大御霊神社 (尾張大國霊神社 別宮)
(おおみたまじんじゃ)


尾張国中嶋郡
愛知県稲沢市国府宮2-13-24
(参拝のみの短時間なら社前に停め置きできそうですが、尾張大國霊神社Pに停めて歩くのが良いかと思います)

■延喜式神名帳
大御霊神社の比定社

■祭神
大御霊神


尾張大國霊神社の別宮。南西100mほどに鎮座しており、遷座歴は無し。かつては境内であったと思われます。本社 尾張大國霊神社、別宮 宗像神社(未参拝)とともに「国府宮三社」と称されます。

◎「張州府志」(宝暦二年・1752年)には、ご祭神は大御魂神としこれは大歳神の子であるとしています。
記には大歳神の系譜に、神活須毘神(カミイクスビノカミ)の女(娘のこと)である伊怒比売(イノヒメ)を娶り生んだ子が大國御魂神等とあります。「先代旧事本紀」地祗本紀には、大歳神が須沼比神(スヌマヒノカミ)の女(娘)を娶り生んだ子が大國御魂神等とあります。
「出雲国風土記」には出雲郡「伊努郷」、秋鹿郡「伊農村郷」が見えます。秋鹿郡「伊農郷」の条には、意美豆努命(オミヅヌノミコト)の子の赤衾伊努意保須美比古佐倭気能命の社が郷中に鎮座するから「伊農」と云うとあり、同郷内に鎮座する同神の后の天𤭖津日女命(アメノミカツヒメノミコト)が国を巡っていた時に、ここで「伊農波夜」と詔したことから「伊努」と云うとあります。

天𤭖津日女命は天御梶日女命(味耜高彦根命の母神)と同神考えられます。本社 尾張大國霊神社を奉斎したのは、天背男命の裔である尾張中嶋海部直と「国府宮神記」にあります。「阿波國忌部家系」には、天御梶日女命が天背男の女(娘)とあり、どうやら本社 尾張大國霊神社、当社ともに尾張中嶋海部直が天背男命、天御梶日女命、大國御魂神といった父娘孫を祀っていたという可能性を考えます(詳細は→尾張大國霊神社の記事にて)
◎「張州府志」は、大國御魂神が本社 尾張大國霊神社のご祭神である尾張大國霊神の奇魂であるという説、大己貴命の第二子(事代主神のことか)説を否定しています。また配祀神として都味歯八重事代主を上げています。

◎「延喜式神名帳」に於いて官社に列格、文治二年(1186年)には従一位の神階を授与されています。


尾張大國霊神社





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