​誕生日に退行したストーリー 



誕生日に、我を忘れて退行した話。


前回の続きですほんわか





彼に、内側から湧いてくる感情や言葉を

ぶちまけながら、

私は幼少期のことを思い出していた。





ちょうど、

私が年長〜小学校1.2年生の頃の光景。






父は、休みの日は大体酔いつぶれて、

布団で寝ていた。



起きていると、暴れたり大きな声を出したり、

呼び出されて怒られたりするので、

寝ていてくれた方が安心だった。



私は、父を起こさないように、

音を出さないように慎重に過ごす。


声も小さな声で話す。




起きると面倒くさいから、

寝ていてくれた方がマシだった。





が…、


ようやく気づいたのだ。




私は、その状況を、

【異様な状況】だと認識していたことに。




子どもは、自分の家庭が当たり前だと思う。

これが普通として、育つ。



当時の私も、そんな環境が当たり前で

生きていたけれど、




そんな状況について、

「不健康で、不幸せで、苦痛な状況」

だと思っていたのである。



楽しくもないし面白くもない。





父が寝ていて起きてこない状況を望みながらも、

幼い私にとっては、

別室で寝ている父の存在の脅威は

計り知れなかった。



恐怖であり、異様。




外で友達と遊ぶのはあんなに楽しいのに、

どうして内は

こんなに暗いのだろうと、


そうだ。



私は感じていた。





何なんだと。

これは何なんだと。


何なんだ、この暮らしはと。




要らない。


のは


「そんな父と、その状況」




そして、

「こんな人生、もう嫌だ!!!」


と思っていたのは、

まさに幼少期の頃のわたしだ。



「こんな人生最低最悪。

こんな家ほんとに嫌だ。」


そんな風に、よく感じていた。




そんなことに気がついていると、

今、現在目の前にいる彼がこう言った。




「寝よんが嫌やったよなぁ。

何かトラウマ的な反射なんかな?」

(私の学びをかじっているだけのことはある発言w)




すかさず私はこう言う。



「そうよ!!そうやって思うんやったら、

そういうことをせんとってよ!!」


とタオルを投げつける。



「もう辞めて!!気持ち悪い!寝んといて!

気持ち悪い!!なんかもう嫌だ!」



「…。違うんよ。あなたは気持ち悪くない。

子どもの時、私はお父さんのことを気持ち悪いって思ってたことに気づいたんよ。

あの状況が、たまらなく嫌だったって。」




「要らんって言いたかったのも、お父さんに。

あなたは気持ち悪くないし、

要らんことない。要る。


要らんなんか酷いこと言ってごめん。

要るよ。あなたが必要。」




って、彼に抱きつきながら大号泣。




「うんうん。わいはお父さんちゃうけんな。

わいやけん。」



と抱きしめてくれる。





これは、私の中ではものすごい深い気づきだった。

それを彼に話せたことも、ものすごいことだった。



この学びをする前は、

こんなに取り乱すこの状況や自分が

醜いものだとばかり思っていた。


自分のことに"気づく"というのは、

本当に癒やしになる。





幼い私が閉じ込めた想いに触れたのだった。


楽しいはずの休みの日なのに、

外はいい天気なのに、


うちはこんなに暗い。

暗くてドロドロしている。


それがものすごく嫌だったこと。




だけど、寝てくれている方が助かるのだ。

しずかで、暗くいた方が、平和なのだ。




だから、

「その状況が嫌だと言いたいわたし」を閉じ込めた。




なるほどな。




だから、休みの日に夫が昼寝をしたら

起きてこないことに、

やはり嫌悪感を感じてしまうのだった。




自分が思い出したくないことに触れようとすると、

怒りになったり、心のシャッターを下ろしたりして、私たちは自分の心を守る。




子どもにとっては、

そこに触れると苦しくて辛くて、

生きていけないほどの苦しみなのだ。




誕生日のその日、

私は、小さな閉じ込めた私を理解した。



そして、

その小さな閉じこめたわたしを守るために、



怒りを出したり、

起きてもらおうと攻撃的になったりする

小さな戦士であるわたしが現れていたのだった。


なんて愛おしい戦士だろうか。




そんな"わたしたち"を理解できると、

布団で寝ている彼を思い出しみたら



スヤスヤ寝てるなぁw

と笑ってしまったのだ。




彼は父じゃない。



父じゃないし、理想的な親でもない。




彼は今、幼いわたしを浮上させてくれた。



そして私は今、この人生が大好きだ。

いかようにも、私がしていける。






いやはや。

誕生日の日に、こんな大解放が起こるとは…。




心を学び始めてからは初めて、

彼とこういう対峙をしたかもしれない。



自分が何でこうなっているのか

分からない状態ではない取り乱し。



とても意味のあるものだった。



まるであれは、セッションであった。




彼はもしかすると、

ものすごいセラピストかもしれないぞ。




私にとっては。


そうか。

だから、一緒になったんだ。

だから、揺るがせてくれるのだ。




彼と夫婦になったのだ。




何を隠そう、

私の誕生日は結婚記念日でもある。




感謝だなぁ。




夫婦になって、家族になった意味。



14年目で、なんとなくかじれた気がするよ。



感謝だぜ。






最後まで読んでくれて、ありがとうおねがい