御霊神社 (五條市岡町)


大和国宇智郡
奈良県五條市岡町1546
(P有)

■祭神


「高天山(金剛山)」の南東麓の丘陵地、「岡町」に鎮座する社。北西背後は宮前霹靂神社を含む「5万人の森公園」として整備されています。
◎当社は光仁天皇を呪詛し殺害しようと企てたとし、宇智郡(現在の五條市)の配流幽閉された井上内親王を祀る社。藤原百川の策謀に貶められ、幽閉先で自殺を図ったとするのが有力。都を震え上がらせた最強の怨霊神とされます。
「御霊宮本紀」には嘉禎四年(1238年)に御霊神社 本宮より宇智郡内各所に10社の分祀がなされたとあり、次いで12社が分祀されています。当社は先に分祀された10社のうち1社。
◎当地「岡」の当社地辺りから隣の「久留野」にかけては、「荒坂峠」と称されています。
これは井上内親王宮前霹靂神社に詣でた帰りに、「荒血」(出産の際の出血)が降りた所であると伝わっています。記紀には第2子までしか記されておらず、伝説上の火雷神のことではないかと考えられます。
井上内親王が当地に配流された際に身籠っていて、出生して成人後に母兄が配流されたことを知り憤怒。火雷神となり都から諸国七道に至るまで雷雨を起こし続けたと当地に伝わり、宮前霹靂神社火雷神社が鎮座しています。
ともに原初は自然神を祀ったいたとも言われ、「荒坂」の伝承にある井上内親王宮前霹靂神社に詣でたというのは、自然神に対してとも考えられそうです。
御霊神社 本宮の公式サイトには、御神像は童子を抱く女神像とあります。


駐車場はこの手前。その上を京奈和自動車道が走ります。少々長めの石段(50段程度か)が続きます。




ご本殿脇、瑞垣内には左右に境内社。一社は他戸親王、もう一社は早良親王(崇道天皇)辺りが祀られているのでしょうか。

石段途中の境内社 厳島神社。

同上

ご本殿脇、瑞垣外の境内社。雨寳童子を祀ります。

こちらにも厳島神社があります。

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