大太郎嶋神社
丹後国與謝郡
京都府与謝郡伊根町本庄浜小字宮ノ下914-1
(P無し、駐車は下部写真参照)
■祭神
浦嶋太郎
垂乳根
全国の浦島太郎伝説の発祥地となった丹後の「伊根」。主人公は当地に住んでいたという水之江浦嶋児。当社はその両親を祀るとされる社。亀と出会う舞台となった、「本庄浜」の海辺に鎮座しています。
◎社頭案内は以下の通り。
━━大太郎嶋神社は垂乳根神社とも呼ばれ浦嶋児の両親を祀る。浦嶋子の父であるこの浦嶋太郎は、曽布谷次郎、今田三郎の兄になる。
元禄九年(1696年)の浦嶋口伝記に「浦嶋太郎、曽布谷次郎、今田三郎の兄弟三人あり、その大祖は蓋し月讀尊。浦嶋太郎はその苗裔、即ち当主の領主なり、而し然して弟皆嗣子有。嫡兄太郎に嗣子無し。夫婦共之を悲しむこと年久し。この時浦嶋太郎は天に祈り相貌美麗の子供を授かる。この児を嶋子と云い…(以下略)」━━
◎これは度々引用される「浦嶋口伝記」からのもの。大祖の月讀尊は近くの宇良神社(浦嶋神社)の相殿にも祀られています。
◎同じく元禄九年に、来迎寺住職が「浦嶋五社」なるものを記していると、社頭案内は続けています。そして浦嶋子の両親はそのうちの二社であるとも。
*本神 中島子 本地 正観音自在菩薩
*左脇 浦島太郎 本地 毘沙門天王
*同次 母御前 本地 阿弥陀如来
*右脇 竜女 本地 十一面観音
*同次 今田三良 本地 薬師如来
*外二、曽布谷二良 本地 地蔵菩薩是別社鎮座也
◎明治の神仏分離以前は来迎寺住職が宇良神社(浦嶋神社)の神職を兼掌しており、いわゆる神仏習合の形態であったとしています。
三柱は宇良神社(浦嶋神社)にて、或いは他でも祀られていたということかと思います。近隣にそれらしき社は見出だせませんが。
◎参考記事
*紀の記述 … 書紀抄録 浦嶋子神話