☆ 作山1号墳・5号墳 (与謝野町明石)
「野田川」流域に栄えた「加悦谷(かやだに)」の東縁、与謝野町「明石(あけし)」に築かれた作山古墳群の2基。
「日本海三大古墳」の1基である蛭子山1号墳の南側に隣接して5基が築かれています。最も西側にあるとされていたのが1号墳。その造出の一部と思われていたところ、内行花文鏡等が出土し、5号墳が確認されました。5号墳は1号墳の造出の下敷きのような格好となっています。
5号墳に重なるように後から造られた1号墳。築造時期はほぼ同じ。意図して寄り添い重なりあうようにして造られたのでしょうか。
1号墳・5号墳ともに隣接する蛭子山1号墳とは築造時期が近く、また埴輪や貼石等の共通が見られるとのこと。近い集団で、下位首長墓といった見方がなされます。
【1号墳】
*円墳
*径28m
*二段築成、造出有り(5号墳と重複)
*埴輪(丹後型円筒埴輪・朝顔型円筒・合子型埴輪・家形埴輪)・貼石有り
*人骨(成人男性)、変形四獣鏡1面、石釧2点、ガラス製小玉約500点、鉄剣12本、刀子4本、鉄斧2本、鉄鎌2本
*埋葬施設は組合式石棺直葬
*4世紀後葉に築造
*従属埋葬15基有り
【5号墳】
*方墳
*一辺13m
*内行花文鏡1面、石釧3点、玉類124点(凝灰岩製管玉、瑪瑙・翡翠製勾玉)・小型鉄製品
*埋葬施設は割竹型木棺直葬
*4世紀後葉に築造
5基の築造順は
5号墳→1号墳→2号墳→3号墳→4号墳の順。