月日神社
(つきひじんじゃ)


大和国添上郡
奈良市下三条町28
(P無し)

■祭神

旱珠日神(カンズヒノカミ)
満珠月神(マンズツキノカミ)


奈良のメイン通りの一つ「三条通」沿いに鎮座する、一坪余りほどの小さな社。民有地に鎮座するため許可無しの参拝は不可。
◎創建由緒について社頭案内は以下の通り。━━聖武天皇の建立と伝えられる法楽寺の「和洲法楽寺縁起」には、神功皇后三韓出兵の際に与止日女神の御力により干・満の珠を得て難を免れ、「与止日女神を当所鎮守として勧請し崇め奉る」とある。また「旱珠・満珠を以って日神・月神にとして月日の明神と号すものなり」とも伝える。
月向かい・日向かいの神、あるいは月読み・日読みの神として、背景に陰陽道の暦つくりの影響を考える説、また住吉の神三座(底筒之男命・中筒之男命・上筒之男命)を比定する説、天照大御神・素戔嗚尊・月読命とする説もあるが詳細は未だ不明である━━
与止日女神とは記紀には登場しないものの、西日本沿岸部で多く祀られる神。神功皇后の妹神で、いずれも姉神を助けたとされています(備後国 淀媛神社など)。
◎「旱珠・満珠(潮干珠・潮満珠)」については西日本各地、特に九州地方で多く伝わっています。神功皇后が三韓征伐にあたり住吉大神が、龍宮王が所有するという二つの珠をもってすれば潮の干満を自在に操ることができると教え、これを安曇磯良が借り受けてきたというもの。この二つの珠の不思議な力により皇后は三韓征伐は成し遂げています。多少の異聞はあれど概ねこのように伝わっています。
◎海とは縁もゆかりも無い大和でこのような社が鎮座する事実。やはり陰陽道が絡んでいるのでしょうか。


このように鳥居は民有地に建っているため、参拝は不可。「三条通」からの遥拝のみとなります。

写真は腕を伸ばして撮っています。