御霊神社 (御所市稲宿)


大和国葛上郡
奈良県御所市稲宿1028
(境内に駐車可、アクセス道にやや狭い箇所があるので慎重に)

■祭神
国常立尊
天常立尊


御所市東部、「曽我川」西岸の丘陵地「稲宿(いないど)」に鎮座する社。地名由来は不明、稲蔵が設けられていたことによるのでしょうか。
◎創建由緒等は伝わっていないようです。遡られるのも手水鉢の寛政六年(1794年)の銘まで。江戸期には広大な社地を有していたとか。現在も決して狭いとは思えませんが、手前集落までもが神域であったということなのかと。
◎本来ご祭神は井上内親王であるとする説も有り。井上内親王をご祭神とする社は宇智郡(現在の五條市)に密集して鎮座しますが、葛上郡(現在の御所市)にも散見します。
ところが不可解であるのがご本殿内に安置されているという神像。4個あるという曲げ物(円筒形のわっぱ状のもの)のうち3個は背が高く、それぞれに3体の神像が奉安されているとのこと。中央がもっとも古く男装、藤原風のものとのこと。左右に男女一対があるが、こちらは後のものとのこと。
神像からご祭神は、一柱でありかつ男神。井上内親王とは異にします。原初に祀られていた神がどこかに追いやられ、井上内親王が被さったということでしょうか。


手前の左手は安楽寺という仏教施設。アクセス道にはそちらの案内があるので目印に。









ご本殿から右手(向かって左手)の小路を登ったところの境内社。中央は権現宮、右殿(向かって左殿)は妙見宮、左殿(向かって右殿)は水天見。