村上神社 (村神神社、各務原市那加長塚町)


美濃国各務郡
岐阜県各務原市那加長塚町1-64
(P無し、那加手力町の手力雄神社から徒歩3分)

■旧社格
村社

■祭神


「長良川」支流の「境川」沿い、「各務原市(かかみがはらし)那加長塚町」に鎮座する社。神社庁登録名と扁額は「村上神社」、社号標は「村神神社」。
◎「境川」はかつて「木曽川」が流れていましたが、天正十四年(1586年)に起こった大洪水で流路が変わり、現在は南方4kmほどを流れています。濃尾平野北部の扇状地帯、「各務原台地」と称されています。
◎創建由緒等は伝わっていないようです。境内は露出岩盤に溢れており、信仰の対象であったことが窺えます。据え置いたのではないかと見られる磐座もあり、一帯が霊地と見なされていたようです。この岩々に石長比女神を宛てたものと思われます。
◎ひときわ大きく突出した岩盤は「ドンコツ岩」、または「鯰岩」と称されているようです。「ドンコツ」とは清流に棲む川魚「ドンコ」のことで、容姿はハゼに似ています(ネットサーチによる)。岩前には山神の石碑が立ちます。また「浜見岩」(「沖見岩」とも)と称される岩盤もあります。さらにその一帯の中の境内社 秋葉神社の祠前には大きな丸石が据えられています。

◎東方100mほどには那加手力町の手力雄神社が鎮座。そちらは壬申の乱で最大級の功績を上げた村国男依が関わっており、当社名から関連が考えられます。また当地を拠点とした渡来系の各牟氏や、またそれらを製鉄鍛冶に従事させていたのではないかと思われる鏡作部らも、奉斎に関わっていたのかもしれません。


現状の参道(境内東側より)。正面に見えるのは拝殿の横側。

かつてはこちらが参道であったとのこと(境内西側より)。


社殿は南向き。

天井には御輿が格納されています。


ここら辺り全体を「浜見岩」と称するようです。



こちらが「ドンコツ岩」。


秋葉神社前の丸石。