ。離島だけ船に乗る「ちいさい旅」。

時間の許す限り、もう少し自転車たちと一緒に出かけてみたい。
今度はいつ晴れるかな。