頭之宮四方神社
(こうべのみやよもうじんじゃ)


伊勢国度会郡
三重県度会郡大紀町大内山3314-2
(P有)

■祭神
唐橋中将光盛卿


三重県中部の深い山々「台高山脈」の南側、「宮川」の支流「大内山川」の上流に鎮座する社。かつての「大内山郷」内、村の90%以上が山林で、全国屈指の多雨地帯として知られます。
◎当社の傍らを流れるのは「唐子川」。南方で「大内山川」に合流します。神域には渓流や滝なども見られます(後ほど別記事にてUPします)。
◎この「唐子川」に髑髏(どくろ)が流れ着き、子供たちが拾い上げて遊んでいるのを老人が、「不浄である」とやめさせました。ところがその老人に神が乗り移り狂い、「予は唐橋中将光盛なり。童子らと嬉戯していたところを、予に向かい侮辱し遊びを妨げた。もし髑髏を崇め祀らわば乱心を止め萬民を守護する」(要約)と。こうして神殿を建て髑髏を御神体として祀ったのが当社であるとしています。
◎創建は建久二年(1191年)。社名「四方」とは東西南北のことで、四方八方までご神徳が広がるようにとのこと。
◎唐橋中将光盛卿については詳細不明。当社側もこの人物像については触れていません。「唐子川」の奥の恐ろしい岸壁が聳え立つ高い山の上に、「中将倉」という居城を構えていたということのみ。
ネット上では、1140年代に活躍した藤原光盛という人物が候補として挙げられています。唐橋家の女性とも関係があるとのこと。三重県観光連盟はこの藤原光盛を宛てており、桓武天皇の裔であるとしています。
◎日本で唯一の頭の守護神・知恵の大神と謳っています。少々誇大表現が過ぎるでしょうか。紀伊国の宇賀部神社など他にも同様のご神徳を謳う神社は存在します。「頭之宮」と称するのは唯一のようですが。
「唐子川」の渓流はとても美しいもの。「御滝」や磐座などもあり、神の鎮まる秘境といった趣です(後ほど別記事を挙げます)。


年間150日以上が雨となるそうですが、参拝当日は快晴!