お腹いっぱいのシアワセと
ニラ蕎麦で満たされて
やっと、本来の目的麻紙製作体験へ。

麻の紙漉き体験の次の、専門的な体験・・
どんな初体験なのかしら??
大森先生から麻紙についてのレクチャーから始まりました。
麻紙を作るには精麻の繊維を細かく切り刻んで、石灰とともに煮込んで柔らかくしてから
灰汁抜きをします。
荒く刻まれた麻の繊維の塊
これが紙に??
麻の繊維は、他の楮(コウゾ)やミツマタと違い
かなりしっかりとした繊維なので、ここまでくるのにはかなり手間ひまが掛かっています。
木槌で、トントン作業を永遠と続けます。
なんと、一時間以上するらしい??まじかーーっ。。
一心不乱に。ただただ、たたき続ける単純作業。
美しい黒御影石と木槌の間に挟まれた麻の繊維たち

最初は飛び散る方が多かった麻繊維が、どんどん纏まってくるのが分かります。
力を掛けるのではなく、小さくても叩く回数で繊維の美しさが出て来るそうですよ

みなさん、真剣。
なんと、気付いたらあっという間に1時間以上経っていました。。
単純作業って、本当に瞑想と似てますね



ホッと一息タイム。
大森先生からミント水のごちそうが

もうね。その美味しいことといったら!!
清涼感いっぱい

野性味がありつつ純粋な、喉越し最高
夏の一服でしたん。
麻紙は強度が高く長持ちするので古来から使われており、献上品には『古麻布』の記載があるそうです。
なぜならば。
使い古された麻の布を叩き潰すことで、麻の紙にもなるのです。
亡くなった方の古麻布が、次世代へと語り継がれる為の大切な紙となって再生し蘇る。
美しい循環ですよね。
日本の和服が反物を直線的に切断し、余分な端切れを作ることなく仕上げられ、古くなったら、解き直して子供用に作り直される。
また古くなったら、オシメになり、雑巾になり、焚き付けに、灰に、洗濯に、肥料に、、
と全て余すところなく再利用された完璧なサイクル。
ここまで命を使い切る、潔さ。
日本人の美意識に常に心を揺さぶられます。
今の使い捨て文化を見直すチャンスですね

叩いた繊維は、そのままコースターやタペストリーにも使用できますが
今回は全て井戸水とかき混ぜられて、葉書サイズへと紙漉きさせて頂きました。
井戸水の冷たさと清らかさに圧倒されました

お酒やお米がおいしいのは、このお水が純粋だから、、全てはお水の命から生まれでるのですね。
素敵すぎる。
みなさんの手から生まれでたばかりの繊維で仕上げる葉書。
感無量・・
希望の方には、麻の繊維を御持ち帰りさせて頂きました。
翌日早速、木槌をご購入された方もいらっしゃり。
みなさん、大満足の時間となりました。
楽しかった〜・・



車で通り過ぎる時にチラリと遠目で拝見するだけでしたので、あまり分かりませんでしたが。
来年の麻に命が繋がれてゆくのですね。
初めての麻種取り畑に伺った際の想い出が蘇りました。
懐かしいな〜。麻のパンも美味しかったな、、
また食べたいなぁ。。遠い目。
初めて、麻農家さんに出逢ったのは、偶然出逢った友人が連れて行ってくれたから。
わたしと麻の出逢いは2014年、28年間勤務した会社を退職してから始まりました。