岩国市へ~相曽晴日西日本ツアーライブレポート(前篇) | 若宮桂のブログ・空と海がぶつかる場所
11月5日。博多驛から新幹線で徳山驛へ。山陽本線に乗り換え、あとは各驛停車で岩国市へ向かいました。
岩国驛で降りて驛前の商店街を少し歩くと、今回のライブの会場である岩国ROCK COUNTRYはありました。

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開場です。
遠征して観に行くと事前に聞いていたmixiのマイミクさんが周辺におられなかったので、おそらくお手伝いをされているのだろうと思い乍ら下りていくと、予想どおりもぎりをされていました。
はじめましてのあいさつ。来ることは伝えていなかったので、おどろいた様子。
カンパリグレープフルーツを註文して、いつも坐るあたりに着席しました。

開演です。6月に大阪へ遠征して観に出かけたライブの時と同じく、今回のライブもリズムパートキーボードを板倉賢林さん、パーカッションを赤間慎さんが務め、はるひさんのピアノを含め3人編成(チームはるひ)となっていました。

まずはこのライブの企画者である、きこさんのあいさつ。
彼女ははるひさんの一ファンなのですが、熱い志ではるひさんをこの岩国市へ呼び、今回も含め4度の岩国公演を実現させているすごい方です。




相曽晴日デビュー30周年記念CD“ただいま”発売記念ライブツアー 岩国ROCK COUNTRY

※第一部セットリスト

コーヒーハウスにて
月の子供
蒼く輝く三日月の夜に
窓辺のプリズム
海が見たくて
男と女で
High noon High moon

プラネタリウムの丘


中央のキーボードに着席したはるひさん。私名前が晴日なのでいつも晴れるんだけど、今日は雨降って残念と話します。
まずは懐かしい曲からと、「コーヒーハウスにて」。
前奏を板倉さんが弾き始めると同時に、風に色が…とうたい出そうとするはるひさん。いきなりのミスで笑みを浮かべます。

MCは、今回の西日本ツアーは車で移動しているという話。
まさかと思いましたけど、楽器を積んで東京から3日の大阪まで7、8時間ほどかけて移動。この岩国へは大阪から3時間半ほどで来れたそうです。
それから、SAでは牛丼を食べ、以前のライブでも聞かせてもらいましたけど、このふたり(赤間さんと板倉さん)は肉が大好きだという話。

アルバム「月の子供」より、2曲。
このCDを買った頃、2000~2002年の苦しい日々だった頃を思い出して、瞼の裏が膨らんできますね。

前半は懐かしい曲中心でと、1983年に発売された3枚目のシングル「水彩画」のタイトルを告げるはるひさん。
しかし予定に無い曲だったらしく、あ、これは違ったと撤回します(もしかして、はるひさんってテンネンなのかな)。

「窓辺のプリズム」。
とてもキーが高い曲です。若宮と同じく40代に突入しているはるひさん、まだ当時のオリジナルキーでうたえるのです。
こんな、未だ最盛期のようなお声が出せるのはすごいことです。
ファルセットもきれいですね。

「男と女で」。
1985年にハーレクイーンロマンスのイメージソングとして制作された曲。
20歳そこそこだった頃、こんな大人びた曲をうたうのは恥ずかしかったけど、今はそんな思いも消え、とても大切な曲ですと紹介。
ダバダバ…のコーラスが入る、チームはるひオリジナルアレンジでの演奏でした。

ハイキーと見事なファルセットで、当時とても引き込まれた「High noon High moon」。
今でも引き込まれます。本当に彼女のうた声はあまり大きな変化を感じさせない。

そして次はデビュー曲の「舞」。1982年発売。
これがはるひさんとの出会いの曲。ずっと聴いてみたかったのですが、5回目のライブでようやく実現。
チームはるひアレンジで、当時の盤や手元にあるラジオのスタジオライブ音源とはまた違った魅力がありますね。

前半ラストは「プラネタリウムの丘」。
また瞼の裏が膨らんできて困ります。




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※第二部セットリスト

公園~ただいま~
贈るうた
ムカエニキテ
しあわせになろう
バニラアイス
やさしさのリレー
月の庭 雲のゆりかご
花霞
睡蓮

※アンコール

おいしい時間




後半は新アルバム「ただいま」の曲中心で、まずは「公園~ただいま~」。
子どもの頃よく遊んだ、野口公園をイメージしているそうです。ソロバン塾に通っておられたという話も。
演奏中、はるひさんが譜面を読み間違えたらしく、再演奏。
私ガンバル!とはるひさん。こんなゆる~いくうきが、会場にずっと流れていました。

誕生日を祝う曲として制作された「贈るうた」演奏前に、実は今日の会場にお誕生日の方がふたりいらっしゃいますと突然発表。いつもと逆で、なんとはるひさんからふたりの観客へ花が贈られました。
そして歌詞も、今日はキヨコの誕生日、今日はマリコの誕生日と変更。
一生の思い出になったことでしょう。

「バニアライス」はアルバム未収録曲。ちいさい子をあやすようなイメージで作ったそうです。
この前に演奏された「ムカエニキテ」など、手拍子なども許されない曲が多いなか明るい曲調で、板倉さんに促され手拍子で盛り上がりました。
板倉さんの鍵盤ハーモニカ。赤間さんのコンガもお見事で、はるひさん単体より何倍も魅力的な演奏になります。

次はYouTubeに動画アップされている震災應援ソング「やさしさのリレー」。
この曲制作にあたって、最初ネット配信して売り上げを義捐金にする予定だったそうですが、収益はおそらく微々たるもので、それならいっそYouTubeで無償提供した方がよいだろうと考えたそうです。
長年音楽業をされている板倉さんも、今回の制作にあたって初めての試みが多く、いくつか勉強もされたとか。撮影は人が少ない早朝4時に集まって行ったという話のほか、使えるものは何でも使った、タダだしねと、PVの出演者が彼のお子さんだという裏話も。
はるひさんは以前、友人に助けられたときに、その人へお礼をしようとすると、そのお礼の気持ちは、次にあなたが困っている人を見かけたときに使ってあげてほしいと云われ、感激したそうです。
それからはるひさんに促され、被災地のひとつである石巻市に親戚一同が住んでおられる赤間さんが、被災地への支援活動について聞かせてくださいました。
被災地ではヘドロが乾燥して飛散し、景色が黄色く見える。津波で流された魚が腐敗し、ひどい匂い。そんななか、マスクもせずに人々は暮らしている。ライフラインは復旧したと云うが、繋がったのは道路沿いだけでそこから各家庭へは未だ繋がっていないところも多い。
歌詞が事前に配られていて、皆んなでうたおうということになり、2度の練習の後、手拍子を伴った合唱となり、盛り上がりました。

いわゆる赤間バージョンの「月の庭 雲のゆりかご」、「花霞」「睡蓮」と演奏し、ライブは終わりました。

すぐにアンコール。
ステージへ戻って来たはるひさんへ今度はきこさんから花、それからライブ開始前に会場の観客全員で書いた寄せ書きも贈られました。

歌っていいな。

歌っててよかったな。

友人の音楽家、明日香さんのことに触れ、彼女は今癌と戦っていてね、。

子どものように泣き乍ら、何度も何度も謝意と、溢れる想いを伝えるはるひさん。

客席のきこさんのお父さまからハンカチを受け取り、何度も涙を拭いて、お終いは「おいしい時間」。

自分も今日は何度も泣きそうになる。

1989年に初めて買ったはるひさんのCDの、1曲目。
終演です。





終演後は、会場限定で配られた、「やさしさのリレー」の自主製作盤を受け取り、義捐金を赤間さんへ託しました。
3人のサインも入れてもらい、談笑。
その後、なんとさゝやかな打ち上げが執り行われました。

また明日会いましょうと、別れました。



4時間くらい掛かって大変でしたけど、行ってよかった。
大阪公演ともまた違う、別な一面が見られてよかったです。


今日は、今から出かけて彼等の福岡公演をまた観に行きます。

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